【未完】とある原石の闇影の支配者《ブラックマスター》   作:スキート

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第四章 心理掌握の思うこと

俺は風紀委員(ジャッジメント)の仕事を終え、帰路につく。

 

俺は学生寮に戻り、俺の部屋のドアノブに手をかける。いつもはドアノブを回しても鍵がかかって開かないはずなのに、ドアノブはするりと回り扉が開く。

 

開いていた場合は必ずと言っていいほど、この少女がいる。

心理掌握(メンタルアウト)・食蜂操折。

学園都市、最高レベルの超能力者(レベル5)の1人であり、第5位に位置する少女だ。

 

「おかえり。八幡」

 

「…うす。てか、勝手に入るなよ…」

 

「じゃあ、何のために鍵を渡してるのよぉ」

 

「お前がとったんだろうが……」

 

容姿は金髪、誰もが見てしまいそうな大きすぎる胸。目に十字の星。だが、性格は少し腹黒い。

 

「晩御飯できてるわよぉ」

 

「おお、いつも、すまん」

 

こいつはたまに、俺の部屋に入り込み、晩飯や何やらしてくれる。てか、食蜂財閥の方の相手しとけよ……。

 

「気にしなくていいのよぉ。私は将来のお・よ・め・さ・ん何だからぁ」

 

「誰が決めた。誰が」

 

「私だけどぉ?」

 

「言うと思った…」

 

「あ!そういえば八幡。さっき、タンスの裏にねぇ」

 

タ、タンスの裏…だと!?

 

「こんなものが見つかったんだケドぉ」

 

操折が手に持っていたのは──いわゆるエロ本だ。

 

「八幡ってぇ。こういう女の子が好みなのかなぁ?」

 

その本の表紙になっているのは、ツインテールの貧乳少女だ。

 

「……い、いや、別に……、そういうわけではなく……」

 

「はっきり言わないと聞こえないわよぉ?」

 

「…あ、あの、いや、だから…、す、すみませんでした………」

 

「何で謝るのかしらぁ?」

 

ひっ!嘘だろ!?こいつ……ドSだっ‼︎超ドSだっ‼︎

 

「男性はこういうものを持っているのは当たり前じゃないかしらぁ?」

 

「……い、いや…、あの……、マジで……」

 

こんな感じのが3時間続くという地獄が待っていたのをこの時の俺は知らない。しかも、晩飯冷めちゃったしね!

 

 

 

─────────────────────────────────

 

 

 

「……行ってきまーす」

 

「行ってらっしぁい」

 

ん?何でこいつが家にいるかって?それはね、こいつがよく泊まるからだよっ!あいつは俺が男だっていうことに危機感がないらしい。それはなんか男してショックだな………。

 

 

 

とある高校

 

 

 

「……なんか、はちやんから女の匂いがする気がするんやけど……」

 

「…確かにぜよ」

 

いや、何でわかるんだよ。こえーよ。普通に当たってるからこえーよ。

 

「な、なに言ってんだよ……。俺の周りに女なんかいるわけにゃいだりょ」

 

「あっ、噛んだ」

 

「噛んだな…」

 

「「この……」」

 

「え、いや、ちょっと待って────」

 

「「裏切り者がーーー‼︎」」

 

2人のパンチを素手で受け止める。

 

「甘いな!」

 

「くっ!強いぜよ」

 

「僕らの負けや……」

 

「「というと思ったかーー‼︎」」

 

「ぐはっ!」

 

あっさり食らっちゃいました……。とほほ……。

 

「静かにしろ!このバカ共!」

 

「「「はい……」」」

 

吹寄の言葉に俺たち三人は黙る。俺ら女に弱くね?てか、当麻どこだよ。

 

 

 

昼休み

 

 

 

あれっ?弁当がない。そう気付いたのは昼休みが始まる前だった。ということは家にあると見る。直ぐに取りに行くことは可能だが、クラスの奴らに早すぎね?と思われるのも嫌なので、購買でパンを買うことにしようと思った時だった。

 

食蜂操折がこの高校に来てしまったのは─────。

 

「…あ、八幡。お弁当忘れてるわよぉ」

 

「……す、すまん。操折。それより、ほら。周りが見てるから……」

 

「そ、それよりってなによぉ!折角私が作ってあげたのにぃ!」

 

ひぃ!周りの視線が痛いよ!

 

「………はちやん。どういうことか説明してもらおうか…」

 

「お、おい。青髪…。関西弁が抜けてるぞ……?」

 

「はちやん……。お前は俺らを裏切った……」

 

「おい、まて、土御門。お前にだけは言われたくない。義妹(ぎまい)に手を出したお前にだけは言われたくないぞ。土御門」

 

「にゃ、にゃー!?何でそのことを!?」

 

「部屋が隣だからギシギシウルセェんだよ!」

 

「ん?八幡。この人が隣の部屋のうるさい人ぉ?」

 

「そうだ…」

 

俺は悟ように言う。ついに俺は悟りを開いたぞ!

 

「で、はちやん。この()は?」

 

そういい、青髪は操折に指を指す。

 

「…操折。自己紹介しろ」

 

「えぇとぉ。私はぁ、八幡の将来のお嫁さんになる食蜂操折でぇす」

 

「お、おい……、操折…」

 

「じゃ、八幡。そういうことでぇ☆」

 

「おい、まて。ちょ、まじでお願いします」

 

俺の制止を聞かず操折は教室を去る。何であいつは俺に修羅場を残して消えて行くの?ほら、やばいんだよこのクラス。もう後ろにはお怒りのオーラを放った女子と土御門たちがいるし……。

 

こんな時にいうことは一つだけしかない。

 

「……不幸だ…」

 

当麻のよくいう言葉をいい、俺はその場から走り出す。捕まるのは時間の問題だけど………。

 

 

 

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Syokuhou Misaki side

 

まぁ、こんなもんでいいかしらねぇ。と私は内心呟く。あれくらいしないと八幡のことが好きな子は諦めないかもしれないしねぇ。

 

八幡はモテるから困る。私を落とした時のように、毎日とフラグを立てていることだろう。しかも、そのフラグを一度は折ることがあっても、直ぐに戻ってしまうのが現実。

 

私は負けないわよぉ。八幡の奪い合いに───。

あのクラスに私と八幡の中を見せつけるために、わざと八幡の鞄から弁当を抜き出したんだからぁ。

 

八幡は私のことを腹黒いというけれど、こんなものじゃないわよぉ。女の子の本気は。ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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