どうも、ル〇ズたんの お姉さんと、名前を間違ってしまう…(笑)
カテレア・レヴィアタン。
魔法陣から現れた女は、今では旧魔王と呼ばれるが1人、先代レヴィアタンの血を引き継ぐ者だった。
先の永きに渡った大戦…
天使、堕天使と同様、その儘 戦争を続ければ、種の存続も危うい程に、悪魔達は疲弊しきっていた。
しかし旧魔王の一族は最後迄 徹底抗戦の姿勢を貫いた為、サーゼクスを基とする親魔王…新政権の者達により、冥界の最果てに追いやられていた。
「カテレア…
君が…このテロの首謀者なのかい?」
「まさか、旧魔王の1人が、テロリストになってるなんてな…」
「カテレアちゃん…」
「ふ…私だけでは無い。
旧魔王…いぇ!正統なる、真の魔王派の者達は、殆どが『禍の団(カオス・ブリゲード)』に加入しました。
今日は、その報告に伺ったのですよ。」
「「「!!?」」」
和平協定の場に襲撃した中心人物が、袂を別った者達とは云え、まさかの同族(あくま)だった事に、驚きを隠せないサーゼクス。
何かの間違いだと、現実逃避に近い問い掛けをするが、カテレアの口から出たのは、更に上を行く、最悪とも言って良い言葉。
カテレアだけでなく、旧魔王派の殆どが、テロ組織に加入した…
サーゼクスだけでなく、それを聞いたセラフォルーやグレイフィアも驚愕し、言葉を失ってしまう。
「ふん…テメー等の親玉が無限の龍神だったって聞いたのは、本当に つい先日の話なのだが…解せねぇな。
お前等がテロに入るのは兎も角、オーフィスがテロ組織を起ち上げるなんて、想像付かないんだが?」
その代わりに、皮肉を込めた にやけ顔で、アザゼルが尋ねる。
「オーフィスは単に、力の象徴として祀っているだけですよ。
世界中の、まだ見ぬ同志達が集結する きっかけの…ね。
そして集った力で、一度この世界を滅ぼし、もう一度創世します。
死んだ『神』に変わり、私達が新世界の神となるのです!」
「カッ!オーフィスは なんちゃってボスかよ?」
「…尤もオーフィスも元々は、ある『目的』の為に人員を集めていたのですけどね。
私達がオーフィスの目的に協力する代わり、オーフィスは私達に力を貸し与える。
解りますか?
これは等価交換(ギブ&テイク)なのですよ。」
「カトレアちゃん!…どうして?!
お願い!馬鹿な真似は止めて!!」
酔いしれた様に構想を語るカトレアに、セラフォルーが諫めようとするが、
「黙れセラフォルー!
この私から『レヴィアタン』の座を奪った分際で、よくも ぬけぬけと謂う!!」
「カトレアちゃん…そんな…私、は…」
カトレアは それを聞く耳は持たず、
「今日、この場で貴女を殺し、私が魔王レヴィアタンを名乗ります!
そしてオーフィスを旗頭として、私達が新たな世界の秩序を構築する…
サーゼクス!セラフォルー!貴方達の時代は、終えて貰います!!」
改めての抹殺宣言。
「くっ…くっくっく…」
「…?」
「キっヒっヒヒヒ…
ギャヮーハッハッハッハッハッハぁい!」「な、何が可笑しい?!」
「そ、そりゃあ お前ぇ…」
だが、これを聞いたアザゼルが大爆笑。
カテレアの怒声に、薄ら涙を浮かべたアザゼルが応える。
「世界の改革?御託並べてんなよ?
お前等、唯単に『お前等キライ!自分達が一番偉くなきゃ嫌だぁ~!』ってゆー、御子ちゃま思想なだけだろ?www
…何っ処の野党だよ?」
「き、貴様!我々を愚弄する気か?」
嗤いながら話すアザゼル。
それを半分以上は図星、核心を突かれたのか、顔を赤くしたカテレアが、凡そ女性が絶対にしては いけない表情を浮かべて、堕天使の総督に、魔力で召喚した鋭角的な造形の杖の先を突き付けた。
「ケッ…上等だ。やってやるよ。
おぃ お前等? 絶対に手ぇ出すなよ?」
それに対してアザゼルも、光の剣を創り出して構えるが、
クィ…
「…嫌だよ☆」
「くびぃっ!?」
それをセラフォルーが後ろから、アザゼルの着ていた上着、その大きな縦の襟首を後ろから引っ張り後方に下げると、自らが前に出た。
「カテレアちゃん…どうしても退く心算は無いんだね?」
「当然です。セラフォルー、確かに貴女は良い魔王だったかも知れませんが、最高の魔王では無かった。
それはサーゼクス、貴男方も然り。
だからこそ、私達が新しい、最高の魔王として、世界を統べるのです。」
「そう…だったら、私が相手、する…。
ソーたん、レイヴェルちゃん、私の代わりに結界の維持、お願いね?」
「「は…はぃ…」」
この言葉と共に、やはり愛用の杖を召喚して戦闘の構えを見せるセラフォルー。
パリィン…!
会議室の窓を破り、羽を広げて外に飛び立った、新旧の女性魔王2人が激突した。
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「むっ…!」
「あれは…?」
「セラフォルーと…誰にゃ?」
飛び出した魔王達に、既に外で戦闘を繰り広げていた者達も、当然の様に反応。
「あれは…旧魔王の末裔、カテレア・レヴィアタン。」
「はぁ?旧魔王ぅ?」
「それが、このテロのボスにゃ?」
「…その辺は、後でアザゼル辺りが詳しく話してくれるだろう。
チィ…どうやらカテレアの相手は、セラフォルー・レヴィアタンがするみたいだな。
ならば俺達は今は、この雑魚共を片付けるのに集中するぞ。」
「ぉ…応!」「了解にゃ!!」
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
ビリィッ!
「きゃああぁっ!!?」
2人のレヴィアタンの攻防の最中、カテレアの刃の如く研ぎ澄まされた杖が、セラフォルーのスーツを引き裂いた。
それにより、『虚』な妹の それと違い、撓わに実った果実の様な『巨』の房が、その先端の桃色さえも露わになり、
『『『『『うぉぉお!!(T∀T)』』』』』そして それを見た、戦闘を繰り広げていた校庭内の殆どの者が、敵味方問わず、歓喜の雄叫びを上げる。
「ふん…戦闘中に余所見をして、戦いを忘れるとは大した余裕だな?」
グシャァ!
「ぅぎゃ!?」
そんな中、我興味示さずとばかり、その隙だらけの敵に対し、只の好機としか解釈せずに攻撃を仕掛ける者、
「げんしろー!お前はバトル中に、何処をを見てるにゃ?!」
「あわゎ?黒歌さん?
分かったから!集中するから!」
条件反射的に、セラフォルーの艶姿をついついガン見してしまい、背後から身内に目隠しされる者、目隠しする者。
≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫
「う~☆やっぱり慣れてない服じゃ、思う様に動けないょぉ…」
「ふん!負け惜しみか!!」
バシュン!
右腕で両胸を庇う様に隠すセラフォルーに、カテレアが追撃の魔力弾を放つが、それを現レヴィアタンも、透かさず魔力を用いたシールドを展開しての防御。
そして、
「も~う☆本気、出すからね!!
ミルキースパイラル7オルタナティブ!…レヴィアたん☆version☆!」
左手に持っていた杖を天高く翳すと、その杖の先から、その先端の造形と同じ、星を象った大小の色鮮やかな光の結晶が浮かび上がり、それがセラフォルーの身体を護る様に包み込むと、あっと云う間に、彼女の普段着?である、
「魔法少女☆レヴィアたん降臨!
眩い魔法で、悪いカテレアちゃんを、懲らしめてあげる☆!!」
魔法少女のコスプレに換装、びしっと決めポーズを極めるのだった。
「なぁ?セラフォルー、貴様、何なのだ、その格好は?巫山戯ているのか?」
「ぷぅー☆!これが私の正装だもん!
それにカテレアちゃん、知らないの☆?
この国では今、これが一番の流行(はやり)なんだよ☆」
「嘘を憑くなぁーーーーーーーーーっ!!」
セラフォルーの台詞に怒り顔のカテレアが杖の先から、無数の黒い"蛇"を生み出すと、それを目の前の魔法少女…否、魔王少女に撃ち放つが、
「……!? えいっ☆!」
その攻撃に一瞬、驚いた顔のセラフォルーも、杖から氷の魔弾を放ち、迎撃相殺。
「カテレアちゃん…その…力は…?」
「あはははは!その通りよ!!
この"蛇"こそが、オーフィスから与えられた、新しい私の力!
消えなさい!セラフォルー・シトリー!」
オーフィスの"蛇"。
それを見たセラフォルーが、改めて顔に動揺を見せる。
それに対してカテレアは、そのテロ組織加入により、新たに得た力を誇らし気に披露、先程以上の数の"蛇"を、セラフォルーに ぶつけるが、
「えぃ…☆!!」
セラフォルーも巨大な氷の盾を造り出し、それを防御。
ピシィィィン…
「「「「「「「…!!!??」」」」」」」
そして この時、この校庭に居合わせていた者達全てが、この戦闘空間に漂う違和を感じとった。
いや、それは正確に云えば、今迄 学園を被っていた違和感が払拭された感覚。
「レヴィアタン様、御無事で!」
「セラフォルー様!!」
「黒歌姉様!」
「匙君!」「元ちゃん!!」
「白音?」「お、お前等?」「………。」
そして校舎からは、自身の時の流れを停められていた筈の、小猫達リアスの眷属が、そしてソーナの眷属達が外に出て来た。
「白音!もう大丈夫にゃ?」
「…心配、お掛けしました。」
「遅ぇんだよ、このイケメンが!」
「ははは…ゴメン。【魔剣創造(ソード・バース)】…禁手化(バランス・ブレイク)!
【双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)】!!」
「さっさと終わらせるわよ!」
「「「はい!」」」
小猫が、木場が、椿姫を筆頭とする生徒会の面々が、戦闘に参加する。
それは、リアス達がギャスパー救出に成功した事を表していた。
「ふん!雑魚共がゾロゾロと!」
それを上空から見たカテレアは、更に上方へ飛翔し、セラフォルーを含む、視界に入る校庭全体に居る者達全てに向けて、
「死ぃねぇっ!!」
オーフィスから借り受けたと云う、無数の"蛇"を投下する。
ドッドッドッドッ…
「「「「うぎゃあっ!!」」」」
「「「「ぐはぁっ!?」」」」
それは無差別に、味方である筈の魔法使い達にも襲い掛かる。
「…やれやれだな。」
「副会長!」「匙君?」
「つっ…イッテェ…!」
「わ…私は、何とか大丈夫…」
「白音、白音ぇ…!?」
「うぅ…辛うじて、急所は外しました…」
「こ…これはアーシアさん、後で大忙し…だね…」
その攻撃は、ヴァーリ以外の殆どの者達が、大小のダメージを受け、少なくとも、悪魔等に転生した訳でもない、身体自体は普通の人間と それ程変わらない魔法使い達は、"蛇"の直撃を受けた者は悉く即死、運良く被弾しなかった僅かな者を残し、全滅状態となる。
「ちぃ…肝心の奴等は、皆 生きているか…
流石に転生悪魔とは云え、『G』の様に しぶとい…」
その様子を見て舌打ちし、吐き捨てる様に呟くカテレア。
「カテレアちゃん…どうして?」
「んあ?」
そして そんな彼女に対し、信じられない物を見る様な目をして話し掛けるセラフォルー。
「どうして?
敵である私達だけを狙うなら解るけど!
あの魔法使い達は、仲間なんでしょ?
どうして一緒に攻撃を受ける様な、仲間迄殺してしまう様な、そんな手段を?」
「…仲間?アイツ等がか?
くっくっく…
あっーはっはっはっはっはっは!!」
魔王少女の問い掛け、その真剣な顔に、旧魔王の女は嗤いながら、言葉を繋げる。
「知れた事よ!
私は最初から、奴等を仲間とは思っていないだけの事!
人間なんて、替えは幾らでも居る!
使い捨ての『駒』扱いで十分であろう!」
「カテレアちゃん…」
その単なる種族の違いで無く、正しく一般の人間がイメージするであろう、悪魔らしい発言に、セラフォルーは哀しみの表情を浮かべ、
「カテレアちゃん…それは違う…
キミは、間違っているよ…」
「な…?周りの空気が…この魔力は?!」今迄、殆ど防御の為にしか使わなかった魔力を一気に解放、校庭上空、2人のレヴィアタン周辺の気温を、一気に押し下げる。
「…本当に、出来れば本当にさ、『普通』の話し合いで、済ませたかったんだよ?」
「……!!」
バサッ!
その魔力と、普段のセラフォルーからは想像の付かない様な、殺気を含んだ顔で睨まれ、危険と判断したカテレアが、距離を空けようと飛び立とうとするが、
カピィィン…
「…!コレは!!?」
「逃がさないよ…」
凹み気味の顔を見られたくないのか、顔を俯けてセラフォルーが喋る中、魔力によって、マイナスに迄 下がった周辺の大気が渦を巻き、まるで水中に居ると錯覚させる様に、質量を持って纏わり憑く。
「…あのね、私だって、伊達なんかで魔王の名を…レヴィアタンを受け継いだ訳じゃ、無いんだよ?」
「うぅ?!」
それは浮遊効果迄奪われ、地上に落下する事は無いが、完全に空中で動きを封じられた状態。
「敵を斃す為とは言え、仲間迄巻き添えに、しかも諸共殺してしまうのを前提な真似は、絶対に やっちゃいけない…。
もう一度言うよカテレアちゃん…
キミは、間違っている。…だから、」
「うぅ…だ、黙れぇ…!?」
未だ止まらず周辺気温が下がる中、顔を起こすと、暗く、光が消えた瞳をカテレアに向け、哀しそうな顔で魔王少女は呟く。
「…少し…頭冷やそうか…?」
キィィィイン…
「セ、セラフォルゥゥゥゥウッ!!?」
その台詞と共に、カテレア周囲の大気が一瞬で氷結、カテレアは氷の匣に閉じ込められ、それは その儘、静かに ゆっくりと、校庭の真ん中に降り立った。
「大丈夫…ちゃんと手加減してあげてるから、死んだりは しないよ…。」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「お~ぃ!」
「あ、部長!」
「ギャー君…シリュー先輩!」
リアスとシリュー、ギャスパーとミルたんが、この場に戻って来たのは、この直後だった。
〇 セラフォルー・レヴィアタン
(エターナル・フォース・ブリザード)
カテレア・レヴィアタン ●
‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
「そもそも今回のテロ、襲撃のタイミングと云い、余りにも手際が良過ぎるとか、疑問に思ったりしなかったのかい?」
次回:ハイスクール聖x龍
『無限の龍神(仮)』
乞う御期待!!