【完結】聖闘士DxD   作:挫梛道

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原作は どうか知らんですが、今作は使い魔の戦闘要員扱いは、使役者がリタイアしない限りはアリって事で…
 



女王(クィーン)vs女王(クィーン)!!

斬!!

『ぐるぁああああっ!!』

木場の聖魔刀での一閃が、聖銀のドラゴンの首を斬り落とした。

その一撃で、ドラゴンは その身が無数の刃の欠片と成り崩れ、そして その破片は無に帰して逝った。

 

「ちいぃっ!!」

それを見て盛大な舌打ちをするのは、下半身にナイフサイズの聖なる刃を幾重にも重ね合わせ、蛇の如き形状…まるでRPGに登場する怪物"ラミア"を連想させる姿となっているジャンヌ。

そのジャンヌが、次は自分のターンとばかり、両手に持った曲刀型の聖剣と、やはり聖剣その物な蛇身の尻尾を鞭の如く撓らせ、木場に斬り付ける。

 

「くっ…!!」

ドガァッ!

しかし その連続攻撃を、木場は全て紙一重で躱していく。

 

『リアス・グレモリー様の戦車(ルーク)1名、僧侶(ビショップ)1名、リタイアです。』

「!!?」

そんな中、戦線離脱(リタイア)を告げるアナウンスが流れた。

 

「あはは♪どうやらウチの女王(クィーン)も、動き出したみたいね!」

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

戦車と僧侶ですって!?

どうやらギャスパーは、小猫が保護したみたいだけど…

あの子達を…特に、仙術で かなりレベルアップしてる小猫を倒すって、相当な実力者でないと…。

…どうやら ディオドラ(あっち)も、女王(クィーン)を動かしたみたいね。

…って、もぉ!!

パシュゥ!

『くぇええっ!!』

次から次へと、モンスター、ウザい!!

 

「にょ!」

バキィ!

『ぐぎゃゎ!』

「リアス様、こっちも片付いたにょ。」

「あ…ありがと…」

あ~、本当に(転位魔法陣で飛ばされての偶然だけど)ミルたんと合流出来て、良かったわ~!…て、此処って何処なのよ?!

 

「迷子になったにょ。」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「せぃやぁあっ!!」

カキィイン…!

「…っ!!」

新たに創造した聖魔刀を用いた二刀流のスタイルで、木場がジャンヌの持つ二振りの曲刀の内の1本を弾き飛ばした。

 

「貴女は言った!

『如何に聖魔剣遣いの貴様でも、自分が創り出す以外の"聖"属性の攻撃は耐え凌ぐ事は出来まい!!』…と!!

…しかし其れは、貴女も同じ事!」

「!!?」

蛇状の尾の猛攻を掻い潜り、ジャンヌの正面、漸く自分の間合いを位置取る事が出来た木場が、二刀流聖魔刀を構える。

 

斬x2!!

「きゃああぁっ!?」

木場の斬撃の軌跡は十字架となり、ジャンヌの鎧の胸元に刻まれた。

 

「僕の聖魔刀も一応は、"聖"属性も持ち併せていますから…

それを…十字架の形で打ち込んだから、ダメージ倍増でっ…しょ・う…ぅっ!!」

「ふっ…また峰打ちで よく言う…

まあ、決着を着けるには、十分だったが…

うぅ…しかし その斬撃を十字架…に、放つ行為が、自分にも多少なりダメージが来るのは、想定外…だったか?」

「えぇ…そうですね…

金輪際 封印ですよ、これ。

でも大丈夫、貴女程のダメージは、受けていませんから…」

「そりゃ…そうd…」

会話の途中、ジャンヌは其の場から姿を消す。

 

『ディオドラ・アスタロト様の騎士(ナイト)1名、リタイアです。』

そして城内に、彼女の戦線離脱(リタイア)を告げるアナウンスが流れた。

 

「さて…と…。」

そう言って、木場はフロアの天井を見据えると、この中央エリア最上階の"王の間"を目指し、歩み始めた。

 

「…待て!!」

「??」

しかし、そんな木場を呼び止める声。

 

「き、貴様ぁ!この私を、此の儘に しておく心算かぁ!?」

「…………………。」

急所を外されて致命傷は避けられ、強制リタイアは避けられているが、未だに身動きが出来ないララティーナである。

 

「…すいません、急ぎますので!」

タタタッ…

しかし木場は、振り向く事無く彼女に一声だけ掛けると、其の場を走り去って行くのだった。

 

「くぅ~?!ほ、放置プレイとは、とことん鬼畜な男だ…

私が もし、ディオドラの眷属でなければ、惚れていた…かもな…」

そして その後ろ姿を見て頬を朱に染め、恍惚な表情を浮かべる変態が1人。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

ガチャ…

「り、リアスぅ?!」

「ディオドラ!?」

リアス&ミルたんが、其処がディオドラ陣営の拠点が在る南エリアと知らず、とりあえず上へと各フロアの登り階段を進み、登り階段が見当たらない、最上階フロアと思われる一室の扉を開いてみると、其処には今回のゲームの相手チームの王(キング)である、ディオドラ・アスタロトが。

 

『…………………………。』

そして上下、太い白と黒の横縞模様の衣服に身を包んだ身長2㍍超えの、メタボ体型な大男。

 

「ななな…何で此処に…?」

「はあ?ききき、決まってるでしょ?

貴方を斃し、一気にゲームを終わらせようとしてる他に、何が有るってのよ!?」

片や いきなりの襲撃に驚くディオドラ。

片や迷子になっていたら、偶々相手チームの拠点に辿り着いてしまったリアス。

両者共に、テンパって…特にリアスは、迷子になってたのを誤魔化すが如く、

「さあ、覚悟なさい!

ほ、滅ぼしてあげるから!!

ミルたん、行くわよ!!」

「にょ!」

大見栄を切ったオーバーアクションを取り、戦闘の構えを見せる。

                  

「な、何をやってるんだよ お前!

メイコにアイツ等から、僕を護るように言われてたんじゃなかったのか?」

『…………………………………。』

戦闘態勢の2人に対して、この大男…ディオドラの女王(クィーン)・メイコの使い魔の男は、それに何する事無く、ぼぉ~っと見て立っているだけ。

 

「(ボソ…)油断を誘っているのかしら?」

「(ボソ…)…だと、思うにょ。」

そんな使い魔に、リアス達は尚の事 警戒、慎重に様子を窺う。

          

「だから、さっさとアイツ等、片付けろって!

お前、後でメイコに お仕置きされても知らないからな?!」

『(ニマ~)……………(//∀//)』

ディオドラは この使い魔に、リアス達を攻撃するように嗾けるが、使い魔の男は"お仕置き"という単語に反応、何を頭の中でイメージしたのか、満面の笑みを浮かべ、尚更動く様子を見せなくなった。

                  

「(ボソ…)ねぇ、ミルたん?

ディオドラの あの焦り具合…って…?」

「(ボソ…)絶対に、演技にょ。」

「(ボソ…)や…やっぱし?」

ディオドラは全く動こうとしないボディーガードに、かなり真剣(マジ)に焦っているのだが、その真剣(マジ)っぷりが却って、迫真の演技だと錯覚しているグレモリーの2人は、なかなか踏み込めない。

 

『リアス・グレモリー様の騎士(ナイト)1名、リタイアです。』

「!!?」「ゆ、祐斗?!」

そんな空気の中、またも流れる戦線離脱者(リタイア)報告のアナウンス。

リアス達、そしてディオドラが室内のモニター画面に目をやる。

其処にはダークオレンジのブレザーに、膝上15㌢位のRed & Blackのチェックのスカート、ブラウスは胸元の敢えてボタンを外した その豊満な胸を強調しているかの様な着付け、銀髪をアップで纏め、鋭角的ラインの眼鏡を掛けた少女が、競馬鞭を手に持ち、カメラ目線で妖艶に嗤っている姿が映っていた。

 

「ほ、ほら見ろよ!

メイコだって仕事してるんだぞ?

お前も きちんと言われた命令をこなせば、後からメイコに御褒美…!!

いや、GO★HO★U★BI★…が、貰えるかも知れないぞ!!」

『…!!?』

リアス達が木場退場のアナウンスを聞いて動揺してる中も、何とか この使い魔の大男に動いて貰おうと、必死なディオドラ。

先程の"お仕置き"という言葉に対する反応を思い出し何か閃いたのか、今度は"御褒美"…それを少し違うイントネーションで発した時、この男の元から小さかった目が、本の僅かだが鋭く見開き、眼光が宿る。

 

「むん!」

「うわっ?」

どん!

「えぇ?」

そしてディオドラの胸元を強く押し叩き、部屋の隅まで飛ばす。

この仲間割れにしか見えない流れに、リアスも困惑。

 

「痛たた…何、するんだよ?!お前!!」

壁に痛打した腰を抑えながら、ディオドラも、その一見、只の線にしか見えない糸目を少しだけ涙を浮かべながら見開き、文句を言うが、

ニヤリ…

この部屋に召喚されてから ずっと、ぼぉっとした無表情だった人物と同一とは思えない程の悪い笑みを浮かべると、左掌をディオドラに向け、

「ふんむ!」

どっどっどっど…!!

ディオドラの足元手前、床から突き出る様に、無数の黒い鉄の棒を出現させ、それらは全て、天井まで突き刺さった。

 

「こ…これは もしかして、僕を守ってくれてる…のかな?」

それは端から見れば、ディオドラが鉄格子の檻に閉じ込められた図にしか見えないが、魔力に通じている者だからこそ、これが強力な防御結界だと理解も出来る。

 

ニィ…

大男は再び、黒い笑みを己の主の主に向けると、今度はリアス達を凝視、

「ぅがーーーーーーーーっ!!」

狙いを定めての突撃を仕掛ける。

 

「ひぇっ?!」

その余りの迫力に、リアスは一瞬怯んでしまうが、

「リアス様!!」

ガシィッ!

彼女を守るべく、一歩前に踏み出たミルたんが、この猛追を体全体で受け止め、

「み…ミルたん?」

「にょにょにょにょにょ!」

「むーーーーーーーーん!!」

この使い魔の男とロックアップの体勢、その儘 力比べが始まった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「ふん…雷の巫女…か…」

「あらあらあら?

そういう貴女は、【監獄女王(プリズン・クィーン)】さん…ですね?」

場所(カメラ)は移り、中央エリアの最上階。

王の間の入り口にて、リアスとディオドラ、2人の女王(クィーン)が対峙していた。

 

「部屋の前で立ちんぼって、何か有ったのですの?」

朱乃が自分より先に最上階に辿り着いた、ディオドラの女王であるメイコが、王の間に入らず、その扉の前で立っていた事を尋ね、

「フン…扉を見てみろ。」

「あらあら?」

メイコに言われる儘に、両開き式の2枚扉を見てみると、その扉のノブは左右共に、"右の手"を差し出している様な、奇抜なデザインだった。

 

「悪趣味ですわ…。」

「それには同意するが、今は そういう問題では無い。」

つまり、この扉は基本、"2人の人物が同時に右手を差し出さないと開かない"仕様なのであった。

 

「「せーのっ!」」

ギギィ…

2人で扉をノブと握手する様に開くと、

『キシャァアアアアアアアアア゙ッ!!』

「「!??」」

王の間で待っていたのは巨大な…青い鱗に黒い羽、髑髏を象った首飾りを下げた、四本腕のドラゴン型モンスターだった。

 

「でぇいや!」「雷よぉ!!」

 ビュン!     ドッガァッ!!

『グェエエエッ!!?』

しかし これを、メイコが手にしていた競馬鞭型の神器から放たれた真空の刃と、朱乃の召雷で瞬殺。

 

「確か…今回のゲームの勝利条件の1つ、王の間の制圧条件は…」

「…その部屋の"守護者(ガーディアン)"を斃した、その上で…」

2人の女王は、確かめ合う様に呟き合い、互いに戦闘姿勢を取る。

 

「「其の場に居合わせる、室内の敵を殲滅する事!」」

ズガアッ!!

そして言葉を重ねたと同時に互いが放った、真空刃と雷撃が衝突、距離を取っていた2人の中間位置で相殺された。

 

「やるな雷の巫女!

ならば私も、本気を出さねばなるまい!!」

そう言うとメイコは、右手に持っていた神器を顔の高さ、真横に構えると、

「…禁手化(バランス・ブレイク)!」

カッ

「うぅっ??!」

手にしていた競馬鞭型の神器を、一瞬眩く輝かせると、

「これが我が神器、『看守の指示鞭(オーダーロッド・オブ・キーパー)』の禁手(バランス・ブレイカー)、【女王様乃調教鞭(プライズ・フロム・クィーン】だ!!」

ディオドラの女王は、胸元から臍辺り迄、V字型に開かれたブラックレザーの全身スーツ、顔には黒揚羽の仮面を装着、手にしていた鞭も、50㌢程度の物から推定3㍍弱の、全体に金属鋲が散りばめられた其れに変化していた。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

女王様だ!リアル女王様が居た!!

あ~、引くわ~。

神崎曰わく、姫島先輩も、実は結構なドSな女王様キャラらしいが、此処迄じゃ無いだろうしなぁ。

 

「「「「「「「うっわぁ…」」」」」」」

これには女性陣の皆さんも、あの『蝶!最っ高ぉっ!!』…な衣装に どん引きだぜ!

ギャスパーの『ピー』を見た時は、未だ魘されてる会長を除けば全員大はしゃぎだったが、流石にコッチは『無い』らしく、少しだけ安心した。                             

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「おぉ~っほっほっほっほっほ!!!!

そらそらそらそらそらそら!!」

ビシィッ!!

「きゃっ!?」

ぷっはぁっ!?

あの女王様の鞭のラッシュで、姫島先輩の巫女服の上着が、完全に挽き裂かれたぁ!!

…って、先輩、下着 着けてないし!?

も、もしかして袴の下も…ですか?

うぷ…さっき迄はミルたんと謎の巨漢による、あの将軍様vsあやつマンを彷彿させる様なド迫力な肉弾戦に釘付けだったが、もう そんなの観てる場合じゃないぜ!

 

「「いっえぇ~っい!!」」

パァン!

とりあえず、恐らくは同じ結論に至ったのであろう、不意に目が合ったサイラオーグ様とハイタッチ(両手)さ!

 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「あ、朱乃お~~~~~~~~~っ!!?」

どっこぉーーーーーーーーーーっん!!!!

 

「あ゙ーっ?! このバカキエル!テメー、何て事をしやがるんだ!?」

「だ、黙れ!朱乃の肌は、誰にも晒させんぞぉおお!!」

あのディオドラの女王の攻撃で、朱乃先輩の胸が露わになった瞬間、バラキエルがマジギレ。

画面に向けて極大な雷光を放ち、モニター半壊。

画像が不鮮明に乱れ、今度は これにアザゼルがマジギレ。

 

因みに現在、

「こ、これロスヴァイセ、この手を離さぬか?

先の短い老人の楽しみを奪うでない。」

「お黙りなさい!このスケベ爺ぃ!!

貴方は北欧の主神ですよ!

他勢力トップの皆様方の前で、あんな『ひゃっはー!有り難や有り難や(-人-)』…みないな、破廉恥なアクションは慎んで下さい!!」

オーディンは介護付き添いの戦乙女(ヴァルキリー)に背後から目隠しされ、

「痛い痛い痛い痛い!

た…確かに大きさでは負けてるけど、グレイフィアの方が、形も整っていて綺麗で可愛かったかr…痛い痛い痛い痛い!ご、こめんなさい!!ギブギブギブギブ!」

サーゼクスさんがグレイフィアさんに、超人圧搾機を仕掛けられている。

参考迄にミカエルは、立場的に堕天を怖れてか、自主的に画面に背中を向け、デスマスクも意外に?紳士なのか、天使長と同じアクションを取っている。

…で、セラフォルー?

貴女は何時迄、俺の目を塞いでいるんだ?

 

「は~い☆、シリューちゃんは、見ちゃあダメだよ~?☆」

「…トーカさんに、チクりますよ?」

ごめんなさい。m(_ _)m

 

「ぬぉおおっ!!朱乃お~~~~~~~!!」

「ちぃ!とりあえず このバカ、抑え付けるぞ!!

おい、サーゼクス!神崎!デッちゃん!

ちょっと手伝ってくれ!!」

 

 




‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
 
「…で、シリュー?
お前のカノジョと朱乃んの おっぱい、どっちが可愛いんにy「トーカ。」す…凄い即答にゃ…」
 
次回:ハイスクール聖x龍
『女王(クィーン)vs女王(クィーン)!!②(仮)』
乞う御期待!!
 

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