クロスアンジュ LIGHTNING EDITION ~天使とドラゴンと五人の巨人使い~   作:ヒビキ7991

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Ep.12/信じ合える者達《後編》

~ギャラクシーノーツ号 ミーティングルーム~

 

 

数分後、タスクと司はエアバイクをオートドライブに切り替えギャラクシーノーツ号に乗り込んだ。一同はミーティングルームに集まった。

 

 

モモカ

「ごめんなさい…ごめんなさい…アンジュリーゼ様…」

 

アンジュ

「何言ってるの?おかげでスッキリしたわ。私には、家族も仲間も故郷も何もないってわかったから…」

 

モモカ

「アンジュリーゼ様…」

 

天馬

「それより、みんなどうしてあそこに?」

 

「ニュースを見て知ったんだ。」

 

 

すると、先頭車側から円堂と豪炎寺と鬼道、さらに葵と水鳥と茜、そして秋が現れた。

 

 

天馬

「円堂監督!それに豪炎寺さんに鬼道コーチ!葵に水鳥さんに茜さん!秋姉まで!」

 

円堂

「数時間前、俺達はお前がミスルギ皇国で捕らえられたとニュースで知って、雷門イレブンとアースイレブンのメンバーを集めて、お前達を助けに行くことにしたんだ。」

 

天馬

「でも、大丈夫なんですか?不法入国したうえにノーマを庇ったなんてことがバレたりしたら…」

 

鬼道

「それなら心配ない。知り合いに総理大臣の側近がいて、その人に総理の許可を取ってある。」

 

「それと天馬、あなたに会いたい人がいるの。」

 

 

そう言うと、秋の背後から一人の少女が現れた。

 

 

天馬

「ココさん!」

 

ココ

「天馬さん!無事だったんですね!」

 

 

ココが現れて、アンジュとモモカは驚いた。

 

 

モモカ

「ココさん!?」

 

アンジュ

「なんで、雷門の人達と一緒にいるのよ?」

 

ココ

「実は皇宮前でロボットと遭遇した後、気が付けば秋さんの管理するアパートにいたんです。そこで秋さんとお話しをしていたら円堂監督と皆さんがアパートにやって来て・・・。」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

◇数時間前◇

 

~木枯らし荘 食堂~

 

 

円堂

「秋、いるか?」

 

「円堂君。それに豪炎寺君に鬼道君にサッカー部のみんなまで。」

 

ココ

「知り合いですか?」

 

「うん、私の友達と天馬の仲間達よ。どうしたの?」

 

豪炎寺

「テレビを見てくれ!天馬が大変なんだ!」

 

秋「えっ!?」

 

 

豪炎寺はテレビをつけた。

 

 

キャスター

『次のニュースです。日本時間の今日未明、ミスルギ皇国にて元ミスルギ皇国第一皇女、アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギと、その侍女モモカ・荻野目。さらに元日本の雷門中学校サッカー部キャプテン松風天馬君が拘束されました。神聖皇帝ジュリオ一世は、日本時間の今日深夜12時、暁ノ御柱前にて二人の断罪の儀を執り行うとのことです。ミスルギ皇国の日本大使館は、直ちに松風天馬君の解放を求めていますが、現在ミスルギ皇国側からの応答は無いとのことです。』

 

 

「どういうこと!?何で天馬がミスルギ皇国に!?」

 

ココ

「・・・天馬さんと私とアンジュリーゼ様は、シルヴィア様を助けるために、アルゼナルを脱走したんです。」

 

「えっ?」

 

「秋さん、この人は?」

 

「この子はココちゃん。ノーマよ。」

 

狩屋

「ノーマってなると、天馬君と同じか。」

 

鬼道

「シルヴィア・斑鳩・ミスルギ。確か皇女アンジュリーゼの妹だったな。」

 

ココ

「以前、アンジュリーゼ様のもとにシルヴィア様からのSOSが届いて、私と天馬さんはアンジュリーゼ様と共にアルゼナルを脱け出し、ミスルギ皇国に向かいました。」

 

豪炎寺

「だが本当の目的は、アンジュリーゼを誘き寄せ処分することだった。ノーマ嫌いのジュリオ皇帝ならやりそうなことだ・・・。」

 

ココ

「はい。私は運よく捕まらず逃げたのですが、突然目の前に大きなロボットが現れて、気が付けばこの木枯らし荘にいました。」

 

円堂

「ロボットか・・・。気になるがその件は後回しだ。」

 

鬼道

「円堂、既に伊吹達には連絡を入れている。あと一時間もすれば、全員がサッカーガーデンに集まるだろう。」

 

豪炎寺

「こっちも既に、太陽と白竜に連絡を入れている。直ぐに来てくれるそうだ。」

 

円堂

「よし、俺達もサッカーガーデンに向かおう。」

 

サッカー部

「はいっ!」

 

円堂

「秋、お前も一緒に来てくれ。」

 

「わかったわ。」

 

ココ

「何をするのです?」

 

天城

「決まってるド!天馬を助けに行くんだド!」

 

ココ

「・・・どうして、そこまでするんですか?私達ノーマは、あなた達人間にとっては化け物です。なのに何で・・・。」

 

「何でって、仲間だからに決まってるぜよ!」

 

 

錦の発言に、ココは驚いた。

 

 

水鳥

「天馬がノーマだったのは確かにショックだが、だからって見捨てる訳にはいかねぇ!」

 

「天馬君はキャプテンとして、僕たち雷門中サッカー部を率いてくれました!」

 

倉間

「天馬は、俺達に本当の雷門サッカーを思い出させてくれた。俺達を助けてくれたんだ!」

 

「だから今度は、私達が助ける番。」

 

一乃

「人間でもノーマでも、そんなのは関係ない。」

 

青山

「天馬は俺達の仲間。仲間は、ずっといつまでも仲間なんだ!」

 

ココ

「仲間・・・。」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

ココ

「それで私、この方達を信じてみようと思い同行させてもらったんです。」

 

天馬

「みんな…」

 

速水

「天馬君、良ければこのまま雷門に帰りませんか?」

 

浜田

「そうっすよ!いっそのこと、アンジュリーゼさんとその彼氏さんとメイドさんとココちゃんも連れてさ!」

 

天馬

「気持ちは嬉しいですけど、今の俺達の居場所は、アルゼナルです。」

 

アンジュ

「私達は、あそこでやらないといけない事があるから。」

 

白竜

「そのやらなきゃいけない事ってのは?」

 

アンジュ

「仲間を守るとか、ノーマの謎を解明するとか、色々・・・。」

 

シュウ

「なるほど。」

 

アンジュ

「ところで・・・。」

 

 

アンジュはタスクに目を向けた。

 

 

モモカ

「そういえばアンジュリーゼ様、この方とはどういった関係で?」

 

タスク

「えっと…ただならぬ関係で…」

 

アンジュ

「は、はぁ!?」

 

 

その場にいた全員が驚いた。

 

 

モモカ

「やっぱり!そうでなければ、命懸けで助けに来たりしませんよね!男勝りのアンジュリーゼ様にも、ようやく春が・・・。」

 

アンジュ

「勝手に進めないで!天馬と一緒に、無人島で1週間程寝食を共にした仲よ!」

 

伊吹

「それ以外には?」

 

アンジュ

「・・・それだけ。」

 

 

アンジュは頬を赤くして答えた。

 

 

野咲

「なんか、間が空かなかった?」

 

天馬

「・・・でも、どうしてあそこにいたんですか?それに、何で司さんと一緒に?」

 

タスク

「連絡が来たんだ、ジルから。君達二人を死なせるなってね。」

 

アンジュ

「司令官から?」

 

タスク

「それで遠くから君達の様子を伺っているときに、彼に出会った。」

 

 

タスクは司に目を向けた。

 

 

タスク

「俺が事情を話すと、彼は"大体分かった"って言って協力してくれたんだ。」

 

アンジュ

「タスク、あなた何者なの?」

 

タスク

「・・・俺は、ヴィルキスの騎士。詳しくはジルに聞いてくれ。」

 

アンジュ

「は、はぁ…」

 

天馬

「ところで司さん、あなた何者なんですか?」

 

「何度も言わせるな。俺はただの通りすがりの仮面ライダーだ。」

 

ココ

「その、仮面ライダーと言うのは?」

 

「そうだな・・・簡単に言うなら、お人好しだな。望めば神や悪魔や支配者にでもなれるほどの力を、悩んだり、責められたり、否定されても、その力を人の為に使ったお人好し。それが、仮面ライダーだ。」

 

天馬

「じゃあ、もしかして司さんも?」

 

「まあな。俺もかつては"世界の破壊者"と言われていたが、今は自分の死場所を探して旅をしている。その時に困っている奴を見かけたら助ける。それだけだ。」

 

天馬

「司さん…」

 

「だが、この世界に来て一つ分かったことがある。」

 

モモカ

「分かったこと?」

 

「この世界の人間はまともな人間じゃない。少なくとも、ここにいるあんた達は一番人間らしく見える。強い欲を持ち、気に入らなければ逆らい、目的のために一生懸命になって戦うあんた達がな。」

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

~太平洋 孤島~

 

 

一時間後、ギャラクシーノーツ号は太平洋に浮かぶ小さな孤島に到着した。

 

 

円堂

「本当にここでいいのか?」

 

天馬

「はい。ここから先はタスクさんに送ってもらいます。」

 

アンジュ

「アルゼナルの秘密を知った人間は、タダじゃ済まされないからね。」

 

三国

「天馬、帰ったら神童達によろしく言っておいてくれ。」

 

「気をつけてね、天馬。」

 

「いつか、帰ってきてね!」

 

天馬

「秋姉、葵……ありがとう!」

 

 

天馬・アンジュ・モモカ・ココ・タスク・司を孤島に残し、ギャラクシーノーツ号は孤島を去った。モモカの手には、秋特製のクッキーが入った箱がある。

 

 

「じゃ、俺も失礼させてもらうぜ。」

 

天馬

「司さん?」

 

「安心しろ。俺はもうしばらくこの世界に止まるつもりだ。機会があれば、また何処かで会おう。」

 

 

そう言うと、司は背中を向けて歩き出した。そして不思議な光のカーテンが現れ、司はカーテンの向こうに消えた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~アルゼナル ビーチ~

 

 

その後、タスクはアンジュ達をアルゼナルへと送った。

 

 

タスク

「ここでお別れだね。」

 

天馬

「行くんですか?」

 

タスク

「まだやり残した事があるからね。」

 

アンジュ

「ありがとうタスク、来てくれて。」

 

タスク

「・・・それにしても、綺麗だった。」

 

アンジュ

「えっ?」

 

タスク

「あんなに綺麗で、心を捕まえそうになる歌声、初めてだった。それに、歌も良かった。何処か懐かしくて、嬉しいような、不思議な歌だった。また聞かせてね。」

 

アンジュ

「ええ、約束する。」

 

 

タスクはエアバイクと共にその場から離れ、水平線の彼方へと消えた。アンジュ達はタスクを見送った。

 

 

「男に送らせるとは、随分といい身分の脱走犯だな。」

 

 

後方から突然、ジルが現れた。

 

 

アンジュ

「ジル・・・。」

 

ジル

「まあ、お前達がただ脱け出したかった訳では無いというのは分かった。こうやって戻ってきたからな。」

 

アンジュ

「話してほしい事があるんだけど?」

 

ジル

「いいぞ。ただし・・・。」

 

アンジュ

「分かってるわよ。」

 

 

アンジュ・天馬・モモカ・ココは大人しく両手をあげた。

 

 

ジル

「・・・素直でよろしい。」

 

 

ジルはアンジュ達を連れてアルゼナルの中へと入った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~アルゼナル 反省牢~

 

 

アンジュ・天馬・ココは反省牢へと入れられた。鉄格子の向こうにはジルとモモカとゾーラとミランダが立っている。

 

 

ジル

「サリア隊アンジュ・天馬・ココ。お前達は脱走の罪により、一週間の謹慎。ただ今回の件は、お前達がただ逃げ出したいという意思ではなかった事が分かった。それに向こうで相当痛い目に会ってるみたいだから、その傷に免じて資産・財産没収は免除してやる。」

 

ゾーラ

「無事で良かったよ、ホント。」

 

ミランダ

「それで、妹さんには会えた?」

 

 

ミランダの問いに、アンジュは答えなかった。

 

 

ミランダ

「アンジュ?」

 

天馬

「今はそっとしておいてください。」

 

ゾーラ

「・・・相当酷い目に会ったようだね…」

 

 

ゾーラはアンジュの身体の無数の傷を見て同情した。

 

 

ココ

「ゾーラ隊長…」

 

ジル

「ゾーラ、サリア隊にはお前から伝えておいてくれ。」

 

ゾーラ

「了解。じゃあなアンジュ、天馬。」

 

ミランダ

「安心して。モモカは私が預かるから。」

 

 

ジル・モモカ・ゾーラ・ミランダはその場を去った。

 

 

アンジュ

「・・・。」

 

 

「よう、帰ってきたんだな。」

 

 

突然、向かいの牢から聞き覚えのある女の声がした。

 

 

天馬

「剣城。それにヒルダさん。」

 

 

向かいの牢にいたのはヒルダと剣城だった。二人の顔には幾つものアザがある。

 

 

アンジュ

「その顔、どうしたの?」

 

ヒルダ

「ポリ公50人にボコられたんだ。でも、剣城が全員再起不能にしてやったけど。」

 

剣城

「そっちはどうだった?シルヴィア様には会えたのか?」

 

天馬

「会えたよ。でも・・・。」

 

アンジュ

「処刑されそうになったわ。」

 

ヒルダ

「はぁっ!?」

 

アンジュ

「私も天馬も身体をムチで叩かれて、罵声を浴びせられ、首をつられそうになった。」

 

ヒルダ

「へぇ~、中々じゃん。」

 

ココ

「お母さんには会えましたか?」

 

ヒルダ

「・・・さぁな…」

 

 

ヒルダはそう言うと、ベッドでシーツを被り眠りについた。だが次の日・・・。

 

 

ヒルダ

「嫌だ・・・嫌だ・・・ママ!」

 

 

ヒルダは突然飛び起きた。

 

 

ヒルダ

「はぁ……はぁ……」

 

剣城

「大丈夫ですか?」

 

ヒルダ

「あ、あぁ…」

 

 

向かいの牢から、アンジュ・天馬・ココが心配そうに見ていた。

 

 

アンジュ

「ヒルダ、どうしたの?」

 

ヒルダ

「何でもねぇよ!何でも……」

 

天馬

「・・・もしかして、お母さんに会えなかったんですか?」

 

剣城

「いや、会うことは出来たんだ。だが・・・。」

 

 

剣城は自分達がエミリアに会い、その後警察に捕まるまでの経緯を話した。

 

 

ココ

「そんな事が…」

 

天馬

「知らぬ間にマナを持つ同名の娘を持ち、実の娘である自分は化け物呼ばわりか・・・。」

 

ヒルダ

「ママだけは、受け入れてくれると思ってた。ママだけは、ノーマのアタシを許してくれると思ってた。でも、ダメだった。あれがノーマってことなんだ…」

 

 

ヒルダの眼から、涙が静かに流れた。

 

 

ヒルダ

「外の世界に、ノーマの居場所なんてなかったんだ…」

 

天馬

「でも、ここには仲間がいるじゃないですか。ヒルダさんを慕ってくれる仲間が。」

 

ヒルダ

「仲間?いねぇよ、そんなの。生きていくために、ロザリーやクリスに合わせてただけさ。」

 

天馬

「ヒルダさん…」

 

ヒルダ

「あーあ、なんもなくなっちゃったな。部屋も金も生きてる理由も。いっそのこと、殺してくれねぇかな?」

 

剣城

「やめてくださいよ、そんなの…」

 

ヒルダ

「剣城、お前アタシに生きろって言うのかい?こんなドン底なのに、希望だけは捨てずに生きろって?」

 

剣城

「あなたに希望があるかどうかは分からない。ただ俺は、俺の希望を失いたくないだけなんだ。」

 

ヒルダ

「・・・えっ?」

 

剣城

「ヒルダさんは俺の事を仲間と思ってくれているのかは問いません。ですが、少なくとも俺はヒルダさんを仲間だと思っています。」

 

ヒルダ

「剣城…」

 

 

 

 

 

アンジュ

「あるのは迫害された現実と、ドラゴンと戦う日常だけ。バカバカしくて笑えてくるわ。偏見と差別に凝り固まった愚民ども。ノーマってだけでバカみたいに否定しか出来ない。でも・・・。」

 

 

『ふざけるな!コイツらは人間で、俺達の仲間だ!ただマナが使えないってだけで、どっからどう見てもただの人間だろうが!』

 

 

『天馬君、良ければこのまま雷門に帰りませんか?』

 

 

『そうっすよ!いっそのこと、アンジュリーゼさんとその彼氏さんとメイドさんとココちゃんも連れてさ!』

 

 

アンジュの脳裏に、かつての天馬の仲間達の笑顔が浮かんだ。

 

 

アンジュ

「天馬の仲間に助けられて、少し分かったわ。世の中には、ノーマを受け入れようとしてくれる人間がいるって。」

 

天馬

「アンジュさん・・・。」

 

アンジュ

「でも、大概の人間はノーマってだけであの態度。マナが使えないのがそんなにいけないことなの?違ってちゃいけないの?

 

 

全部嘘っぱちなのよ。友情も家族も絆も、何もかも・・・。

 

 

 

 

 

壊しちゃおっか?こんな腐った世界全部。」

 

天馬

「えっ?」

 

アンジュ

「出来そうじゃない?パラメイルとアルゼナルの武器があれば。」

 

ヒルダ

「本気か?地上まで何千キロあると思ってんだ?」

 

アンジュ

「長時間稼働できる機体を作ればいいじゃない。」

 

剣城

「食料は?」

 

アンジュ

「魚ならいくらでもいるわ。」

 

ココ

「資材は?」

 

アンジュ

「何とかなるわよ。」

 

 

アンジュは立ち上がり、鉄格子の窓から空を見上げた。

 

 

アンジュ

「私を虐げ、辱め、陥れるしかできない世界なんて、私から拒否してやる!ぶっこわしてやるわ、こんなムカつく世界全部!」

 

ヒルダ

「ははっ、いいねぇ!協力してやってもいいよ?アタシもアタシ達を殴ったポリ公に仕返ししてやりたいしねぇ。」

 

天馬

「俺も付き合います。こんなの言うのはアレですけど、俺もミスルギ皇国の人達には頭に来てたんです。特に、ジュライ皇帝を処刑したジュリオ一世に。」

 

剣城

「同感だな。俺も付き合いましょう。」

 

ココ

「私も!」

 

アンジュ

「みんな…」

 

ココ

「ん?でも全部ってことは日本も含まれるわけだから・・・。」

 

アンジュ

「少なくとも、天馬の仲間達は生かすつもりよ。助けてもらった恩があるしね。」

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

~ミーティングルーム~

 

 

それから1週間後、第一中隊はミーティングルームに集まっていた。

 

 

ゾーラ

「・・・ってわけだ。」

 

エルシャ

「アンジュちゃん、妹さんを助けるために脱走したのね…」

 

ロザリー

「でもって、ヒルダはホームシック。天馬と剣城とココはそれに同行したってか。」

 

神童

「・・・そういえば、ナオミさんは帰ってきてないんですか?」

 

ゾーラ

「ああ。しかも後日ノーマが到着するという情報も一切無い。マジで消息不明ってやつだ。」

 

信助

「無事かな、ナオミさん…」

 

クリス

「何れにしたっていい迷惑だよ。2度と出てくるな。」

 

サリア

「それは無理よ。五人共、今日で謹慎解除だから。」

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

~反省牢~

 

 

一方、反省牢のアンジュ達はすっかりやつれていた。

 

 

ココ

「お腹すいたぁ…」

 

ヒルダ

「まぁ、ダイエットだと思えばいいんじゃね?」

 

アンジュ

「それよりお風呂よ。今日で何日?」

 

ヒルダ

「1週間…」

 

アンジュ

「どうりでそんな臭いがすると思った…」

 

天馬

「贅沢言いませんから、せめて水浴びしたい…」

 

剣城

「同感だ…」

 

 

ゴゴゴゴゴゴ・・・。

 

 

突然、外から雷鳴が聞こえてきた。天馬・アンジュ・ココは窓の外を見たが、外には雨雲一つ見えない。

 

 

天馬

「・・・気のせいかな?」

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

~指令部~

 

 

一方、指令部にはジルとエマ。オペレーターのパメラ、ヒカル、オリビエが待機していた。すると・・・。

 

 

パメラ

「シンギュラー反応確認!」

 

ジル

「場所は?」

 

パメラ

「それが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルゼナル上空です!」

 

 

 

To Be Continued…




~次回予告~


タスク
「俺たち、しばらく出番無いそうですね。」


「骨休めだと思っとけばいいんじゃねぇか?タスクバー。」

タスク
「俺はタスクです!」


「さっさと次回のタイトル言え。時間が無くなっちまうぞ?」

タスク
「は、はい。


次回、《天使と竜の輪舞》。」


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