インフィニット・デカレンジャー~クールで熱い戦士たち~   作:憲彦

10 / 37
休日は9割が自室にこもっている作者です。

今日は2本目です。時間があったので。

司VS一夏の本気のバトルです。

剣と拳のバトル。勝つのはどっちだ?

例のごとく、今回もゆっくりしていってね。


episode7 黒VS白 本気の戦い

SPDの隊服の状態でアリーナの中心に居た。

 

デカスーツを装着していないのはSPD同士で本気の勝負を行う時のルールに乗っ取って試合を始める為である。

 

SPD同士の、しかも現デカレンジャー内の最強同士の戦いだ。観客席の観戦者も2人の緊張が伝わったのか一言も声を出さない。

 

『試合開始!!』

 

試合開始の合図で漸く2人が動き始めた。

 

司/一夏

『エマジェンシー!!』

 

「デカマスター!!!」

 

一夏

「デカブレイク!!!」

 

SPDの要請を受け、形状記憶特殊合金デカメタルが微粒子状に分解され、日本署から転送される。

 

分解されたデカメタルが2人の体を包みデカスーツを形成した。

 

司/一夏

『フェイスオン!!』

 

「百鬼夜行をぶった斬る、地獄の番犬!!デカマスター!!!」

 

一夏

「無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る!!夜明けの刑事!!デカブレイク!!!」

 

先程までの試合ではこの名乗りを聞くだけで会場が熱気に包まれたが、今は違う。

 

1秒が1分に感じ、1分が10分に感じる程までに張りつめた空気の中、2人は互いを見据え、攻撃のタイミングを図っていた。

 

司は腰の刀に、一夏はブレスロットルのハンドルグリップに。

 

そして、張りつめた緊張感が限界を迎えたとき、2人は一気に互いの間合いを詰め、攻撃を繰り出した。

 

「ハァァ!!!」

 

一夏

「デリャァ!!!」

 

攻撃と攻撃がぶつかる度に辺りに響き渡る爆音。

 

一歩を踏み出す度に地面がえぐれ、壁に亀裂が入る程の衝撃。

 

空気が震え、辺りにはいくつものクレーターが出来る。

 

その戦いを見ていた者は全員息を飲んだ。

 

そして自覚した。SPDの強さを。

 

オルコット

「な!なんですの!?この戦いは!!?」

 

代表候補生すら声をあげる戦い、誰もが思うだろう。「あの場に居るのが自分で無くて良かった」と。

 

一夏

「竜巻拳!トルネードフィスト!!」

 

「ハァ!!デリャァ!!」

 

一夏の出した竜巻を切り裂き、攻撃を入れる。

 

一夏もただ司の攻撃を食らうわけではなく、それに合わせて自分の攻撃もぶつけた。

 

音が遅れてやってくる程目には見えないスピードで交わされる攻撃の数々。

 

誰もが、戦いに見いってしまった。

 

一夏

「高速拳!ライトニングフィスト!!」

 

「グッ!!ハァ!」

 

一夏の攻撃に吹っ飛ばされる瞬間、ディーソードベガをライフルモードに変え、エネルギー弾を放った。

 

一夏

「グワ!!」

 

両者アリーナの壁に埋もれた。

 

だが再び立ち上り司は刀を、一夏は拳を構え、お互いに突っ込んだ。

 

一夏

「必殺拳!!ソニックハンマー!!!」

 

「ベガスラッシュ!!!」

 

2人のダメージや疲労の具合いから見ても、これが最後の攻撃になるだろう。

 

最後の攻撃に全ての力を注ぎ、ぶつけた。

 

アリーナ全体が、途轍もない爆音と光、衝撃に包まれ、勝負が決まったと誰もが思った。

 

だが、2人はまだ立っていた。

 

そして、

 

司/一夏

『グッ!』

 

同時に倒れ、変身が解除された。

 

『両者、シールドエネルギー0。戦闘続行不能。よって、引き分け!!』

 

一夏

「そんな~……」

 

勝てなかった事が悔しかったのか、声を漏らした。

 

一夏

「手加減したんですか?ボス。」

 

「お前がどう思おうと勝手だが、俺は全力で戦ったぞ。強くなったな一夏。」

 

そう言って、座り込んでいる一夏に手を差し伸べて立ち上がらせた。

 

その光景を見た観戦者の拍手が、次第にアリーナ全体に伝染し見ていた人全員が大きな拍手を2人に送った。

 

「帰って傷の手当でもするか。」

 

一夏

「ですね……。」

 

ピットに戻ると、山田先生と織斑千冬が出迎えた。

 

千冬

「凄い戦いだったな。これなら2人の内どちらかがクラス代表になるだろう。」

 

これを伝えるためにわざわざここまで来たようだ。

 

「悪いが、俺達はクラス代表を辞退させてもらう。」

 

千冬

「な!何故だ!?クラスの代表になることに何の不満がある!?」

 

一夏

「俺達はSPDの職員です。仕事も入れば事件が起きたときに行かなければならない。代表何かやってる暇が無い。」

 

その答えに、真耶は納得した顔をしていたが、千冬はまだ何か言いたそうだ。

 

「と言うわけで、俺達は辞退します。そもそも、おれたちがクラス代表では他のクラスから苦情がきます。それでは。」

 

辞退することを伝えない2人は部屋に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「凄い戦いだったわ。2人とも本当に強いんだね。」

 

一夏

「イヤ、まだまだだよ。ボスを超える。それが俺の目標だから。」

 

「なら、俺ももっと強くならなくちゃな。お前の前に壁として立ち続けるために。」

 

簪が司達の部屋に入って2人の戦いの感想を言った後、少し雑談をして、明日の予定を伝えた。

 

日本署で簪の専用機を見てもらうためだ。とんでもない専門家に。

 

その為、3人は早めに休んだ。

 

簪は明日が楽しみな様だ。予定を伝えるとかなり嬉しそうにしていた。

 

2人も機体の完成が近付くと思うとワクワクしていた。

 

司はついでにSPシューターのフルメンテをしてもらおうと考えていた。今のままでは危険過ぎるからだ。

 

予備パーツもSPシューター5個分程貰うつもりだ。




と言うわけで代表決定戦はこれで終了です。

そして1話が短い!

次回は日本署でISを見てもらうことと一夏と簪に何かがあります。悪いことでは無いですよ。

それよりも鈴の立ち居地をどうするか……。アンチにはしたくない。

感想よろしくお願いします。

次回もお楽しみに!!

※デカブレイクのデカスーツも日本署から転送される設定に変えました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。