最近眠れない。
あとバンドリで星4でなくて嘆いてる。課金したくなるほどでない
誰にも見られることなく、俺が住んでいるアパートについた。雪ノ下さんは泣き疲れたのか、背中でぐっすり眠っている。いや、ぐっすりかどうかはわからないが。こんなんで安心できたなら嬉しいなぁ。
さすがに襲われたのに男の背中で安心できるのかはわからない。そもそも男性恐怖症になるんじゃないの?
さて、部屋に着いたわけだが。
この子どうやって下ろそう。寝てるくせしてギュッとしがみついてるから引き剥がせないんだよね。それに背中に2つの柔らかい膨らみが当たって理性の限界なんだよなぁ。や、襲われた人を襲うなんてそれこそ男性恐怖症になるだろうからしないし、そもそも俺にそんな度胸ないし。ヘタレだし。人を無理矢理犯すのは趣味でもないし。何言ってんの俺。なんで性癖暴露しちゃってんの?
とりあえずこの子起こさないと。
「雪ノ下さん、着きましたよ。起きて降りてください」
しかし返ってくるのは沈黙。とりあえずベッドに座るか。疲れたし。
……、やっぱり腕使えないから横になろう。うん、あとその方が楽だしな。
あぁ、着替えてないしシャワーも浴びてないから寝るのに抵抗あるなぁ。せめて雪ノ下さんの腕の力が弱まればなぁ。たぶん弱まらないけど。
脱いだら脱いだで雪ノ下さんに恐怖を植え付けかねないし。
電気もこのままで寝るか。雪ノ下さんが起きないのが悪い。そういうことにしよう。
「せめていい夢見てくださいね。雪ノ下さん」
僅かに雪ノ下さんの体温が上昇した気がするが気の所為だろう。自分の体温かもしれないし。
そんな暖かさにいつしか意識を手放していた。
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朝。意識が浮上してくると、背中の暖かさはなくなっていた。そのかわり美味しそうな料理を作っている音と香りがする。……、腹減った。そういや、冷蔵庫になんか入れてあったっけ?何もなかった気がするんだが……。まぁ雪ノ下さんだからな。余り物で何か作るくらい余裕だろう。
それにしても今日は雨か。本屋でも行こうかと思っていたが雨の中家出たくないからな。このまま寝てよう。っとその前にシャワーでも浴びてくるか。
ベッドからのっそりと這い出てのらりくらりと歩き、寝室のドアを開ける。
「おはよう!比企谷君」
テンション高くないですか、雪ノ下さん。
「………………おはようございます」
「比企谷君、いつもに増してテンション低くない?」
雪ノ下さんのテンションが高いだけですって。朝はこれが普通。俺にとっては。
「…………気の所為ですよ、雪ノ下さん……」
「絶対気の所為じゃない……」
「シャワー浴びてきますね……」
「あ、うん、いってらっしゃい?」
何故に疑問形?
まぁいいや……。
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「ん……」
腕の中にある温もりに、私は微睡みながら目を開けた。
「えっ……」
腕の中にいたのはなんと、比企谷君だった。
なんで比企谷君が私の腕の中にいるの!?
内心焦っていたが、ギリギリ叫び声をあげることはなかった。
「昨日何があったんだっけ……」
公園で散歩していた後の記憶がない。
「少なくとも起きてはいたと思うんだけど……」
うーん、やっぱり思い出せない。あとで比企谷君に聞いてみよう!
比企谷君を起こさないように布団を捲り、ベッドから降りると、私は服をパーカーしか着ていないことに気付いた。
「ッ!?」
ふ、服着てないってことはやっぱり……。
でも、比企谷君だし……。
そもそも比企谷君は雪乃ちゃんのもの……。
え?えぇ?
ちらりと比企谷君の方の布団も捲る。
服着てる。
どういうこと?
うーん……
「とりあえず朝ごはん作ってあげよう!」
無理矢理笑顔を貼り付け、私は比企谷君の寝室を後にした。