インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~ 作:憲彦
悩みに悩んだ鈴のポジション。漸く覚悟が決まりました。
鈴のポジションは作品内で、それでは今日もゆっくりしていってね。
月曜日、それは誰もが憂鬱に思う日。作者はジャンプを買うのでたいして憂鬱には感じないが、日本人の8割は「滅び去れ!!!」と思ってしまうだろう。
…………イヤ、こんなバカな話はどうでも良いんだ。
日本署での用事を終えた次の日、朝のショートホームルーム。あり得ないことが起きていた。
真耶
「では、1年1組のクラス代表は織斑千秋くんに決定しました。頑張って下さいね。」
その言葉に周りの女子生徒はこの世の終わりみたいな顔をしていた。
月曜日から。
千秋
「ちょっ!ちょっと待ってくれ!!何で俺なんだよ。オルコットやあのSPD2人で良いだろ!!」
オルコットが全員の前で先日の失言に付いての謝罪を終えると、織斑が急に立ち上り、自分がクラス代表になっている事に対して抗議をした。
真耶
「オルコットさんは訓練のため辞退、久我君と姶良君はSPDの仕事があるため代表をやることは出来ませんし、そもそも2人がやったら他のクラスとのパワーバランスが崩れますので……。」
千秋
「ふざけるな!!そんなの認められる訳無いだろ!!」
真耶
「えぇ~……そんなこと言われても…………」
あんまり山田先生を困らせるな。と言うか何様のつもりだ。作者の権限で消すぞ。
千冬
「大声を出すな。座れ。これは決定事項だ。男なら腹を括るんだな。1時間目はISの実技だ。各人準備をしてグラウンドに集合するように。」
織斑を黙らせてから1時間目の準備をするように促した。
「これよりISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。専用機持ちは試しに飛んでみろ。」
クラス代表決定戦と言う面倒な事この上無い行事が終わり、専用機持ち以外の生徒は初めてISを動かす事になるこの授業。
取り敢えず専用機持ちに見本を見せてもらうみたいだ。
オルコット、司、一夏はすぐに展開出来たが、織斑は全く出来ていない。
千冬
「早くしろ。熟練した操縦者は展開までに1秒とかからないぞ。」
その後、色々試行錯誤することで漸く展開出来た。
千冬
「よし、飛べ。」
その言葉で、オルコットと千秋が飛んだ。
司と一夏は飛べないことは伝えていたので地上にいる。
正確に言えば、トルネードフィストを使えば飛ぶことは出来る。細かいコントロールは難しいのでやる人は少ないが、特キョウで非番の職員はたまに訓練室で飛んで遊んでいる。これを見た司は最初の5回程は注意していたが、後からはなにも言わなくなった。
因に、上空の千秋はと言うと、オルコットの後ろをヨロヨロと飛んでいた。
スペック上は白式の方がスピードは高いんだがな。
結構な高さまで飛ばすと、次は急降下の指示を出した。
停止ポイントは地上から10㎝のところだ。
結果を伝えよう。
オルコット、ジャスト10㎝。
織斑千秋、クレーター。
である。
千冬
「馬鹿者。誰が激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする。」
千秋
「…………すみません。」
千冬
「はぁ、次は武装の展開だ。それくらいはまともに出来るだろう。」
それくらいなら、と呟き、展開した。
約1秒かかった。
千冬
「遅い。0.5秒で出せるようになれ。次、オルコット。」
オルコット
「はい」
左腕を肩の高さまで上げ、真横に腕を突き出す。一瞬光ると手にはライフルが握られていた。
マガジンの装填、セーフティの解除を含めて1秒とかからなかった。
千冬
「流石代表候補生。だが、ポーズは直しておけ。若しくは周りに注意するんだな。横を見ろ。」
千冬に言われた通りに横を見ると、司がディーソードベガをオルコットの喉元に、一夏がハンドルグリップを展開して攻撃に入る動作をしていた。
オルコット
「ヒィッ!?」
短い悲鳴を上げると、すぐに武器をしまった。
司
「反射してしまうから気を付けろ。」
オルコット
「は、はい……」
その後も色々とあったが、そんな事をしている尺がないのですっ飛ばします。
放課後、2人は整備室で簪の専用機組み立ての作業の手伝いをしていた。
一夏
「え~っと……ここがここで……」
組み立ての説明書を見ながら部品を組み立てていた。
簪
「何で組み立て用の図がプラモの説明書風なの?」
司
「突っ込んだら負けだ。」
簪はプログラムを、一夏と司の2人は組み立てるだけのパーツを各々やっていたが、2人の設計図は何故かプラモの説明書風だ。分かりやすいと言えば分かりやすい。だが何か真が抜けてる。
司
「大火力武器は送られたのか?」
簪
「まだ、でもイメージ映像は見せてもらった。」
その映像を2人にも見せると、「何かガ○ダムみたい。」と言う感想が出た。
その後もクラス代表の就任パーティーの誘いなどがあったが全部無視した。参加が面倒なので。
次の日、クラスは何か盛り上がったいた。
「ねぇ、2人は聞いた?転校生の噂。」
一夏
「転校生って、こんな時期に?」
司
「転校と言うより転入だろ。」
ごもっともである。
そして噂の転校生は中国の代表候補生だそうだ。
一夏
「中国か……」
オルコット
「どうかしましたか?中国にご友人でも?」
中国と言う言葉にどこか懐かしそうにする一夏にオルコットが質問した。
一夏
「ああ、親友で同僚が一人。最近会ってなかったな~。」
そんな話をしていると、後ろから誰かに呼ばれた。
「久我 司さんと姶良 一夏は居ますか?」
一夏
「り、鈴?」
名前を呼ばれて振り向くと、そこには先程一夏が話していた人物が居た。
鈴
「久しぶりね。2人とも。元気にしてた?」
司
「ああ、久しぶりだな。何で日本に?」
鈴
「それは……」
日本にきた理由を話そうとしたとき、とっさに腕を後ろに伸ばし、何かを受け止めた。
鈴
「背後から急に出席簿で頭を殴るとは、何を考えているんですか?」
受けとためたのは千冬が降り下ろした出席簿だった。
千冬
「ショートホームルームの時間だ。さっさと教室に戻れ。」
特に悪びれもせず教室に帰そうとした。
鈴
「チッ……また後でね。」
態度が気に入らなかったのか、舌打ちをして自分のクラスに帰っていった。
午前の授業が終わり、昼休みに入った。
司
「一夏、食堂に行こう。途中で簪と鈴を誘って。」
一夏
「はい」
オルコット
「私もご一緒してよろしいでしょうか?」
オルコットと一緒に2組、4組に回り簪と鈴を連れて食堂まで来た。
5人で座れる場所に注文した料理を持って座ると、オルコットが2人に質問した。
オルコット
「こちらの方は?」
一夏
「紹介がまだでしたね。彼女は凰鈴音(ファン・リンイン)俺の昔からの親友で同期のSPDです。でも今は中国署の特キョウ捜査課の第1班の班長じゃなかったっけ?」
鈴
「班長はやめたの。今は普通の捜査官。日本署に配属されたから挨拶をしようと思って。ISの適正の高かったから代表候補生も同時にやってるわ。んで?そっちの2人は?」
司
「ああ、こっちがオルコット、もう1人が簪だ。」
オルコット
「セシリア・オルコットです。イギリスの代表候補生です。」
簪
「更識 簪です。日本の代表候補生です。」
鈴
「さーてと、お腹も空いたしご飯ご飯。」
と昼食に手を着けようとしたとき、ある人に声をかけられた。
「おぉ?鈴じゃないか!久しぶりだな!!」
鈴
「何だあんたか。何か用?」
露骨に嫌な顔をした。
どうやら鈴も織斑千秋は気に入らない様だ。
千秋
「冷たいな~。幼馴染みなのに。積もる話もあるから食事に誘ったんだよ。」
鈴
「あんたなんかと馴染んだつもりは無いけど。それに話なんか無いわ。」
千秋
「そんなこと言うなよ。こんな奴等と居るよりは良いぞ。ほら行こう。」
断った鈴の腕をつかみ強引に自分の席に連れていこうとした。
すると、鈴が立ちか上がり、
鈴
「ヤァ!」
正拳突きをお見舞いした。
千秋
「な!何すんだよ!?せっかく誘ってやったのに!!」
鈴
「必要ないってのが聞こえなかった?目障りだから消えて。」
舌打ちをして逃げるように離れていった。
オルコット
「随分と嫌っているみたいですね。」
鈴
「当たり前でしょ。あんな卑怯者。嫌わない方が可笑しいって。弱いし。」
簪
「才能に頼って努力しない人は強くなれないもんね。」
司
「性格の捻れば強くなるけどな。」
その後も、色々と雑談をし、昼休み終了後各々のクラスに戻った。
と言うわけで、鈴を特キョウにしました。察しの良い方はどのデカレンジャーか理解出来たでしょう。
感想欄にあって成る程なと思い使わせて頂きました。
次回は簪のIS制作と司の訓練です。
次回もお楽しみに!!
感想もよろしくお願いします!