【未完】とある原石の闇影の支配者《ブラックマスター》   作:スキート

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1日早く投稿できました。

今回はちょっと、無理矢理かもです。


第二章 幻想御手《レベルアッパー》編&禁書目録《インデックス》編
序章 幻想御手事件と禁書目録捕縛任務の幕は開かれる


7月19日

 

ここは、風紀委員(ジャッジメント)の支部。

 

現在ここには、俺、初春、佐天がいる。

 

佐天が何故ここにいるかとは俺もずっと思っていた。

風紀委員(ジャッジメント)ではない彼女は、わざわざ来るの無駄じゃない?と思ったことがある。

 

だが、答えは簡単だった。

 

ここは、初春と佐天が通う、柵川中学校だからだ。

 

この支部は、柵川中学校の一室に位置するため、俺は毎日、とある高校→柵川中学校と移動しなければならないのだ。

 

超めんどい。その分、初春と佐天は距離が近いので、すごく羨ましい限りである。

 

そして、俺は、今佐天と話している。

 

「…幻想御手(レベルアッパー)?」

 

「そうです!比企谷先輩!」

 

「…都市伝説だろ?」

 

すると、初春が会話に入って来る。

 

「佐天さんは、都市伝説好きですからねー」

 

「どんなのなんだ?」

 

俺は普通に気になり、佐天に尋ねてみる。

 

「使った使用者の能力(レベル)が上がるんですよ!」

 

「…まじか?」

 

「まじです!」

 

本当にあったら、すごくいい代物なんだけどなぁ。まぁ、俺は一応超能力者(レベル5)だから、これ以上は上がらないだろうけど。

 

 

 

─────────────────────────────────

 

 

 

7月20日

 

俺の部屋の外からドンッ!という音がした気がした。そして、複数の掃除ロボットがぶつかる音。

 

通常ならありえないことだ。

 

掃除ロボットが一点に集まることは、大きなゴミや汚れがない限り、同じ場所にいることはない。

 

俺は、ついつい気になりドアを開けてしまう。

 

見なければよかった。俺は最初そう思った。

 

倒れている禁書目録(インデックス)────。その周りには、それなりの血の量。

 

掃除ロボットがゴミと判断したのか、血を汚れと判断して、ここにいるのは確かだったが、これだけは変わらない。

 

おそらく、神裂火織か、ステイル=マグヌスがやったのだろう。

 

だが、インデックスの着ている修道服、『歩く教会』は、包丁などでは傷つかず、これにダメージを与えられるのは『竜王の殺息(ドラゴン・ブレス)』ぐらいしか存在しない。

 

例え、神裂に斬られても、ステイルの魔術が当たっても、彼女は傷一つ着くはずがないのだ。

 

なのに、彼女は傷ついている。

 

この『歩く教会(異能の力)』を破壊出来るとしたら、ただ、一人。

俺の親友、上条当麻。あいつの右手には、異能の力をなんでも打ち消すというチート気味の能力を所有している。

 

この状況から察するに、インデックスは今朝、当麻に接触。再び逃げている中、もう一度当麻の部屋に逃げるというところに、『歩く教会』が壊れていると知らない神裂がステイルが攻撃した、とみるべきだった。

 

神裂のモットーは『救われぬ者に救いの手を』、ステイルはインデックスを傷つけるなんて行為をするはずはない。ステイルだったら、世界を敵に回しても、インデックスの味方に着くことだろう。きっと、予想外の出来事で、神裂もステイルも戸惑っていることだろう。

 

そして、ステイルはそろそろ、インデックスを回収しに来る。

 

足音が聞こえる。だが、足音の主はステイルではなく、おそらく補習帰りであろう、当麻の姿だった。

 

俺はそっと身をかがめ、ドアを少し外の様子が見える程度までしめる。

 

「おい! こんな所でナニやってんだよ?」

 

当麻がインデックスに近づく。

 

「……、あ……?」

 

「や、 ……めろ。 やめろっ! くそ‼︎」

 

当麻はインデックスの血を吸いとる掃除ロボットを乱暴にどかす。

 

「くそ、くそっ‼︎」

 

「何だよ、一体何なんだよこれは⁉︎ふざけやがって、一体どこのどいつにやられたんだ、お前‼︎」

 

混乱する当麻の後ろから、足音が聞こえる。それは、俺が先ほど予想していた足音の主、ステイル=マグヌスがそこにいた。当麻は混乱していたきずかないようだ。

 

すると、ステイルはゆっくりと口を開き、当麻にいう。

 

 

「うん? 僕達『魔術師』だけど?」

 

 

いや、俺と土御門も魔術師なんだけどなぁ。

 

そういうと、ステイルはインデックスに近づく。

 

「うん? うんうんうん、これはまた随分と派手にやっちゃって」

 

「神裂が斬ったって

話は聞いたけど……、 まぁ。血の跡がついてないから安心安心とは思ってたんだけどねぇ」

 

ステイルは淡々と独り言を呟く。

……ステイルは嘘つきだ。インデックスが斬られたのに、彼が平然としているのはおかしい。あいつだって、心の中では結構傷ついているはずだ。

 

いや、それは、ステイルだけじゃない。当麻も、神裂も。そして……俺も。

 

ガチャ

 

俺は扉を開く。

 

「は、八幡…?」

 

「……何故、君が?」

 

「いや、ここ、俺の部屋の前だから……」

 

俺は話す。

 

「それより、早くインデックスを治すぞ。争ってても意味ねぇから」

 

「お、おい!何で八幡が…!?」

 

当麻に聞かれた俺はステイルを指指し、こういう。

 

「俺も、こいつと同じ、『魔術師』だからだ」

 

「⁉︎ ……、な、何でお前も」

 

だが、そんな様子を見た、ステイルは冷たく言い放つ。

 

「…はぁ、比企谷。治療は頼むよ。神裂にこのことを伝えに行くから」

 

「…あぁ…」

 

戸惑っている当麻をよそに、俺たちは話を続ける。

 

「……行くぞ。当麻、小萌先生の家に」

 

「……あ、あぁ」

 

状況がよくわかっていない当麻までも、『やばい』ということはわかる。

そして、俺はインデックスを背負い、走り出す。俺たちの担任の先生の家に。

 

俺の部屋では、魔術を発動するパーツが足りない。多分、当麻の部屋を同様だろう。そして、土御門の部屋も、妹がいたら困るので、今回は頼らない。

 

やってやる。もう、血反吐吐いてもいいから、

 

やってやる。

 

 

 

 

 

 

 




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