クロスアンジュ LIGHTNING EDITION ~天使とドラゴンと五人の巨人使い~   作:ヒビキ7991

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Ep.28/最終決戦!俺達の世界を救え!!《後編》

アンジュ

「行くわよ、みんな!!」

 

 

「「イエス・マム!」」

 

 

電王SCMF(タスク)

「みんな行くぞ!!」

 

 

「「おう!」」

 

 

ヴィルキス達はヒステリカとダークグレイブに、ライダー達はネガ電王と怪人達に向かって真っ向から突っ込む。

 

 

ネガ電王

「来るか・・・ならば、迎え撃つのみ!行くぞ!!」

 

 

ネガ電王も幽汽達と怪人達を、ヒステリカはダークグレイブを引き連れて突っ込む。いよいよ、最終決戦の幕が上がった。

 

 

天馬

「時間を操っているのは、あのヒステリカだ!ヒステリカとエンブリヲ、両方倒さないと世界は救えない!」

 

剣城

「なら、やることは一つだ!」

 

神童

「天馬とアンジュさんは、ヒステリカを頼む!」

 

信助

「ダークグレイブは僕達が引き受ける!」

 

霧野

「頼んだぞ、天馬!」

 

天馬

「はい!アンジュさん!明日人!」

 

アンジュ

「OK!」

 

明日人

「了解!」

 

 

天馬のグリフォン、アンジュのヴィルキス、そして明日人のガンダムAEG-EAはグレイブ軍団を潜り抜け、ヒステリカへと突っ込む。

 

 

ディエンドCF

「ここは僕に任せて、君達は行きたまえ!」

 

ディケイドCF

「サンキュ!頼んだぜ海東!」

 

 

ディケイド達は怪人軍団の中にディエンドを残し、ネガ電王のライダー軍団へ向かう。

 

 

ディエンドCF

「出血大サービス第三弾!」

 

 

ディエンドは1枚のカードをディエンドライバーに装填。

 

 

《ATACK RIDE 『GEKIJOUBAN』!》

 

 

すると、ディエンドの周囲に8人のライダーが現れた。実験段階で判明した危険性が余りに高すぎたため、警視庁に封印されていた黒鉄の戦士、《仮面ライダーG4》。漆黒の炎の力を持つ、鏡の中の黒き龍の戦士、《仮面ライダーリュウガ》。新世代のライダーシステム「グレイブバックル」を用いて変身する、新世代ライダーの一人、《仮面ライダーグレイブ》。帝王のベルトの1つ「地のベルト」オーガドライバーで変身するΩ(オメガ)の戦士、《仮面ライダーオーガ》。7人の戦鬼の一人、最愛の女性が鬼の身内だという理由から村人たちに暴行を受け殺された悲劇の戦士、《仮面ライダー歌舞鬼》。黄金の仮面ライダーの異名を持ち、その名に恥じぬスペックと戦闘能力を持つ青い薔薇の戦士、《仮面ライダーコーカサス》。体長3メートルを超える巨体を持つ黒き魔界城の王、《仮面ライダーアーク》。そして白い帽子とマフラーを身に着け、人知れず街を守り続けてきた孤高のヒーロー、《仮面ライダースカル》。

 

 

ディエンドCF

「頼んだよ?」

 

 

ディエンド達は怪人軍団に向けて、各々攻撃を仕掛ける。

 

 

ネガ電王

「許さんぞタスク!貴様だけは!!」

 

電王SCMF(タスク)

「それはこっちの台詞だ!」

 

 

ガキーン!

 

 

電王はデンガッシャー ソードモードを装備し、ネガ電王と鍔迫り合いを繰り広げる。

 

 

《ATACK RIDE 『BLAST』!》

 

 

ドドドドドドッ!

 

 

その隙にディケイドがネガ電王に向けてエネルギー弾を放つ。

 

 

シュッ!

 

 

だが命中寸前でネガ電王は瞬間移動し、ディケイドのエネルギー弾を避けた。

 

 

ディケイドCF

「瞬間移動?厄介な技使いやがって!」

 

 

シュッ!

 

 

ネガ電王はディケイドと電王の背後に突然現れ、剣を振り下ろす。

 

 

ガキーン!

 

 

ディケイドと電王は咄嗟に振り向き、ネガ電王の剣を受け止めた。だが怒りに燃えるネガ電王の力に押され、動くことが出来ない。

 

 

ネガ電王

「タスク、何故アンジュを抱いた!?女など現実の世界にいくらでも居る・・・いくらでも選べた筈だ!私は千年待った・・・私にはアンジュしか居なかったと言うのに!?」

 

電王SCMF(タスク)

「俺もそうさ!俺にもアンジュしか居なかった!だからアンジュを選んだんだ!!」

 

 

タスクはケータロスのボタンを押し、待機音が流れて直ぐパスをベルトにかざす。

 

 

《CHARGE AND UP!》

 

 

ガコン!

 

 

電王SCMF(タスク)

「吹き飛べ!!」

 

 

ドドドドドドッ!

 

 

胸部の仮面が開き、大量のミサイルが放たれた。ネガ電王は至近距離からミサイルを全弾食らい吹き飛んだ。

 

 

ネガ電王

「下郎が・・・無限に殺し続けてくれる!!」

 

ディケイドCF・電王SCMF(タスク)

「殺れるもんなら殺ってみろ!!」

 

 

ガキーン!

 

 

一方、上空ではサリアのクレオパトラがダークグレイブの1機と交戦していた。

 

 

『戻ってきてくれると信じていたよ、サリア。』

 

 

ダークグレイブからエンブリヲの声がする。

 

 

サリア

「ええ・・・貴方を倒すためにね!」

 

エンブリヲ

『可愛いサリア・・・君は私に従っていれば良いんだよ。』

 

 

キィン!

 

 

突然、ヴィルキスを除くラグナメイルとダークグレイブの目が光りだした。

 

 

サリア

「・・・あれ?どうして!?」

 

ヴィヴィアン

「急に言うこと聞かなくなっちゃった!?」

 

 

クレオパトラ・テオドーラ・ヴィクトリア・エイレーネは標的を焔龍號達に変え襲いかかる。

 

 

エルシャ

「コントロールが効かない!?」

 

ヒルダ

「何だよコレ!?」

 

 

その傍ら、ヴィルキス・グリフォン・AEG-EAがヒステリカと交戦していた。

 

 

エンブリヲ

『アンジュ、君も人間だ。私が導かなければ幸福にはなれない。』

 

 

ガキン!

 

 

AEG-EAはビームサーベルを装備し、ヒステリカと刃をぶつけ合う。

 

 

明日人

「だから無理矢理拐かし、暴力で支配しようとしたのか・・・。」

 

エンマ大王

『全く、聞けば聞くほど寂しい男だな!』

 

 

AEG-EAは距離を取り、今度はヴィルキスとグリフォンがヒステリカに刃を振るう。

 

 

天馬

「アンジュさんは、貴方みたいな男には絶対に屈しない!」

 

アンジュ

「そうよ!私は、誰の思い通りにもならない!・・・いや、私だけじゃない!」

 

サリア

「私も、もう誰の支配も受けない!」

 

ヒルダ

「アタシも、クソみたいな男の思い通りにはならねぇ!」

 

ヴィヴィアン

「アタシだって、誰の言いなりにもならないんだから!」

 

エルシャ

「私もよ!もう迷わない・・・!」

 

 

 

 

「「私は私よ!」」

 

 

 

キイィィィィィィンッ!

 

 

サリア達の心に答えるかの様に、四人の指輪とクレオパトラ達のコックピットのディスプレイが光り出す。すると、クレオパトラのボディが青に、テオドーラが赤に、ヴィクトリアがピンクに、そしてエイレーネがオレンジに染まった。

 

 

エンブリヲ

『ナニッ!?』

 

 

突然起きた現象に、エンブリヲは驚く。

 

 

ヒルダ

「剣城!」

 

 

すると、ヒルダとテオドーラは剣城のランスロット・スクリームに近づいた。

 

 

剣城

「ヒルダさん?」

 

ヒルダ

「さっきの変事、まだだったよな?

 

 

・・・ありがとう剣城。」

 

剣城

「えっ・・・?」

 

ヒルダ

「アタシも、アンタが大好きだ!だから、一緒に決めようぜ!」

 

剣城

「・・・はい!」

 

 

剣城はランスロット・スクリームのキャノン砲を展開。さらにテオドーラが背後にまわり、キャノン砲のグリップ部分を握る。

 

 

剣城

「行きますよ、ヒルダさん!」

 

ヒルダ

「ああ!コレがアタシとアンタの力だ!」

 

 

テオドーラはグリップを通してキャノン砲にエネルギーを送る。砲門にエネルギーが集まり、剣城は照準をダークグレイブに合わせる。

 

 

剣城・ヒルダ

「《ハイパーナル光線キャノン》!!」

 

 

バッシュウウウウウウゥゥゥ!!

 

 

ランスロット・スクリームはキャノン砲から超強力なビームを発射。ダークグレイブ達はビームに巻き込まれ消滅した。

 

 

サリア

「神童、悪いんだけど手を貸してくれないかしら?」

 

神童

「良いですよ?」

 

 

神童はマエストロ・チェイサーをフライトモードに変形させ、その上にクレオパトラが乗り込む。

 

 

キイイイイイイイィィッ!

 

 

マエストロ・チェイサーのスラスターが唸りを上げ、二機は猛スピードでダークグレイブ軍団に突っ込む。

 

 

神童・サリア

「必殺、《ライトニングローズアタック》!!」

 

 

マエストロ・チェイサーは青い薔薇の花弁を撒き散らしながら猛スピードで突撃し、クレオパトラが次々とダークグレイブ軍団に斬激を繰り出す。

 

 

ヴィヴィアン

「信助!」

 

信助

「はい!」

 

 

信助のタイタニアス・グランドはヴィクトリアの剣にバリアを纏わせ、超巨大なブーメランを形成する。

 

 

信助・ヴィヴィアン

「行っけえ!《ジャイアント・ブンブン丸》!!」

 

 

タイタニアス・グランドとヴィクトリアはブーメランを投げ飛ばし、ダークグレイブ軍団を次々と攻撃する。

 

 

エルシャ

「霧野君、前に2人で考えたあの技、試してみましょう!」

 

霧野

「よし、了解!」

 

 

ブリュンヒルデ・ワルプルギスはエイレーネの足の上に載り、エイレーネがブリュンヒルデ・ワルプルギスを蹴り上げる。

 

 

霧野

「炎の聖霊よ、契約に従い我が刃となれ!」

 

 

ビュウウウウウウ!

 

 

ブリュンヒルデ・ワルプルギスは上昇と共に高速回転し、巨大な炎の竜巻を出現させダークグレイブ軍団を飲み込む。

 

 

エルシャ

「行くわよ!《エルシャ天空竜巻蹴り》!!」

 

 

ドカーン!

 

 

エイレーネが上空から竜巻に向けて飛び蹴りを繰り出す。エイレーネは竜巻内を通り抜け、竜巻に飲み込まれたダークグレイブ軍団を破壊した。

 

 

エンブリヲ

『何故だアンジュ!無限の時間に無限の愛、私に支配される事の何が不満だと言うのだ!?』

 

アンジュ

「人間だからよ!支配をぶっ壊す、好戦的で反抗的なイレギュラー、それが人間なの!」

 

エンブリヲ

『ナニッ!?』

 

アンジュ

「今なら分かるわ!何故ノーマが生まれたのか・・・それはアナタなんかに操作されないという、人間の遺伝子の意志!そして何故ノーマが女だけだったのか・・・それは愛する人と子を成し、あなたの世界を否定するため!だから、お母様は歌と指輪を託してくれたのよ!そんな創造主の作った、この腐り切った世界を壊すために!」

 

 

ガキン!

 

 

ヴィルキスはヒステリカと刃をぶつける。

 

 

エンブリヲ

『千年の中から選んでやったと言うのに・・・私の愛を理解出来ぬ女など、もはや不要!』

 

 

ドンッ!

 

 

だが背後から現れたグリフォンとAEG-EAがヒステリカを蹴り飛ばした。

 

 

天馬

「何が愛だ!貴方のやってる事は、愛なんかじゃない!」

 

明日人

「お前がやっている事は、只の支配だ!」

 

アンジュ

「そうよ!キモイ髪型でニヤニヤしてて、服のセンスも無くていつも斜に構えてる、恥知らずのナルシスト!1000年ヒキコモリの変態オヤジの遺伝子なんて、生理的に絶対ムリ!!」

 

 

ガキーン!

 

 

同じ頃、ライダー達の戦いも遂にクライマックスへと差し掛かっていた。

 

 

ゼロノスZF(モモカ)

「これで最後です!」

 

 

《FULL CAGE!》

 

 

ゼロノスはベルト上部のスイッチを押し、ゼロノスカードにエネルギーを充填。さらにカードを引き抜き、デネビックバスターに装填。

 

 

ゼロノスZF(モモカ)

「《バスターノヴァ》発射!」

 

デネブ

『弁!』

 

 

ドーン!

 

 

デネビックバスターから強力な光線が放たれ、幽汽の身体を貫通。幽汽は爆発し消滅した。

 

 

キバEF(シルヴィア)

「これで最後!」

 

 

キバはタツロットの背中にあるルーレットを回す。そして、赤い蝙蝠のマークを揃える。

 

 

タツロット

「ウェイクアップフィーバー!」

 

 

キバは両足に赤いエネルギーを纏い、そして空へと舞い上がり、ダークキバに強力なキックを放つ。

 

 

《ウェイクアップ2!》

 

 

ダークキバも両足に緑色のエネルギーを纏い、そして空へと舞い上がり、キバに強力なキックを放つ。

 

 

ドカーン!

 

 

だが両者のキックがぶつかり合った途端、ダークキバは爆発し消滅。キバは爆煙を潜り抜け着地した。

 

 

カブトHF(ジル)

「コレで決める!」

 

 

カブトはハイパーゼクターの角を倒す

 

 

《MAXIMUM RIDER POWER!》

 

 

《ONE・TWO・THREE!》

 

 

さらにカブトゼクターの3つのボタンを番号順に押し、角をもとに戻す。ダークカブトも同様にダークカブトゼクターのボタンを押し、角をもとに戻す。

 

 

カブトHF(ジル)

「《ハイパーキック》!」

 

 

そして2人同時に角を再び展開。

 

 

《RIDER KICK!》

 

 

2人は空高くジャンプし、共に強力なキックを放つ。

 

 

ドカーン!

 

 

だが両者のキックがぶつかり合った途端、ダークカブトは爆発し消滅。カブトは爆煙を潜り抜け着地した。

 

 

鎧武極

「行くぜ!」

 

 

鎧武は極ロックシードを回し武器を召喚。

 

 

《バナスピアー!》

 

 

皮を剥いたバナナ型の槍《バナスピアー》を装備し、ドライバーのブレードを一回倒す。

 

 

《ソイヤッ!極スカッシュ!》

 

 

地面にバナスピアーを突き刺し、マルスの足元からバナナ型エネルギーを出現させマルスを拘束。さらにバナスピアーを投げ捨て、極ロックシードを二回回す。

 

 

《火縄大橙DJ銃!無双セイバー!》

 

 

巨大な火縄銃形武器《火縄大橙DJ銃》と、鍔が銃身になっている片刃の銃剣《無双セイバー》を召喚し、火縄大橙DJ銃の銃口に無双セイバーの刀身を差し込み大剣モードにして装備。

 

 

《ソイヤッ!極オーレ!》

 

 

さらにブレードを二回倒し、大剣から複数のフルーツを模した虹色の斬撃をマルスに向けて放つ。

 

 

鎧武極

「セイッハー!!」

 

 

ドカーン!

 

 

マルスは斬撃を食らい爆発、消滅した。

 

 

ウィザード∞

「フィナーレだ!」

 

 

ウィザードは右手中指にシューティングストライクウィザードリングを通し、ドライバーに翳す。

 

 

《チョーイイネ!キックストライク!サイコー!》

 

 

ソーサラーも右手中指にファイナルストライクウィザードリングを通し、ドライバーに翳す。

 

 

《イエス!ファイナルストライク!アンダスタンドゥ?》

 

 

二人は各々足下に魔方陣を出現させ、右足にエネルギーを溜める。そして空高くジャンプし、共に強力なキックを放つ。

 

 

ドカーン!

 

 

だが両者のキックがぶつかり合った途端、ソーサラーは爆発し消滅。ウィザードは爆煙を潜り抜け着地した。

 

 

ネガ電王

「ば、馬鹿な!?」

 

 

電王とディケイドの元に、カブト・ゼロノス・キバ・鎧武・ウィザードが集まり、ネガ電王と対峙する。さらにグリフォン・ヴィルキスの元にAEG-EA・ウイングゼロ・ダブルゼータが集まりヒステリカと対峙する。

 

 

ネガ電王・ヒステリカ

「負けぬ・・・私は絶対に負けぬ!!」

 

 

《FULL CAGE!》

 

 

ネガ電王はベルトにパスを翳し、頭上に巨大なエネルギーの球を形成。同時にヒステリカは収斂時空砲を展開し、照準をヴィルキス達に合わせる。

 

 

《火縄大橙DJ銃!》

 

 

《チョーイイネ!フィニッシュストライク!サイコー!》

 

 

《FULL CAGE!》

 

 

鎧武は火縄大橙DJ銃を装備し構える。ウィザードは《フィニッシュストライクウィザードリング》を使い、全身に金の鎧と、胸部にドラゴンの頭部、腕に爪、背中に翼、そして腰に尻尾を装備し、究極形態《インフィニティードラゴンゴールド》へ変身。さらにゼロノスは再びデネビックバスターにカードを装填し、バスターノヴァの体制に入る。上空のウイングゼロはツインバスターライフルの照準をヒステリカに向け、ダブルゼータはハイメガキャノンにエネルギーを集め、ヒステリカに照準を合わせる。

 

 

ネガ電王

「食らえ!!」

 

 

バッシュウウウウウウゥゥゥ!!

 

 

ネガ電王は巨大なエネルギーの球を、ヒステリカは収斂時空砲を放つ。

 

 

鎧武極

「食らえ!!」

 

 

《極スパーキング!》

 

 

ドーン!

 

 

鎧武はブレードを三回倒し、火縄大橙DJ銃から七色の光線を放つ。さらにウィザードは胸部のドラゴンヘッドから強力な炎を、ゼロノスはデネビックバスターからバスターノヴァをネガ電王に向けて放つ。さらにウイングゼロはバスターライフルを、ダブルゼータはハイメガキャノンをヒステリカに向けて放つ。

 

 

ドカーン!

 

 

両者の攻撃は共にぶつかり合い、巨大な爆煙を上げる。

 

 

《MAXIMUM HYPER TYPHOON!》

 

 

《ウェイクアップ!》

 

 

カブトは3つのゼクターが合体した究極武器《パーフェクトゼクター》を、キバは魔皇剣《ザンバットソード》を装備し、爆煙を潜り抜けネガ電王を切り裂く。さらにAEG-EAは炎の剣を装備し、ヒステリカを切り裂いた。

 

 

電王・ディケイド・天馬・アンジュ

「コレで終わりだ(よ)!!」

 

 

《FULL CAGE!》

 

 

《FINAL ATTCK RIDE『DE・DE・DE DECADE』!》

 

 

電王はベルトにパスを翳し、ディケイドはドライバーにカードを装填し、共に空高くジャンプ。そして電王は巨大な光の翼を生やし、ディケイドはネガ電王との間に金と青の巨大な10枚の光のカードたちを出現させた。さらにグリフォンとヴィルキスも空高く舞い上がる。

 

 

電王・ディケイド・天馬・アンジュ

「いっけえええええええええ!!」

 

 

電王とディケイドはネガ電王に、グリフォンとヴィルキスはヒステリカに向けて急降下キックを放つ。

 

 

ガシャーン!

 

 

電王とディケイドはネガ電王の身体を、グリフォンとヴィルキスはヒステリカのボディを貫き着地。そして電王とディケイドの間に、天馬とアンジュが降り立った。

 

 

ネガ電王

「何故・・・この私が・・・貴様ら何ぞに・・・ぬああああああああ!!」

 

 

ドカーン!

 

 

ネガ電王とヒステリカは大爆発を起こし、ネガ電王は炎と爆煙の中に消え、ヒステリカは残骸と化した。

 

 

シュゥゥ……

 

 

ネガ電王とヒステリカが倒された事により、地上の怪人軍団、上空のダークグレイブ軍団は塵となって消えた。

 

 

カチャ

 

 

ライダー達は変身を解き、パラメイル達とガンダム達は全機着陸。ライダー達は機体を降り、一同はアンジュ達のところへ集まる。

 

 

 

「う、うぅ………」

 

 

だが、煙の中から残骸と化したヒステリカと、傷だらけで倒れるエンブリヲの姿があった。

 

 

エンブリヲ

「何故だ・・・何故分からぬ!?」

 

天馬

「エンブリヲ・・・。」

 

 

天馬はゆっくりと、エンブリヲに近づく。

 

 

アンジュ

「天馬?」

 

サラマンディーネ

「天馬殿?」

 

 

天馬はエンブリヲに近づき、エンブリヲを見下ろした。

 

 

エンブリヲ

「何度同じ過ちを繰り返せば理解する!?何度作り直せば正解に辿り着ける!?私が今まで行ってきた事は、全て間違いだったと言うのか!?私のこれまでの1000年は、一体何だったと言うのだ!?」

 

天馬

「・・・。」

 

 

天馬はその場にしゃがみこみ、エンブリヲと目を合わせる。

 

 

エンブリヲ

「天馬・・・?」

 

天馬

「教えて下さい、エンブリヲ。何で時空を融合して、人類を全て消し去ろうなんて事を?」

 

エンブリヲ

「・・・」

 

 

エンブリヲは少し黙り込む。そして語り始めた。

 

 

エンブリヲ

「私は、世界の平和と更なる繁栄をずっと夢見ていた。だからドラゴン達の世界でドラグニウムを、アンジュ達の世界でマナの光を生み出した。しかし結果は知っての通り、どちらも失敗だった・・・。私の発見したドラグニウムによって戦争が起き、人類社会は崩壊し、戦争を抑制するためにラグナメイルを送り込んだ筈が、逆に破滅の扉を開いてしまった。そして新天地にてマナの光と新人類を創造し、今度こそ争いの無い理想郷が完成したと思った。だが今度は与えられることに慣れ、自ら考える事を放棄し堕落し切ってしまった。さらに人間達にノーマを差別させるプログラムを与えたのが仇となり、暗く歪んだ社会に作り変えてしまった・・・。そして最終的に私は、ある結論に辿り着いた。人間の邪悪な本質がある限り、平和な世界は訪れない。だから旧き世界をリセットし、新たな世界を作ろうと決めた。それしか方法が無いと思ったから・・・。」

 

天馬

「でも、だからって全部リセットするなんて間違ってる。全部無かった事にしてゼロからやり直すなんて、それじゃ意味ないよ!」

 

エンブリヲ

「ではどうする?愚かな人間達だけでは、世界は滅びの路を辿る一方だぞ!」

 

天馬

「確かに俺達人間は、邪悪で愚かな存在かも知れない。みんな馬鹿で自分勝手で、考えてる事もバラバラ。でも、それだけじゃない。人は自分の過ちを認める事で、優しくなれる。だから誰かと手を取り合って、前に進める。誰かと一緒に居ることで、一人じゃ気付けなかった可能性が見えてくるんだ。」

 

エンブリヲ

「可能性・・・だと?」

 

天馬

「人は何度も失敗を繰り返す。何十回も、何百回も、何千回も、何万回も・・・。でも、その失敗を受け入れて、諦めずに頑張って努力すれば、いつか成功に繋げる事が出来る。」

 

エンブリヲ

「成功に、繋げる・・・。」

 

天馬

「エンブリヲ、貴方はずっと一人で世界を良くする為に頑張ってきた。でも、もうそれもお仕舞い。これからは、俺達みんな一緒です。」

 

エンブリヲ

「みんな・・・。」

 

天馬

「俺は貴方が描いた世界を見てみたい。だから、俺達と一緒に目指そうよ。貴方が思い描いた理想郷を!」

 

 

エンブリヲ

「ッ!!」

 

 

スッ

 

 

天馬は微笑み、静かにエンブリヲに右手を差し伸べる。アンジュ達は天馬のとった行動に驚いた。

 

 

アンジュ

「天馬、いったい何考えてるのよ!?」

 

サラマンディーネ

「そうです!其奴は全ての元凶、倒すべき敵なのですよ!?」

 

天馬

「分かってます。でも、エンブリヲは誰よりも世界の平和をずっと目指していた。その事実は変わらない・・・でしょ?」

 

エンブリヲ

「・・・ッ!!」

 

 

エンブリヲは天馬の手を取り立ち上がる。

 

 

エンブリヲ

「・・・フフフフフッ・・・ハハハハハハッ!!」

 

 

突然、エンブリヲは笑い出した。だがその笑い声は、嬉しさに満ちていた。

 

 

エンブリヲ

「ファンタスティック!!」

 

天馬

「えっ?」

 

エンブリヲ

「実に素晴らしい・・・私の追い求めていた理想の人類は、もう既にこの世に誕生していたと言うのか!」

 

 

そう言うと、エンブリヲは天馬に目を向けた。

 

 

エンブリヲ

「松風天馬、君こそが私の求めていた人類の理想形だ!」

 

 

エンブリヲの発言に、その場に居た誰もが驚いた。

 

 

エンブリヲ

「偏見も差別も無く他者を受け入れ、共に歩もうとするその優しい心。それこそ、私がずっと追い求めていたモノ!あぁ、何でもっと早く気付けなかったんだろうか・・・。」

 

天馬

「エンブリヲ・・・。」

 

 

心から喜ぶエンブリヲを見て、一同は何故か心が和らいだ。だがエンブリヲは直ぐ、重なり合う二つの地球に目を向ける。

 

 

エンブリヲ

「・・・このまま時空融合を止めたとしても、二つの世界は崩壊したままだ。放っておけば全ての生命が、地球上から消えるだろう。」

 

天馬

「そんな・・・。」

 

エンブリヲ

「だがまだ手はある。」

 

 

エンブリヲは、残骸と化したヒステリカに目を向ける。

 

 

エンブリヲ

「ヒステリカと龍神器を含むラグナメイル7機と、ラグナセイバーに宿りし世界を修復する化身の力を合わせ、真の時空融合を起こす。」

 

アンジュ

「真の時空融合ですって?」

 

エンブリヲ

「そうだ。真の時空融合によって二つの地球の融合を果たせば、他の平行宇宙への複作用を抑制し、生命に溢れた新しい世界の構築が出来る。幸いにもアウラが時空融合を抑えてくれているお陰で、まだ融合は完了していない。ヒステリカのコアブロックも辛うじてまだ生きている。今を逃せば、チャンスは二度と訪れない。」

 

天馬

「なら急ごう!みんな手伝って!」

 

アンジュ

「えっ、えぇ……」

 

 

天馬とエンブリヲはアンジュ達の手を借り、ヒステリカの残骸の中からコアブロックを引っ張り出す。そしてヒステリカを中心に、ラグナメイル5機と焔龍號が円を成す。

 

 

エンブリヲ

「準備は良いか?」

 

天馬

「はい!」

 

 

一同は遠くへ一時退避し、天馬はラグナセイバーを構え、地面に巨大な魔方陣を出現させる。すると、ラグナメイル達と焔龍號の目から光が放たれ、光がヒステリカに集まる。

 

 

エンブリヲ

「今だ!!」

 

天馬

「うおおおおおおおおお!!」

 

 

グサッ!!

 

 

エンブリヲの合図で、天馬はラグナセイバーをコアブロックに突き刺す。

 

 

キイィィィィィィンッ!

 

 

すると、コアブロックから目映い光が放たれ、光はアルゼナル全体を包み込み、空間全体へと広がる。

 

 

天馬

「うわっ!?」

 

アンジュ

「いったい、何!?」

 

 

 

そして、全てが光に包まれた・・・。

 

 

 

To Be Continued…


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