新章突入!
嗚呼 夏休み
冥界に逝こう!!
「冥界?」
「そう、冥界。」
夏休みの2日目、あの熾烈な戦いの翌々日の正午、オカ研一同(withミルたん)は部室に集合していた。
「部長の眷属の皆は解るが、俺やアーシアも行くんですか?」
「一応は、部活の合宿って名目なのよ。」
「いくら部活の合宿と言っても、そんなに長い間、家を空けられないでしょう。
特にアーシアは、ホームステイ先を何日も空けるのは…」
「私は、白音と一緒に居られるなら、そっちの方が良いにゃ♪」
夏休み、冥界に里帰りするリアス。
朱乃達眷属は、当然同行する形になるが、部には所属しているも、リアスの下僕でも無いシリューも、夏休みの殆どを冥界で過ごすと云う日程に、少し難色を示す。
「アーシアについては、合宿のついでに、里帰りって事にしておけば大丈夫よ。
それを想定して、合宿先はイタリアって『設定』にしてるから。」
「「え?」」
「実際に初日は、アリバイ作成の為のイタリア観光を、予定しているしね。」
「転移を繰り返し、イタリア各地の心霊スポットを巡ったりとかして、如何にも数日間、イタリアに滞在した様に見せかけるんですの。」
「何故、心霊スポット?」
「オカルト研究部だからよ!
それにシリュー?
貴方は魔王様から、絶対に連れて来いって言われてるの。
赤龍帝として、魔王様をはじめとする、冥界のトップ達が集う話し合いの席に、出て欲しいらしいわ。」
「マジに面倒臭いな!!」
本当に、凄く嫌そうな顔をするシリュー。
「こっちも夏休みの予定、色々と起てていたのに…」
「へぇ~…?例えば?
どんな予定なんだ、赤龍帝?」
「トーカと海でデートとか、それと、ユキコの彼氏クンが甲子園に出るとかで、それに皆で応援に行く事になってるし…
…って、アザゼル!?」
「「「「「「え…?」」」」」」
「よっ♪」
「「「「「「なぁっ!!?」」」」」」
部室には、何時かのサーゼクスの様に何時の間にか、堕天使の総督が居た。
「あ、貴方、一体 何時の間に?」
「ん~、『冥界?そう、冥界。』…の辺りからか?」
「殆ど最初からだにょ…」
「何故、堕天使総督殿が…」
「サーゼクスからの要請で、リアス・グレモリーの里帰りに、俺も同行して冥界入りする事に なったんだ、よろしくな。」
「「「「「「はあぁっ!!?」」」」」」
「俺も、お話し合いってヤツに、参加するんだとよ。
ミカエルや、他の神話勢力からも、誰か来るらしいぜ?」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
7月2X日(木) PM6:00
旧校舎オカルト研究部部室。
「皆、揃ってるかしら?」
「黒歌、居るか?」
「来てるにゃ~。」
「よし部長、全員揃ってますよ。」
「どーゆー意味にゃ!?」
「それじゃあ部長、、転移の用意、よろしくお願いします。」
「だから、私が来てたら全員揃ってるって、どーゆー意味にゃ~っ?!!」
「「「よーし、出発!!」」」
「む、無視すんにゃ!答えろにゃ~っ!!」
…こうしてオカルト研究部+αの面々は、イタリアの名所や心霊スポットにて、記念撮影やお土産購入の後、再び部室へ戻ってきた。
「まさか本当に、日帰りでイタリア旅行するとは思わなかったぜ…」
「さあ、次が里帰りと合宿の本番よ。
皆、駅に向かうわよ!」
「「「駅…?」」」
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「よっ♪イタリアは楽しめたか?」
既に時は真夜中。
リアス達が、既に誰も居ない筈の駅に着くと、其処にはアザゼルが待っていた。
「土産買って写真撮ってジャンプの繰り返しで、そんな余裕は無かったよ。」
「ぅ…大聖堂の中、もっと ゆっくり見学したかったですぅ…」
「…いくら和平が成されていても、私達は あの建物の中に入ると、ダメージを受けますから却下ですわ。」
「さぁ、こっちよ。」
リアスの案内で、魔力に反応して開く、隠し扉から、地下に降りる一同。
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「おぉ!」「わぁ~…」「にょっ!?」
「これがグレモリー家が所有する列車よ。
さあ、乗りましょう♪」
その先の、秘密のプラットホームには、近未来的デザインの車輌が。
それを初めて見る、シリュー、アーシア、ミルたんの3人が、それぞれ驚きと感嘆の反応。
「こんな風に この街には、悪魔専用の領域が、結構在ったりするのよ。」
「学園も そうなのですね。」
「何となくは、気付いていたけどね…」
「ミルたん、この街で育ったけど、全然知らなかったにょ~!」
「悪魔専用のルートですから、普通の人間は、一生辿り着けませんわ。」
「酒とツマミは有るか~?」
「無いわよっ!!」
そんな会話をしながら、リアス眷属、赤龍帝一派、そして堕天使総督は、この冥界逝きの車輌へと乗り込んでいく。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆「トーカとのデートは、一時的にテレポートで戻るとして…ギリギリ、都合よく帰れるな。」
リアスから渡された、冥界での日程表を見て、自分の夏休みの計画と、殆ど被りが無いのを確認して、一安心なシリュー。
リアスと その眷属達は、夏休みギリギリまで冥界で過ごす予定だが、シリューとアーシアは、1週間程で帰省。
黒歌は小猫(しろね)と一緒に、グレモリー領で過ごすらしい。
「そう言えば、ミルたんはバイト、大丈夫なのか?」
「リアス様の下僕になった時に予め、夏休み期間は全部、バイトは休むって店長に言っておいたにょ。」
「おいおい、一番人気なんだろ?
マジに大丈夫なのか?」
「キチンとOHANASHIしたら、店長、涙を流して納得してくれたにょ。」
「…店長とやらに、同情するぜ。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「ほぉ~?赤龍帝よ?
お前、彼女いたんか?」
「アザゼル?」
列車内で色々と話していると、小猫からトーカの話を振られ、それに堕天使の総督が喰い付き、会話に混ざってきた。
「アザゼル様、こっちのポニーテールのコですわ。」
そしてスマホを取り出して、小猫やギャスパー達と、一緒に写っている写真を見せるレイヴェル。
「うぉっ!可愛い娘じゃねーか!!
ってか、乳でっけーな、おぃ!
おい赤龍帝、お前、この娘とわ もうヤッちまっt(ゴンッ!)あべしっ!!」
何やら巫山戯た事を言う この男に、結構マジなヘッドバットを喰らわしても、俺は悪くない。
「まだ、してはいない!」
「え?シリュー先輩、まだなんですか?」
小猫、お前もか?
「でもトーカちゃん、この前シリュー先輩に、"また"スカートの中に頭を突っ込まれたって言っていました。」
「あ、それ、私も聞きましたわ。」
「あらあらあらあら?」
「いや待て、あれは事故なんだ!」
…って、トーカぁ!
お前は何故、一番喋っては駄目な奴に話している?!
それから朱乃先輩、嬉しそうに顔を赤くしないで下さい。
「…否定はしないのね…。」
「それと少なくとも ぱふぱふと、お姫様抱っこは かなりな回数、しています。」
「ま゙っ!!」
「まだ ぱふぱふは、やってはいない!!」
すぱかーん!
「ひにゃぁっ?! (>_<)」
え~い、その話を蒸し返すのも止めろ!
それとリアス部長?顔、赤くし過ぎです。
「シリュー先輩…お姫様抱っこの方は、否定されないのですね…」
「う~…」
涙目になり、脳天を押さえるを小猫が、コッチを恨めしく見ながら、
「…ボソ…温泉旅行…」
「え゙…?」
この御猫さんは今、何と仰られた?
「夏休みの最後の週末、トーカちゃんと お泊まりの温泉旅行に行くんですよね?
…2人っきりで。」
「ちょ…ちょと待てぃっ?
何故、お前が知っている?」
「トーカちゃん、家族には女の子の友達と行くと話してるみたいで、私とレイヴェルさんとカンちゃんに、口裏合わせの協力を頼んでいます。」
「そういう事ですわ♪」
と…トーカあっ!!
だから何故に お前は、一番話しては駄目な奴に、協力を求めている!?
…って、ユキコも知ってるのか?!
「はわわわ…シリューさん…」
「あ~らあらあらあら?」
「エロエロおっぱいドラゴンだにゃ!」
「し、シリュー先輩ぃ…」
「にょ~…」
「ししし、シリュー?こ、高校生で そーゆーのは まだ、良くないと思ゐ☆∀◎Ψδπφ@ЖÅ ♂⇔♀(∵)ゞ≒£ゑΦ仝ξ…」
「あはは…」
「ぎゃーっはっはっはっは!
赤D帝も、この夏、遂に卒業か!!」
これを聞いた皆が、様々な反応。
どうやらアーシアは、知らされてなかったみたいだな。…バレてしまったが。
それとリアス部長?テンパり過ぎです。
…そしてバカ猫姉妹とアザゼル!
貴様等は とりあえず、今直ぐシバく!!
燃え上がれ!我が小宇宙(コスモ)よ!!
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
グシャァッ!!
「「「えくすかりぼるぐっ!!」」」
車輌内、乾いた撲殺音と約3名の断末魔が木霊する中、列車は人間界から次元の壁を突破して、冥界に突入。
「わぁ~…」「にょ…」
上空から見下ろす視界には、巨大な城、それを囲む様に建てられた広く立派な街並み、更に それを囲むかの様な、広大な平原に森林、高き山脈が作り成す、優雅な大自然の光景。
「ようこそ、グレモリー領へ!」
‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
次回:ハイスクール聖x龍
『悪魔社会(仮)』
乞う御期待!!