神喰らう無色の反逆者   作:COLD

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荒ぶる神、抗う人間

西暦2050年。

 

突如地球上にあらゆる対象を『喰らい尽くす』細胞。通称『オラクル細胞』が世界中に蔓延した。

 

オラクル細胞は『考えて、喰らう』細胞であり、1つ1つの細胞毎に生命活動が完結しておりその点に関しては単細胞生物に近い。

 

オラクル細胞は地球上のありとあらゆる対象を『捕食 』しながら急激な変化を遂げ、数万から数十万の細胞の集まりから多種多様の姿へと姿を変えた。

 

姿を変えたオラクル細胞地球上の支配者である人類をも捕食対象と見なし牙をを向く。

 

人類も所有する兵器で応戦するもオラクル細胞には一切のダメージを与える事できず抵抗虚しく喰らい尽くされる。

 

所有する兵器すらも通じない強大の力の前に、いつしか人類は極東地方に伝わる八百万の神々になぞらえて『アラガミ』と呼ぶようになった。

 

アラガミの出現により世界中の大部分の都市文明が短期間のうちに崩壊してしまった。

 

これにより居場所を失った人類のアラガミの影に怯える日々が始まった。

 

これは世界…地球の意思なのか。

 

新支配者(アラガミ)による旧支配者(人類)の淘汰。それがこの事象なのだろうか。

 

しかし旧支配者の人類もただ滅ぼされる運命を待つだけではない。

 

人類の最大の武器である知力を生かし人類はアラガミに対抗し得る力を作り上げた。

 

研究が進むに連れてアラガミを倒すにはアラガミと同じオラクル細胞を宿した武器で戦うしかないことが分かった。

 

これにより人類はアラガミに対抗する為、オラクル細胞を人体に移植する実験を行なった。

 

その非人道的と思われる実験が繰り返し行われ、この実験でオラクル細胞に捕食され命を奪われた者もいた。

 

しかしその実験の末、アラガミに対抗する存在が生まれた。

 

彼等は神に挑み神を喰らう者『神機使い』又は『ゴッドイーター』と呼ばれ人類最後の守護者となった。

 

アラガミとゴッドイーター。

 

同じ細胞を持つ似て非なる存在同士の戦いが始まる。

 

次に地球上の覇権を握るのは…

 

新支配者(アラガミ)か…

 

それとも旧支配者(人類)が生み出した新人類(ゴッドイーター)か…

 

そしてこの戦いの末に何が待っているのか?

 

それはまだ誰にも分からない。

 

…荒ぶる神により荒廃と化した世界。

 

聞く人によれば地獄と称するこの世界に…

 

人々の意思の下、長き封印の眠りについた1人の少年がその眠りから覚める。

 

この荒廃した世界で少年は何を得、何を失い、何を成すのだろう。

 

少年は未だ深い眠りの中。

 

しかし目覚めの刻は刻一刻と迫っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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