やはりこの恋は……   作:すのどろ Snowdrop

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ほんとはいろはの誕生日に終わらせたかった……
遅くなりましたが、いろは、誕生日おめでとうございます。


2話

八幡sidestart

 

さて、小町を総武高校まで迎えに来たわけなのだが。

小町がいないし来ない。連絡すらない。

 

“リンゴンリンゴーン♪”

 

小町からメールが届いた。何故分かったか。それは妹専用の着信音だからだ。簡単だろ?

さてさて、内容は……

 

To:お兄ちゃん

From:小町

title:ゴメン!

text:ゴメンねお兄ちゃん!生徒会のお仕事で終わるのが6時頃になるかもなのでどこかで暇を潰してきてください!できるだけ早く終わらせまーす!

 

ふむ。生徒会か、なら仕方ない。さっさと返信を……

 

To:小町

From:八幡

Title:生徒会なら仕方ないだろう

text:了解。生徒会、頑張れよ。早く終わったら連絡くれ。

 

さて、あと1時間半だ。どこで暇を潰してきて来ようか。

 

カフェ、気分じゃない。本屋、一昨日行った。映画、時間が足りない。

色々試行錯誤(してないけど)した結果、このまま本を読むことにした。もし寝落ちしても小町なら気付くだろ。

俺が読んでいるのは“暇人、魔王の姿で異世界へ”だ。まだ1巻の途中だが、なかなか面白い。あらすじ?めんどくさいから自分で調べてくれ。

 

“堕ちる海爆ぜる空零れ消えても〜♪”

 

艦これの映画の主題歌。ということは一色か。

めんどくさい。なんか言われそうだし。まぁ、あんな事言った手前、無視するわけにはいかないか。

 

「どうした」

 

『えぇと……先輩……』

 

「なんだ」

 

『えぇとですね……』

 

いや早く要件言えよ

 

「おーい、一色?どうした?」

 

『あ、明日何時にお邪魔すればいいですか……?』

 

あぁ、明日の事か。来るのか。なら無駄になることはないな。よかった……。

 

「10時以降ならいつでもいいぞ」

 

『わかりました。また明日です……』

 

なんか覇気がないな。いつものあざとさはどうした」

 

『あざとくないです!』

 

声にでてたか。まぁ、そこまで元気があるなら大丈夫だな。

あぁ、一色が頬を膨らませている姿が見える。

 

「そういえば俺の家って教えてないよな?」

 

『いえ、小町ちゃんに聞きましたよ?』

 

「そ、そうか。ならいい。じゃ、また明日な」

 

『……』

 

「どうした、まだ何かあるのか?」

 

『いえ、何でもないです。先輩、ではまた明日』

 

「おう、また明日な」

 

『……』

 

「……」

 

『……』

 

「……」

 

『……』

 

「切らないのか?」

 

『先輩こそ』

 

「……」

 

『……』

 

ふと窓の外を見る。小町がニヤニヤしながら俺を見ていた……。

 

「げ……」

 

『どうしたんですか?先輩』

 

「い、いや、なんでもない。また明日な」

 

返事を聞く前に切る。そして窓を開け、未だにニヤニヤしている小町に話しかける。

 

「おう、小町。早かったな」

 

俺が選んだのは無かったことにすることだ。

それに対して小町は、ニヤニヤしながら無言で助手席に乗り込んだ。

 

「……」

 

この沈黙が痛い。その間に車を走らせる。この車結構高かったんだよなぁ。宝くじ当たらなかったら買わなかったほどに。当たったと言っても1等とかではないんだけど。秘密にもしてるし。小町にすら話してない。色々怖いしな。

 

「なぁ小町」

 

「それで、用事ってなぁに?」ニヤニヤ

 

「それなんだがな、明日明後日、俺の家に誰も来ないようにして欲しい。いr…とある人の誕生日でな、俺だけに祝って欲しいと言われてな(嘘なんだけど許せ、小町)」

 

「ほーん?明日……“い”から始まる名前の人……うーん、いろはさんかな?」

 

Σ:(;゙゚'ω゚'):ギクッ

 

「その反応は当たりっぽいね。まぁいいよ、お義姉さん候補の皆様に知らせておくよ」

 

「助かる。で、小町よ、アイスとプリンどっち食べたい?」

 

「分かってないね〜お兄ちゃん。りょ・う・ほ・う・だよ」

 

なんて無茶な。まぁいいけど。ハーゲンダッツ2つにプリン3つかな。

 

「ローソンのでいいか?」

 

「いーよー、小町は車で待ってるねー」

 

スマホをカツカツ叩きながらのんびりとした口調で言った。

 

「あぁ、分かった。2分で戻る」

 

俺はそう小町に告げて車を降りた。

 

ローソンで手に取ったのはプリン3種1つずつ、ハーゲンダッツはストロベリーとバニラにした。

相変わらず高ぇ……。

でも、それで小町の喜ぶ顔と協力が得られるなら安いもんだな。

 

俺が車に戻ってきた時、

 

「そういえば用事ってそれだけならメールか電話でも良かったよね?」

 

Σ:(;゙゚'ω゚'):ギクッ

 

「き、気の所為だよー、小町ちゃん」

 

「まぁ車楽だしアイスとかも買ってもらえたからいいけどねー」

 

八幡sideout

 

**********************

 

いろはsidestart

 

10時以降か。ちょっと早くてもいいよね?楽しみだなぁ。どんなことしてくれるんだろ。初めて先輩から誘ってくれたんだから期待してもいいよね。どんな些細なことでも嬉しいんだけどね。実はもうすでに嬉しい。

それにしても先輩って自分から電話切る人じゃないのか。てっきりすぐ切ると思ってたんだけど。私も自分からは切らないことが多いから先輩に催促されるまで待ってた。でも先輩は最後“げ……”って言った後はすぐに切っちゃった。せめて返事聞いてから切って欲しかった。

私“は”までしか言えなかった。言いたかったのは“はい、また明日です!楽しみにしてますね!”って。

………ちょっと早いけどお風呂入ろ。早く寝て朝から念入りに準備しなきゃだし。

 

サービスシーン?ないよ?

 

いろはsideout

 






どうでしたか?文も短いし会話がかなり多いので背景の描写が分からないと思うんですけど。そのへんの意見とかあったらお願いします。

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