【未完】とある原石の闇影の支配者《ブラックマスター》   作:スキート

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終章 魔術師は学園都市に訪れる

「ふぁ〜」

 

俺は目を覚まし、あくびをする。

今日は《必要悪の教会(ネセサリウス)》の同僚である、神裂火織とスタイル=マグヌスが俺の部屋に来る日だ。どうやら、禁書目録(インデックス)は学園都市に逃げ込んだらしい。

まぁ、2人が来るので、部屋の片付けをするために、いつもより早く目を覚ました。見られたくないものとかあるからね…。

エロ本はともかく、土御門の野郎に堕天使メイドを俺の部屋に二着渡されているため、神裂にバレたら大変である。

 

そして、俺は片付けを始めた。

 

 

 

─────────────────────────────────

 

 

 

とある高校 屋上

 

「はちやん…。ちょっと大変でかもしれないニャー」

 

「何がだ?」

 

俺は今、土御門と話をしている。話というのは多分禁書目録関係のことだと思う。

 

「……俺の部屋にある堕天使メイドが危ない」

 

「真面目な口調で言うことじゃねぇよ……」

 

インデックスのことかと思いきや、くだらない話だった。

 

「で、何が危ないって?」

 

「…ねーちんにバレた」

 

「お、おい…、まだお前堕天使メイド持ってたのかよ…」

 

俺に渡した二着の他にも堕天使メイドがあるらしい。三着買うとかどんな勇気の持ち主だよ………。

 

「……てか、朝に神裂来たか?俺は知らないんだが」

 

「ああ、来てたぜよ。ステイルはインデックス探しに出かけたけど、ねーちんは出かけずにいたぜよ」

 

「何で俺の部屋に来なかったんだ?」

 

「……恥ずかしいとか何とか言ってたにゃー」

 

何が恥ずかしいんだ?と思ったが、口には出さないようにした。

 

「まぁ、インデックスの件は深く考えることはないですたい」

 

「あの2人ならどうにかするからな…」

 

「……ああ」

 

おい、なんか間が空いたぞ。

 

「…まぁ、はちやん。そういうことですたい」

 

「いや、何が」

 

そう言い土御門は屋上から去っていった。

 

……結局、何だったんだろうな…?

 

 

 

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「ただいまー」

 

ドアノブを回すと玄関が開く。ということはもう、あの2人がいるということだろう。

 

「おかえりなさい、比企谷」

 

「やぁ、お邪魔しているよ。比企谷」

 

「うす」

 

長身の黒髪ポニーテールの神裂火織と長身赤髪のステイル=マグヌス。

実はこの二人、かんざきさんじゅうはっさいとすているさんじゅうよんさいなのである。

俺よりも身長がでかい二人だが、年上の神裂はいいとしても、ステイルに抜かされているのは正直悔しい。

 

「…インデックスは?」

 

「…まだです。居場所が点々と素早く動くので私たちも行方がつかめずにいます」

 

「あの早さには恐れ入るよ…まったく…」

 

神崎は少しだけ、顔をうつむかせて暗めに言葉を発し、ステイルは呆れたように言葉を発する。

 

「…まぁ、確かに大変だよな……、その仕事……」

 

俺は一昨年、その仕事を経験している。とにかく大変だったのを覚えてる。その時の相棒は土御門の野郎だったし、何よりインデックスの抵抗が大変だった記憶だ。

 

「でも、あの時は直ぐに仕事終わったじゃないですか……」

 

「そういえば、あの時何の魔術を使ったんだ?」

 

「ばっかお前。能力者の俺が魔術使うと血へど吐くんだぞ?魔術はつかってねぇよ。まじキッツイからな」

 

「でも、血管の周りに闇を張ってるから、血管切れても闇が代わりになるからその分いいじゃないですか」

 

「……あの状態で戦えるの3分だけだぞ?体への負担が重すぎる。学園都市(ここ)の医者にはいつ死ぬかわからないとか言われたし……」

 

そう、俺は学園都市にいる医者、要するにカエル顔の医者。別名は冥土返し(ヘブンキャンセラー)と呼ばれる医者からそう言われているため、一応、魔術はそんなに使うなと言われている。因みにカエル顔の医者は魔術のことも知っている稀な存在だ。

 

「…フッ」

 

「おい。笑っただろ。ステイル。笑ったよね?」

 

「…笑うわけないだろ……」

 

そういいつつ、肩がピクピク動くのはやめてもらえませんかなぇ。完全に笑ってるようにしか見えないから。

 

「…それじゃあ、僕は探しに行くとするよ」

 

「ああ」

 

そういい、ステイルは俺の部屋を出て、インデックス探しに出かける。

 

「神裂は?」

 

「私はまだ」

 

「そうか…」

 

「………」

 

「………」

 

会話が続かない!俺らの関係といったら天草式の時の女教皇(プリエステス)とただの魔術師だし、必要悪の教会でも、ただの仕事仲間だし……。

 

その時、ガチャリと扉が開く。ステイルかと一瞬思ったが、探しにいったばかりなのでそれはないと思った。

 

俺の部屋に訪れたのは、大きい胸と長い金髪を揺らし、常盤台中学の制服を着ている少女、食蜂操折がそこにいた。

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

三人とも沈黙。神裂と操折は少し驚いた表情、俺は戸惑った表情をしていることだろう。

 

「「比企谷(八幡)この女の子(女)は?」」

 

「……まぁ、そんなこと気にするほどでも…」

 

「「あります(ある)」」

 

「……はい……」

 

俺はこの後、修羅場に遭遇してしまうのだが、それはまた、別の話。

 

だが、こんな科学と魔術の衝突なんて、小さいものだろう。

 

俺はどんどん巻き込まれていく。魔術サイドと科学サイドのいざこざに。そして、ついに、魔術と科学が交差し始める─────。

 

 

 

 

 

 

 

 




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