一気に時間が跳びます。
注意:この作品は『ハイスクールDxD』を原作とした、二次小説です。
1年後…
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「あ、神崎~、また1年、宜しくね。」
「あぁ…」
4月※日、[2-C]の教室にて、着席早々に水沢が声を掛けてきた。
「神崎君」「神崎君」「神崎きゅん」「神崎君」「神崎君」「神崎君」「神崎きゅん」「神崎君」「神崎きゅん」「神崎君」
そして、沢山の女子。
「掲示板のクラス表を見た時、『やたー!神崎君と同じクラス!』って思ったの♪」
あー、そーですかー。
ハア…
昨年は こーゆーのは…ぶっちゃけウザいから…全部 木場に押し付けといたけど、残念ながら、今年はアイツとは別クラスになってしまったから、そうも往かないか。
良い防波堤だったのに…
「神崎ぃ~っ!相変わらずモテてるなぁ?!固羅ぁ!!(笑&怒)」
「羨ましいんだよ!」
おお、何だかデジャヴだ(笑)。
1年前も、こんな展開が有ったなぁ。
話し掛けてきたのは、昨年度に続き、やはり同じクラスとなった草薙と…
「お、草薙。お前も同じクラスだったな。
…で、そっちは誰?」
「あぁ、こいつは反町って言ってな…」
どうやら草薙の友達らしい。
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「おぃ、外、見てみ?」
「ん?」「あ?」
俺の机に群がってた皆と、色々と話していると、外が何やら ざわついてきた。
何事かと草薙が、2Fの窓から指差した外を見てみると…
「きゃー、グレモリー先輩!」
「木場きゅん!!」
「朱乃お姉様!」
グレモリー先輩達が、登校してきたみたいで、姫島先輩と木場を連れ立って、前庭を歩いている。
その周囲は勿論、隣や上下の教室からも、歓声が湧きに湧き出した。
相変わらずの人気だ。
「…で、誰だ?あの子。」
「一緒に歩いているから、先輩の友達だとは、思うが…?」
それと、何時ものメンバーに1人、増えている。
小柄な白髪の女子。
確か1年前、はぐれ悪魔を斃した後に やってきた、グレモリー先輩の仲間の1人に居たな。
新入生か。
「木場きゅん」「木場きゅん」「木場きゅん」「木場きゅん」「木場きゅん」「木場きゅん」「木場きゅん」「木場きゅん」
そして この時点で、さっき迄は「神崎君」「神崎きゅん」と言っていた、周りの女子達の興味が、全部木場に向けられた。
「「どんまいwww」」
此処で草薙と反町が、凄く嬉しそうな顔で、肩ポンしてきた。
いや、マジに悔しいとか思ってないぞ?
愉快な勘違いとかされるのは、それは其れで困るが、俺は女に全く興味が無いと云う訳じゃない。
寧ろ、結構な女好きな自覚は有る。
しかし、あーゆーミーハーなのは、まじ勘弁なだけだ。
俺の好みは、清楚系で、胸も大きい方が…う~む、しかし春麗(まえのよめ)も、どっちかと言えば、慎ましいを通り越して、残念系だったのだが…これは この世界にて生まれて触れた、芸能界やらサブカルチャーやらの影響か?
その辺り、どう思いますか?
ナ〇さん?忍野〇らさん?〇amuさん?
「ぅオぉ~ッス。本当に人気者だよな~?あの人達。」
そう言いながら、更に会話に加わってきたのは、やっぱり今年も、同じクラスになった、さ…じ…?
「ん?神崎?どうした?」
「いや…何でも無い…」
「???」
匙の内側から感じる、人に非ずの気配…
コイツは確かに1年の終わりの時に、2年からは生徒会に入ると(凄く嬉しそうに)言っていたが、そういう事だったか…
しかし、どうやって支取先輩(あくま)と知り合ったとかは…まぁ、深く考えるのは止めておこう。
ガラ…
「よーし、皆、席に着け~。
始業式の前に、少し話すぞ~。」
匙や草薙、反町達と そのまま駄弁っていると教室の扉が開き、入ってきたのは見た目、20代半ばの女性教諭。
「去年、国語を教えてきたから、改めて自己紹介するのもアレだが、今年1年間、君達の担任となる…」
また彩橋先生(25・独身)かよ…
「ん?其処の3人!
神崎!草薙!匙!何だ?その『今年もかよ…』とばかりな、不満そうな顔わ!?」
「「「い、いえ、何でも!??
わーい、またさいはしせんせーだ~、うれしーなー…」」」
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「「1年の教室に行ってみようぜ!」」
「WHAT'S?」
新学期2日目の昼休み、草薙、反町の2人から1年生の教室へと誘われるシリュー。
「滅っ茶可愛いコが居るんだってよ!」
…らしいが、
「ふ~ん?行ってらっしゃーい。」
「リアクション薄いな?」
「付き合い悪いぞ?」
しかしながらシリューは、其処迄興味を示さず、手を振りながらの見送るポーズ。
「きょぬーっ娘と ろりっ娘と大和撫子なんだってよ。」
「何?大和撫子…だと!?」
「「あ…喰い着いたwww」」
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いや…俺は別に、大和撫子とやらに興味が有ったとか、そういう訳では無いからな?
草薙と反町が、どうしてもって言うから仕方無く、仕方無~く、付き合ってやってるだけだからな?
…そんな訳で、[1-E]の教室に行ってみると、
ざわざわざわざわざわざわざわざわ…
ん、草薙や反町と同じ様な奴等が、沢山居るよ。
1年は勿論、2年3年も、かなり居るね。
流石に他クラスの野次馬勢は教室に入る事は無く、廊下の窓から教室を見入るだけなのだが…
「あっ、あの子達じゃね?」
そう言って反町が指差した先には、
「…………………………………。」
…反町が指差した先には、昨日、グレモリー先輩と一緒に歩いていた、白髪頭の小柄な女子と、ポニーテールで…ん、確かに大きいね…な女子。
そして、
「あ、あの子、俺見て手を振ったぞ!」
「バカヤロ!俺だよ!」
「…………。」
何やら此方を見て、にこやかに手を振っている、髪の長い女子。
「おっ?こっち来たぜ?」
そして このストリートな黒髪の下級生は、微笑みを絶やさず、廊下側窓際の俺(達)の目の前まで やってくると、
「こ・ん・に・ち・は♪
お久し振りね、劉兄・さ・ん?」
「よ♪久し振り。」
「へ?」「劉兄さん?」
にっこりと微笑みながら、挨拶してきた。
「かかか…神崎、劉兄さんて、何だよ?」「もしかして、お前の妹?」
「「「「一体、どーゆー事だよ??!」」」」
「いや、実はな…」
まさかの知り合いでした…なオチに、草薙&反町、そして周辺の その他大勢が驚きふためく。
神崎有希子。
1つ年下の、父方の従妹だ。
「ユキコお前…駒王、受けてたのか…」
「驚いた?叔父さんや叔母さんには、内緒にして貰ってたの。」
「でも お前…お前が通ってた中学も、確かエスカレーター式だったんじゃ…」
「ん…色々と…有って…ね…」
そう言って顔を背け、言葉を濁すユキコ。
何が有ったかは知らないが、何やら色々と有ったみたいだな。
ん。劉兄さんは別に鈍感系じゃないから、話したくもない事を、しつこく聞いたりはしないぞ。
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「神崎、おま…あの神崎さんと従兄妹だったのかよ!?」
「苗字が同じだから、まさかとは思っていたが…」
「羨まけしからん!」
新入生の噂の大和撫子枠、神崎有希子とシリューが従兄妹という事実に、騒然となる1-Eの教室と廊下。
「お義従兄(にい)さん」「お義従兄さん」「お義従兄さん」「お義従兄さん」「お義従兄さん」「お義従兄さん」「お義従兄さん」「お義従兄さん」「お義従兄さん」
そして、教室内外から、シリューに群がる男子生徒達(草薙、反町含む)。
ぷち…
それに対して、シリューは顳の血管を大きく膨らませると、
ガキィッ!
「あだだだだだだだだだ!!?」
「「「「「兵藤ぉぅっ???!」」」」」
クラスメート2人を押しのけ、鼻息を荒げながら、一番自分に迫ってきた他クラスの同級生に、強烈なアイアンクローを炸裂させて、
「貴様等 何なのだ?その巫山戯た単語わ?
次、言ったら死なすぞ?
ついでに言うと、ユキコと お付き合いしたいと言うならば せめて、この俺を瞬殺出来る程度の強さは、持っていて欲しいのだがな?」
にこやかな…尚且つ、殺気全開な顔で、周囲の男子生徒達(草薙、反町含む)に言い放つ。
「「「「「(イトコンかよ!?)」」」」」
そして其の時、男女問わず、その場に居た生徒達の心が1つになる。
「…ねぇ、神崎さん?」
そして、誰も気付かない。
「あの人って…」
其の時、1人の少女がシリューに対して、他の女生徒達が何時も『学園2大イケメン』として向けている視線とは別のベクトルな それを、顔を少しだけ紅潮させながら、向けていた事に。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「「神ん崎いぃ~~~~~~~っ!!!」」
「おゎっ!?」
翌日の朝、教室に入った瞬間、草薙と反町が泣きながら、前後から挟み撃ちのラリアットを仕掛けてきた。
それを反射的に身を屈めると、
どん!
「「ねぷっ?!」」
互いにの繰り出したラリアートを誤爆の形で受けてしまい、ダウンしてしまう2人。
「死ねやぁっ!!」
そして今度は、間髪入れずに匙が、ドロップキックを放ってきた。
これは普通に回避すると、
ばんっ
「…っててて!」
背中を床に痛打する匙。
「朝から何なのだ?貴様等は?」
「「「るっせー!この、裏切り者!」」」
「WHAT'S?」
「テメーさっき、1年の矢田桃花ちゃんと、一緒に登校してたじゃねーか?!」
「どーゆー事だよ!?」
あー、そういう事か。
何となく察しは したが、それで裏切り者と云うのは、少し違うのでは無いか?
「どーもこーも…昨日、告られた。」
「「「「「「「「「「ななな…何だってーーーーっ!!?」」」」」」」」」」
これに、今の時点で教室に居た、男女全員が驚きの声を上げた。
…って、お前達は何を、聴き耳を立てていた?
「おま…おま…何時の間に…?」
「うむ、話せば長くなるのだが、昨日、帰る前にだな…」
≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪
あの新入生の大和撫子枠(爆)である、ユキコと俺が実は従兄妹でした…が、発覚した翌日、6時限が終わった直後に、ユキコから『後で1-Eの教室に来て欲しい』という内容のメールが届いた。
ホームルーム後の掃除を終わらせ、1年の教室に向かってみると、其処にはユキコと あの、所謂『きょぬー枠』とされていた、ポニーテールの女子の2人が。
「じゃあね矢田さん、頑張ってね。」
「ぅぅぅ…うん!」
「じゃね、劉兄さん♪」
「はい?」
そして俺が来たと同時に、にっこりと微笑みながら、教室を去って行くユキコ。
教室には、俺と矢田さん?の2人きりに。
「あ、あの、かかか…神崎先輩、わた、わた…」
「あ~、取り敢えず落ち着こか?
はい、深呼吸~?」
「は、はぃ!スゥ…ハァ…」
ん。良かった。
此処で、「ひっひっふぅ~」とかされたら、どうしようかと思ったよ。
「落ち着いたかい?
テンパった儘で話そうとしても、それじゃあ伝わる物も、伝わりはしないぞ?」
「は、はい!」
別に自惚れる心算は無いが、だからと云って、俺は鈍感体質でも無い心算で居る。
何より この子、支取先輩を前にした時の匙と、同じリアクションだからな。
解り易い。
「あの…神崎先輩!私…
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「…と、言う訳だ。」
「「「「「まぢっすか…」」」」」
経緯を話す俺。
「いや、ちょっと待てよ!?
会長を前にした時のリアクションて、何なんだよ!?」
其処に匙が、何やら別な事柄で突っ込んで来たが、無視。
そもそも お前、あの態度って、支取先輩本人を除けば、皆にバレバレだからな。
「いや、聞けよっ?!おい!」
「クッソ…お前を無理矢理に、あの教室に連れて行ったのが、裏目に出たか…」
「あの時は正直、面倒臭いと思っていたが、今は感謝してるぞ?心の友よwww」
「「喧しいわっ!!」」
本気で後悔している、草薙&反町。
「それにしても神崎、今回は あっさりとOKしたんだね?」
「ん、ん。神崎君て、普段から あれだけ女の子にキャーキャー言われてるのに、彼女とかの話、全然だから。」
そして今度は、水沢をはじめ、数人の女子が話し掛けてきた。
「…直接に告られたのは、昨日が生まれて初めてなのだが?」
「「「「「「えぇーっ!!?」」」」」」」…そんなに驚く事か?
「彼女いない歴イコール、まさかの年齢だったのかよ、お前?」
煩い、悪かったな。
「それに あれは アイドルの追っ掛けみたいなもんで、恋愛なんかとは別枠だろ?
悪いが俺は、そういうのは対象の外だっただけだ。」
「あ~、確かに言われてみたら、神崎は あーゆーのは苦手っぽいからね~。」
「何なの?この手遅れな失敗した感…」
「でも、少し安心した。
神崎君て、『あっち』側の人かも…って噂も有ったから…」
「ちょっと待て!それは俺、初耳だぞ?!」
「え?女子の中じゃ、結構な話題だよ?
『木場きゅんx神崎君』て。
嗚呼…妄想するだけで…キャーーーっ!!」
「「「「きゃーーーーーっ!!?♪」」」」
(怒)誰か防腐剤、持って来い!!
「誰だ?んな噂、バラ撒いたのわ!!?
「「「「「桐生さん。」」」」
よ~し。アイツは、今度 逢ったらOHANASHIだ!
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「…それにしても、ちっくしょ!
新学期早々、『学園きょぬー四天王』の1人に、彼氏が出来たのか~。」
おい、何なのだ?その本人からすれば、傍迷惑そうな肩書きは?
恐らく他の3人が誰かなのは、何となく予想は着くが…
更に聞けば、他にも色々と生徒間で、本人非公式で制定さるているそうだ。
例えば…
【学園きょぬー四天王】
姫島朱乃(3年)
支取蒼那(3年)
リアス・グレモリー(3年)
矢田桃花(1年)
【学園大和撫子】
姫島朱乃(3年)
新羅椿姫(3年)
神崎有希子(1年)
【学園マスコット】
塔城小猫(1年)
【学園2大イケメン】
木場祐斗(2年)
神崎孜劉(2年)
【変態3人衆】
兵藤一誠(2年)
松田才蔵(2年)
元浜幹親(2年)
…等々。
……………………。
いや、ちょっと待てwww
ユキコが大和撫子ってのは、どう考えても おかしい。
皆、騙されているぞ?(笑)
それから、マスコットとやらの塔城小猫…確か、桃花と同じクラスに居た…
あの、グレモリー先輩と一緒に登校していた子だったな。
あの時、内側の気配を探らせて貰ったが(ハラスメントな意味に非ず)、やはり人間では無かったが…
尚、そういう事を考えている中、何故か号泣しながら襲撃してきた変態3人衆を軽く返り討ちにしたのは、別の話だ。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
彩橋先生は砕蜂(BLEACH)のイメージで。
‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
次回:ハイスクール聖x龍
『first contact ③』
乞う御期待!!