【完結】聖闘士DxD   作:挫梛道

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今回は何時にも増して、短いです。
所謂 日常、閑話的な…あと、少し伏線。
 
※前回、黒歌は2学期から編入としていましたが、直ぐに編入した形に書き直しました。



嵐の前の ほのぼの?

トントントントン…

「神崎君、野菜、切ったよ。」

ジャッジャー…

「応。それじゃ、次は…」

 

7月初めの週末。

とあるマンションのキッチンにて、駒王の制服の上にエプロンという出で立ちの男が2人、台所で調理中。

シリューは この日、木場の助っ人として、木場の顧客の1人である、外資系OLの下に馳せ参じていた。

仕事内容は夜食調理。

何時も週末は、帰宅が夜遅くになる彼女に変わり、食事の準備をするのが仕事だ。

普段は特にメニューを指定しないのだが、この日は「兎に角、がっつり食べたい!食材は冷蔵庫に沢山ある!」と言うので、木場がシリューに援軍を依頼したのだった。

因みに この日のメニューは『孜劉特製焼き餃子』、別名『ギャスパー・キラー』と『肉と野菜たっぷりな中華風・餡掛け硬揚げ蕎麦(擬き)』。

 

「ん~♪美味しい~!」

それは、依頼人(クライアント)からも大絶賛の2品だった。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「只今、戻りました。」

「同じく。」

「はい、祐斗にシリュー、お疲れ様。」

部室に戻った2人に、部長のリアスが労いの声を掛ける。

 

「部長、小猫は?」

「黒歌と一緒に、仙術修行してるわよ。」

小猫の実姉、黒歌は学園編と同時に、オカルト研究部に入部していた。

 

「ギャスパーは?」

「隣の部屋。

今はアーシアとレイヴェルが特訓の手伝いしてるから、早く行ってあげなさい。」

「了~解。」

ピシャ…

そう言うとシリューは、部室の隣、半ばシリューの私的トレーニング室と化している教室に向かう。

 

ガラ…

「「あ、シリュー先輩。」」

「シリューさん!」

部屋の床には無数のピン球が転がり散乱している中で、時間操作系の神器【停止世界の邪眼(フォービドウン・バロール・ビュー)】の制御特訓をしているギャスパーと、そのアシストをしていたアーシアとレイヴェルが。

 

「どんな感じだ?」

「ボール10ヶ中、8~9ヶは確実に数秒間、停められる様にはなりましたが…」

「うぅ、まだ完璧には…」

「で、でも、時々は10ヶ全部、停める事も有りましたし!」

「よし、明日は次のステップに進める様、今日中に、今の段階は完璧に こなせる様に仕上げるぞ。」

「「「はい!!」」」

部活の先輩として、後輩の育成は当然な話なのだが、このギャスパーの強化に関しては、魔王(サーゼクス)から『依頼』として、既に対価も約束されているので、尚の事、手を休める訳には行かなかった。

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

「それじゃ皆、お疲れ様。

明日は休み…そして日曜日はAM11:00に、プールの前に集合ね。」

「「「プール?」」」

オカ研メンバーが全員、部活(しごと)や特訓を終え、解散の前に、土日の予定を話すリアス。

 

「部長、日曜日にプールで何か有るんですか?」

「実は、生徒会(ソーナ)から、プールの清掃を頼まれてね?」

「ふゎぁっつ?そんなの、美化委員か水泳部の仕事でしょうが?

何故にオカ研(おれたち)が!?」

「実はね、掃除が終わったら、一足先にプールを好きに使って良いって、ソーナ様に言われたんですの。」

What's?なシリューに朱乃が解説。                     

「安い対価だな…」

「べ、別に良いでしょ?

私達美少女の水着姿、堪能出来るし、シリューだって、プールなら上半身真っぱになっても、誰も文句言ったりしないわよ?」

「どういう意味ですか?」

…多分、リアスからすれば、そのまんまな意味である。

 

「それから、自分で美少女(笑)、とか言うなし。」

「う、うっさいわね!

兎に角、日曜日はジャージとかの汚れても大丈夫な服装と、勝負水着持参の事!

それじゃあ解散!」

「何なんだ?『勝負水着』って…?」

因みにミルたんは、リアス眷属ではあるが、オカ研部員以前に、駒王の生徒ではないので、普通に お休みとなった。

 

「バイトのシフト、入れてたにょ。」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

翌日の土曜日の昼過ぎ。

 

「……………。」

朱乃は自宅神社の庭で、自ら張った、『人払いの結界』の中、精神と魔力を集中、研ぎ澄ませていた。

 

「…雷よぉ!!」

カッ!…ドゴォッ!!

右手を天高く翳し、天空から呼び寄せた雷は石畳を直撃、以前、ゼノヴィア・クァルタが【破壊の聖剣(エクスカリバー・デストラクション)】で作り上げたクレーターと、同等の物を作り出した。

 

「…………………………………。」

そして数秒間、思い詰める様に そのクレーターを見据えると、

「…雷光よぉっ!!」

ピカッ!!ドッガァァァッ!!!!

先程の それとは明らかに違う、閃光を纏った雷が同じ場所に直撃、やはり以前、シリューが見せた、己の拳で穿ったクレーターには劣るが、先のクレーターを掻き消す程の巨大なクレーターを、上書きするかの様に作るのだった。

 

「…私だって、やろうと思えば…

でも…この力は………母様…私は…」

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

そして日曜日。

「あら?シリューは まだ、来てないの?」

「あ、あの~…」

「アーシアちゃん?何か心当たりが?」

「朝食の時、トーカさんが今日は昼前からデートだって言ってましたから、多分…」

「あ~の鬼畜ドラゴン、さてはブッチしやがったにゃ!」

「ま゙!明日は、OHANASHIですわ!!」

「ははは…」

「はぅ…皆、怖いですぅ…」

「…私に良い考えが有ります…!!」

 

≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫『…と、ゆう訳で、罰として、今から部長と朱乃先輩と黒歌姉様の『ぴー』な画像を送ると同時に、トーカちゃんにチクってあげます。』

『R18指定だにゃ!!』

「ょぉーし、小猫さん、黒歌さん?

此処は1つ、穏便に少し話し合おうじゃあないか!」

結果からすれば、プール清掃から逃げた代償は、余りにも大き過ぎた。

デートの最中に掛かってきた、木場を除くプール清掃に出向いていたオカ研メンバー…リアス、朱乃、黒歌の痴女一歩手前な布が少な過ぎる水着、レイヴェルの清楚系ワンピース、そして残る3人の お揃いな学校指定スクール水着の画像を送り付ける&、即座に彼女(トーカ)に報告という脅しに屈したシリューは、翌月曜日から1週間、オカ研女子部員に、学食にてデザートを御馳走する羽目に なったと云う。

 

 




‡‡‡‡【 次回予告(予定)!! 】‡‡‡‡
 
『そもそも貴様、如何に分体と云えども、私の身体を次から次と、へし折るとは!
ヴァカめ!!』
 
次回:ハイスクール聖x龍
『授業参観!(仮)』
乞う御期待!! コメントよろしくです。
 

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