IS 狂乱に強くなろうとする一夏(ひとなつ)   作:カツ丼親子丼

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絶望とは

IS学園上空

一夏対???と琴対Mの戦いが続いていた

一「テメェらは一体何を考えていやがる」

???「何も、君のそのISが欲しいだけだよ」

一夏は残り少ないシールドエネルギーで戦った

???「そんなものか」

一「何!?」

???「もう少し手応えがあると思ったのだけど」

一夏の刀を受け止めて話し始めた

???「君、強さってどこから来ると思う?」

一「何が言いたい」

???「質問しているだけだよ」

一夏は睨みつけながら言った

一「誰かを守るために強さがある」

一夏がそう答えると???は笑い出した

???「だはははははははははははは、それはお笑い草だ」

一「なんだと」

一夏は刀を締まって雪牙と羅刹で攻撃した

???はそれを難なく避けて話し出した

???「強さって言うのはよ、憎しみや恨み、憎悪から来るのだよ」

一夏は???が言ったことが理解出来なかった

一「そんなもので強くなれるかよ」

???「それがあるから強くなるんだよ、お前もそうだ」

一「何!?」

???「福音の時に憎しみが出たからこそ強くなったようなものだ」

一夏は思い当たるふしがあった、福音にラストアタックした時にこいつを壊すという憎悪があった

一夏はそれに同意するかのように相手から目を背けた

???「思い当たるふしがあるようだな」

一「それが何だって言うんだ」

???「それを見せろ、俺にその憎しみを使って戦え」

琴「そんなもので強くなれるはずがない」

琴はMの戦い中に???に向かって叫んだ

琴「そんなものはただのエゴだ」

???「そう思うなら、お前で試してやるよ」

そう言って、???は攻撃してくる一夏の首を掴んで琴の方を向かせた

???「よく見とけ、Mそいつを殺せ」

一「やめろ!!」

M「分かった」

そう言った瞬間、Mの背中パーツから六つの翼が出た

琴「何!?」

琴は何かが来ると思い構えたが

M「貴方を殺すから構えなくていいよ」

Mはそう言った瞬間、琴が肉眼で見えないスピードを出した

琴「早い!!」

そう思い、琴もエナジーウイングを展開して対抗するが

琴「追いつかない」

エナジーウイングすらも超えたスピードで走行している

琴は諦めず追いかけた瞬間、Mはこちらを向きライフルを構えた

琴(避けないと)

そう感じて、避けようとしたがいきなりMが二人に増えさらに五人に増えた

琴は目を見開いてヤバイと感じた

M「これで終わり」

Mは言った瞬間、五人のMが一斉射撃して琴に当てた

琴も負けじと輻射波動の壁を作るがそれをすり抜けて攻撃が当たる

琴「キャー!!」

一「やめろーーーーー!!」

???「なら、さっさと憎め憎悪しろ恨め」

一夏は何も出来ない自分に恨みそうになったが、その前に???のことを憎み憎悪を向けた

???「それだよ、それだーーー!!」

そう言って、???は一夏の首から手を離し腹に蹴りを入れた

一「ガハッ!」

そして、一夏は壁に激突したのだった

動け無い一夏は琴の撃墜を見ることしか出来なかった

一「やめろ、辞めてくれ」

???「なら、俺に挑めその憎悪を俺にぶつけろ」

そんな話をしている瞬間

琴「ガハッ」

琴のシールドエネルギーと絶対防御を貫いて、攻撃が当たり墜落していく

それを一夏は動ける部分だけで琴を守った

一「大丈夫か?琴」

琴「ごめんね、貴方との戦い出来ないかも」

琴のお腹から血が爛れ出てくる

一「喋るな!!」

琴「一夏、駄目だよ憎悪なんかに負けちゃあ」

そう言って、琴は目を閉じた

一「琴!!目を開けろ!!」

一夏は琴を揺さぶり涙を流した

シャル「一夏ーーーーー!!」

そこにシャルが現れて一夏は琴を直ぐに医務室に運ぶように言った

シャル「一夏はどうするの」

一「こいつらを殺す!!」

そう言った瞬間、エナジーウイングを展開して???に立ち向かった

一夏は雪片と雪麗で攻撃していく

???「それだよ、それ」

???は笑いながら一夏と戦う

一夏の頭の中はこいつを殺すことしか考えていなかった

一(こいつを殺す、こいつを殺す、こいつを殺す、こいつを殺す!!)

刀のスピードは更に上がり、次に敵が何をするのかすぐに分かるようになった

もう既に一夏と???の戦いは普通の戦いを遥かに超えたものになった

一夏はシールドエネルギーを考えず戦った瞬間

一「動かねえ!?」

???「君の負けみたいだ」

そう言って???はシールドエネルギーが0の

一夏を八つ裂きに切り刻んだのだった

そして、一夏は剣で刻まれた所から出血して落ちていった

 

???「つまんないよ、織斑一夏」

一「まだだ」

???「そう来なくっちゃあなぁ」

一夏は血を流しながら立ち上がり???を見た

???「もっとやろうか」

???は構えた次の瞬間

M「主よ帰還命令です」

???「そうなのかM」

M「はい」

???「分かった、続きは次の機会だ織斑一夏」

そう言って飛び立とうとする中、一夏はそいつに刀を投げた

一「まちやがれ」

???「そう怒るなよ、また戦おうぜ。俺の名前は空白だ」

そう言って空白はMと一緒に空の彼方に消えていった

それを見た、一夏は前のめりに倒れたのだった

シャル「一夏ーーーー!!」

ラウラ「大丈夫か、シャル」

シャル「竹神さんと一夏が傷だらけ、早く医務室に行かないと」

ラウラ「分かった、嫁は私が運ぶ」

シャル「お願い」

そう言って、二人はすぐに医務室に運ばれたのだった

 

医務室

それから三日が経った

一夏は目を開けた

一「ここは?」

そう言って起き上がろうとしたが胸の傷が痛み起きあがれなかった

千冬「安静にしてろ」

一夏は首を横に向けると千冬姉がいた

一「千冬姉・・・・・・俺は?」

千冬「あの戦いで重傷を負い三日間眠っていた」

一「そうなのか・・・・琴は?」

千冬「竹神は一命を取り留めて横で眠っている」

一夏は千冬姉が指差した方を見ると死んでるかのように琴は眠っていた

一「千冬姉、俺負けた」

千冬「ああ」

一「千冬姉、俺好きな奴守れないで負けた」

千冬「ああ」

一「クソッタレ」

一夏は千冬の前で声を抑えて泣いた

千冬「よく頑張ったな」

千冬は泣く一夏の頭を撫でたのだった

それから数分経って

一「千冬姉、俺もっと強くなれるかな」

千冬「お前次第だ」

そう言って千冬は立ち上がり病室を出たのだった

 

一夏side

あの戦いで学んだことがあった

琴には悪い事だと分かっているがあれしかないと

一夏は心で思っていた

一「憎しみを糧として強くなってやる」

そう言って力一杯振り絞って起き上がり、そして立って琴の方に向った

そして、琴の顔を撫でて唇にキスをしたのだった

一「ごめんな、こんな俺でも好きになってくれや」

そう言って一夏は頭を撫でて自分のベットに戻ったのだった

 

それから時間が経ち

一夏だけが退院出来た

琴は目を開けていない

その後の一夏の行動はみんなが見ると呆れるほどだった

教室に久しぶりに訪れたが、挨拶してカバンを置いたあと

教室を出た、その後は一夏のいない授業で織斑先生や山田先生はご立腹だった

そんなことも知らずに一夏はトレーニングルームと第一アリーナを貸切に

ダミーISを500体出して戦い続けた

ある時はトレーニングルームでサンドバッグに向かって刀で斬ったり

校舎裏で太い大木に斬りかかったりして通常なら有り得ないくらいの

練習量で特訓していた

 

五人side 食堂

シャル(このごろ一夏を見ていない、どうしたんだろう?)

シャルは一夏のことを考えていた

ラウラ「嫁はどこに行ったのだろうか」

セシ「・・・・・・・・・」

鈴「本当にね」

シャル「早く見つけないと、何日も部屋には帰ってないみたい」

ラウラ「それは体に触るぞ」

簪「やっぱり、琴さんがやられたのが自分のせいだと思ってるんだと思う」

鈴「それでもよ、アイツは姿を消すってことは特訓している事、それも練習量は私達が思っている以上のものよ」

千冬「そうだと思うか凰」

鈴「千冬さん、あいつの事は中学まで見ているので分かります」

千冬「私はあまり知らないが、あいつ自身が決めた事は誰にも止められないからな」

千冬はコーヒーを飲んだ

ラウラ「それよりも、セシリア?どうした?」

セシ「ああ、ごめんなさい。考え事していましたわ」

ラウラ「考え事?」

セシ「織斑先生、お伝えしたいことがあります」

千冬「話してみろ」

セシ「先日の戦いで敵が使っていたISの事です」

千冬「何!?」

セシ「あれはヴァルケンリッターシリーズの二機です」

鈴「ヴァルケンリッター?」

簪「かっこいい名前だね」

セシ「名前はかっこいいですが中身は世界を変えるISですわ」

千冬「なぜお前がそれを知っている」

セシ「ヴァルケンリッターシリーズは私が使うブルーティアーズの先代機ですわ」

五人「「「「「!?」」」」」

セシ「先代機であるヴァルケンリッターシリーズは第二世代機でありながらスピードとパワーを第三世代機を超えるものであり、それ以上の実力を持った機体ですわ」

千冬「何故そんなものが奴らの手に」

セシ「ヴァルケンリッターシリーズはイギリス人では誰も乗れない機体でしたわ」

簪「じゃあ、なんで乗れてるの」

セシ「分かりませんわ」

鈴「てことは、私達じゃあ勝てないってこと?」

セシ「強いからって弱点が無いわけではありません、ですが私たちですらその弱点を知らないのです」

シャル「それじゃあ、ほとんど全ISの中で最強という事だよね」

セシ「そうですわ」

千冬「分かった、情報提供感謝するセシリア」

セシ「ハイですわ」

千冬「こちらで手洗い次第、探してみる」

千冬が去って五人に戻りセシリアや鈴、ラウラは帰り簪とシャルだけになった

簪「琴さんは生きてるよね」

簪はシャルに目を向けた

シャル「大丈夫だよ」

そう言って、シャルは簪を慰めて一緒に食堂を出た

 

シャルside

簪さんを届けたあとラウラが待つ自室に戻る途中で窓を見たシャルは

一夏を見かけた

シャル「一夏!?」

そう言って、一夏の後を追うシャル

そして、一夏は第一アリーナに入っていった

シャル「なんでこんな時間に?」

そう考えている時に、ものすごい音がアリーナに鳴り響く

シャル「なにがあるの?」

シャルは真っ暗闇の中歩いていきアリーナに着いた瞬間、目を見開いたのだった

そこにあったのは、無数のダミーISの残骸と血だらけの一夏がいた

シャルは口元に手を当てた

そして、一夏に向かって叫んだ

シャル「一夏ーーーー!!何やってるの?」

怯えながら叫んだ

一夏は声がした方向を見るとシャルがいた

一「シャル、どうした?」

シャル「どうしたじゃないよ」

一「これか?これはダミーISの骸だよ」

笑いながら、説明していく

シャルはそれを聞くが何故こんな状況なのに笑っていられるのか分からなかった

シャル「戻ろ、今日は遅いし」

シャルは一夏に手を差し伸べたが

一「今日はもう少し練習するから」

そう言ってシャルの反対を見た一夏だったがシャルは

シャル「辞めてよ、一夏!!」

シャルは涙ながらに言った

シャル「シク・・・シク・・・辞めてよ一夏・・・・シク・・シク・シク」

一夏はまたシャルの方を向いてシャルの方に向った

シャル「シク・・・帰ろ」

シャルはもう一度手を差し伸べた

一「ごめんな」

そう言って一夏はシャルのお腹を殴って気絶させた

一「俺は強くならないといけないんだ」

 

そして、シャルは目を覚ました

シャル「行かないで一夏・・・!」

起き上がり、そう叫んだ

ラウラ「何を言っているんだシャルよ?」

シャル「え?」

シャルは周りを見ると自室だったことに気がついた

シャル「夢?」

でも、あれは現実だ

そう思いすぐに着替えて、一夏の部屋に行った

ラウラ「シャルどうした」

シャル「一夏起きてる?入るね」

そう言って、シャルは一夏の部屋に入った。ラウラもつられて入りシャルを見た

ラウラ「どうした?シャルよ」

シャル「多分だけど、一夏はもうここにはいない」

ラウラ「何!?」

そう思い、シャルの前に立つと

一夏の荷物が全部ダンボールに仕舞われてベットの前に置かれていた

そして、勉強机には手紙があった

一言「ごめん」と書かれていたのだった

シャルとラウラは一夏の部屋で泣いたのだった

 

 

 




新しい名前が出てきました
その名もヴァルケンリッターシリーズ
これは随時、後書きで説明していきます
そして、次回はキャラクター紹介です
竹神琴や空白などのオリキャラを紹介しますし一夏達も紹介します
そして、このインフィニット・ストラトス(仮)という名前が次回変わります
それも乞うご期待
それではご視聴ありがとうございます

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