ヨハネスから特務の話を受けてから単独任務が多くなったライ。
その大半が堕天種や禁忌種指定されてるアラガミであり、 特務の厳しさと難しさを実感したライだが同時に今まで受けた任務以上の高揚感を得ていた。
生死の境、一歩でも間違えれば大惨事となる状況を楽しんでいる。
今までの討伐任務も高揚感を得ていたが最初の頃と現在のライの実力ではその高揚感にも差異が現れていた。
要は“馴れ”である。
現在のライ自身の実力と能力の高さ。そして繰り返される同型のアラガミとの戦闘。一度戦えば行動パターンの大半を把握してしまうライにとってはコンゴウやヴァジュラといったアラガミも言い過ぎかもしれないがオウガテイルと遜色ないに等しい。
しかしヨハネスの命じる特務はそんな生易しい任務じゃない。
相手は禁忌種と名付けられるほどの強力で凶悪のアラガミ。
そんなアラガミをライは1人で倒さなければならないのだ。
当然強力なアラガミを単独討伐する以上、ライ自身の負担が大きくなる。
実際、初の特務からアナグラに戻ったライの姿はボロボロだった。
だがその時のライの表情は充実感に満ち溢れていた。
まるで“空の器が満たされた”かのように…
そしてライは気づかない。
自身の中の“何か”が動き出したことに…
とある日のアナグラのエントランス。
そこに珍しく第1部隊全員の姿があった。
「全員揃っているな。」
当然、全員揃っている理由はツバキに呼び出されたからだ。
「今回お前たちを呼んだのは他でもない。今回討伐アラガミについてだ。」
「今回お前たちが討伐するアラガミから全リーダーである雨宮リンドウ大尉の腕輪らしき信号が確認された。」
「目下調査中だが恐らくは先の戦いの相手だろう。」
「苦しい戦闘になるだろうが現状戦力を鑑みて倒せない相手ではないと判断した。」
「間違っても仇などの雑念を混ぜるな。雑念が混じればそれだけ作戦効率が悪くなり、お前たちの死亡率が上がる。冷静で慎重に作戦を進めろ。いいな。」
「話は以上だ。健闘を祈る。」
報告は終わりとばかりにエレベーターの方へと去るツバキ。彼女自身本当は確かめに行きたいだろうとこの時ライは思った。
「リンドウ…これで…やっと…やっと…」
「サクヤさん…」
「皆思うところはあるだろうけど、ブリーフィングを始めようか。」
「やることは変わらないが相手は新種のヴァジュラだ。一度見たとはいえどんな能力が持っているかはわからない。よって僕とソーマが最初に接触して相手の出方と能力を見る。サクヤさん、アリサ、コウタは能力が判明次第戦闘に介入。OK?」
「了解だ。」
「索敵で先に私達が見つけた場合は?」
「できれば通信してほしい。すぐに向かう。戦うにして遠距離をメインに。特にサクヤさんとアリサ。教官が言っていたけど仇だからと突っ込まないように。基本戦術を忘れずに。」
ブリーフィングで各々の役割を決めるライ。他のメンバーも異論はないようだ。
「まぁリンドウさんの仇だろうが僕たちのやることは変わらない。アラガミを倒して生きてここに戻ってくる。それだけだ。」
「リーダー…」
「…そうね。少し冷静さを欠いてたわ。」
『そんじゃサクヤさん達も落ち着いたことだしリンドウさんの敵を俺たちでさっさと倒してこようぜ。」
「まぁこの面子なら大丈夫だろ。」
「…ソーマからそんな言葉が出るなんて熱でもあるんじゃ?」
「確かに。なんか起きそうだな。」
「…お前ら…!!」
アリサとコウタがソーマをからかうことでいつもの雰囲気に戻る。
「それじゃ行こうか。」
ある意味ではリンドウの弔い合戦とも呼べる今回の任務。
しかしこの任務はそれだけではなかった。
すごい今更なんですがギアスと結局なんなんでしょうね?
調べた結果を作者なりに解釈すると契約者の願望をコード所持者を介して『王の力』と言う形を取った特殊能力をギアスと称しているです。
でも真に『王の力』と呼べるのは『絶対遵守』とオズに出てくるマリーベルの『絶対服従』くらいな気がします。
それにギアスの歴史は公式でも謎のままですよね。なぜ思考エレベーター(神根島の遺跡など)の出入り口(?)が世界中にあるのかとか額にギアスのマークを付けた古代人は何者なのかとか。
それだとギアスは古代文明か宗教的何かだったのでしょうか?
とまぁギアスの謎はここまでにして。
ゴットイーターの世界で終末捕食は何度も繰り返されたんじゃないかと言われていたと思います。
でもそれだとアラガミはかなり大昔から存在していたことになります。アラガミによる終末捕食により生命の再分配が行われてごく僅かなオラクル細胞が世界に残って長い時間をかけて細胞を増やして2050年代大量発生ということなら話の筋が通るかと。
ギアス世界とゴットイーター世界が繋がってたとしたらギアスの文明も終末捕食の余波で文明崩壊とかありそう。それでC.C.とV.V.(ライの契約者も入れれば3つ)のコードだけ生き残ったとか。