IS 狂乱に強くなろうとする一夏(ひとなつ)   作:カツ丼親子丼

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戦いとは

病室

全治3ヶ月と言われたがここは天下のIS学園、医療機器など凄いものが沢山あるおかげで全治1ヶ月で済んだが絶対安静らしい

一「暇だな」

琴「そうね」

一「なんで、お前と一緒なのか分からないな」

琴「私もそうよ」

一「喋ることがないならさ、お前のこと教えてくれないか」

一夏はベットに座って琴の方を見た

琴「何で?」

一「お前のことを強いヤツと考えているが、どんなやつか知らずに強いヤツと決めつけるのわよ」

琴「なら、あなたの事も教えてもらえるかしら」

琴も一夏の方を向いて座った

一「いいぜ、なら質問だ」

琴「何?」

一「家族は何人だ?」

琴「家族は私を入れて三人家族だった」

一「だった?」

琴「私が小学3年の時に爆破テロでなくなった」

一「あの女尊男卑主義者によるテロで死亡者がゼロって」

琴「死亡者0は嘘、隠蔽したの今の総理大臣が」

一「ごめん、なんも知らずに家族のこと聞いて」

琴「良いのよ、私の中でママとパパの温もりがまだあるから」

一「そうか」

琴「じゃあ、あなたの家族は何人なの?」

一「千冬姉入れて四人家族、でも親父とお母は俺が5歳の時に失踪した」

琴「え!?」

一「失踪したところで千冬姉が俺の母みたいなものだからな」

琴「そうなんだ」

一「まぁ、お前と同じような物さ」

琴「全然、違うじゃない」

一「違うくねぇよ、千冬姉がモンド・グロッソで優勝してからは本当に一人だった」

一夏は備え付けの水を飲んだ

一「千冬姉は色んなところに引っ張りだこでろくに家にも帰ってこない。

そんな日が何時もだった」

琴「そう」

一「俺にとって家族の意味ってのは良く分からないんだよ」

琴に向かって苦笑いする

一「そんな時からかな、千冬姉に守られてばかりは嫌だと思って千冬姉を守れるようになりたいと思ったのは」

琴「それが貴方の原動力?」

一「昔はな、今はただ強くなりたいだけだ」

一夏は両手を握った

一「次は俺の番だ、夢はあるのか?」

琴「夢・・・・・・・・・・・・」

琴は下を向いた

琴「昔はあった。でも今はない」

一「昔はどんな夢があったんだ」

琴「昔はパパの様な人になりたかった」

一「そんなに凄かったのか、お前の父親は」

琴「世界大会に出たり、オリンピックにも出たことがあったらしい」

一「そうなのか」

琴「だから、父親の様になるのが夢だった」

一「じゃあ、今は何で無いんだ?」

琴「夢を追い求めるうちに怖くなった。それだけ」

一「そうか」

琴「それじゃあ、貴方の夢は?」

一「俺も無い」

琴「同じじゃない」

一「お前と違って昔から夢って何ですかって言われても答えられなかった」

一夏は左拳を右手で覆い被せた

一「父親や母親の顔も知らないから夢が語れないし、千冬姉の力になりたいのは昔から思っていたことで夢じゃないから」

琴「そうなんだ」

一「バカバカしくなったな、次の質問だ」

一夏は琴に質問していった、琴も一夏に質問した

2人は自分しか知らないことを話せた

自分の中身をぶちまけられた

質疑応答を毎日続けた、そしたら一夏も琴も似たもの同士である事に気がついたのだった

 

一(琴は俺と似た奴だな)

琴(一夏は私と似ている)

2人は退院するまで質疑応答を続けたのだった

 

 

教室

一(今日から復帰だ)

そう、昨日退院出来て今日から授業復帰なのだ

そして、教室の中に入った

一「皆、おはよう」

本音「イッチー、復活なのだ」

一「おう!!」ガッツポーズ

シャル「面会出来ないから心配した」

ラウラ「そうだぞ」

セシ「本当に良かったですわ」

一「皆、済まなかった」

たわいの無い話をしていると

箒「一夏!!貴様はたるんでいる!!今日から特訓だぞ」

セシ「箒さん、一夏さんは病み上がりですから今日は」

箒「病み上がりだろうとたるんでいる者には特訓が一番だ」

ラウラ「だが、ISの特訓は出来ないのではないか?」

一「ああ、今は倉持重工に預けてるから」

そうだ事件後、俺のISと琴のISはダメージレベルc

まで行ったのでそれを直すために倉持重工に預けたのだった

鏑木さんは泣いていたそうだ

一「だから、今回は無理だ」

箒「ならば、剣を磨くぞ。放課後は道場に来い」

???「それは怪我人に言っているのか?」

箒「そうです、一夏の怪我はたるんでる証拠なので鍛え直すのです」

???「ほぉ〜、それは更に怪我を増やすことではないのか」

箒「そ・・・・・・うです・・・・・千冬さん!!」

千冬「織斑先生だバカモン」

箒は一夏達の前で拳骨を食らった

箒「一夏、お前のせいだぞ」

一「いや、お前の自業自得だぞ」

千冬「さっさと戻らんか、小娘共」

山田「それでは授業を始める前に今度ある文化祭について話し合いをします」

そう、来月の真ん中に文化祭があるのだ

そうして、俺ではなく代理でセシリアが進行してくれている

理由は怪我の状態を見てだそうだ

セシ「それでは文化祭では何がしたいですか?」

話し始めると

織斑一夏のポッキーゲーム

織斑一夏の添い寝

織斑一夏のホスト

織斑一夏の・・・・・・・・

殆どが織斑一夏と付いたものばかりだ

一「却下だーーーー!!ボケ!!」

一同「えぇーーーーーー!!」

一「分かれよ、文化祭はみんなが頑張るものなのに何で俺が一番頑張るんだよ」

一夏は全員に理由はなんだと言った

一同が「男がいるのだからこんなんで」

一夏は殴りたくなったのだった

そんな時にラウラが言った

ラウラ「一夏が嫌なのならば喫茶店でいいのではないか?」

女1「それもいいわね」

女2「いい案かもしれない」

みんなが納得し出した

シャル(前に言った時のことを思い出したんだ)

シャルはラウラを見て思ったのだった

セシ「でしたら、これでイキますが反対意見はありますか?」

全員が一致の答えで

一同「ありません」

そして、文化祭の出し物が決まったのだった

 

話が終わり授業が始まりそうこうしてるうちに放課後になった

箒「特訓をするぞ一夏」

一「織斑先生に言われたろ」

箒「うっ、でも貴様がたるんでるのには変わりがないのだ」

文句をつけて特訓をしようとせがんで来る時に

琴「失礼致します、織斑君いますか?」

一「琴か?どうした?」

琴「話があって」

一「分かった、今行く」

箒「話は終わってないぞ」

一「話は終わったろ、俺行くわ」

そう言って琴と一緒に一夏は出て行ったのだった

それを箒は睨む形で見続けたのだった

 

屋上

琴は一夏を連れて屋上に来た

一「話ってなんだ?」

琴「これからの事を話そうと思って」

一「これからの事?」

琴「私達は色んな事を話したおかげで家族みたいな感じになったじゃない」

一「そうだな」

琴「だから、トレーニングルームを2人で一緒に使うのはどうかな?」

一「え!?」

琴「2人で一緒に使えば相手の弱い部分が見えてそれを参考に出来るとは思わない?」

一「なるほどな」

一夏は腕を組んだ

琴「だからどうかしら」

一「いいぜ、どうせ今は俺もお前も練習を禁止されているからな」

琴「そう、だからこそ今のうちに考えたことを言っとこうと思って」

一「分かった」

琴「ありがとう」

2人は顔を見あって笑ったのだった

一「そういえば、お前のところは何をやるんだ文化祭?」

琴「私たちのところはゲームコーナー」

一「なるほど」

琴「あなたの所は?」

一「俺のところは喫茶店だ」

琴「貴方のクラスが考えそうな所ね」

一「ははははは」

琴「それだけだから、帰るわ」

一「分かった」

2人は屋上から降りて自分たちの部屋に戻ったのだった

 

 

シャルside

この頃、一夏は琴さんと一緒にいる事が多くなった

怪我が治ってからはトレーニングルームで2人で汗を流したり

食堂で見かけたら一緒に食べていたりして私達とは違い楽しくやっていた

簪さんとは仲良くなったおかけで琴さんの話になると2人で話し合ってる所を見たようだ

シャル「2人は前まで仲が悪かったのにどうしてだろう」

簪「分からない、でも2人が一緒にいるようになったのは事件後だからなんかあったのだと思う」

シャル「あの2人が何を考えているのか分からないね」

簪「うん」

食堂で2人で喋っている時にラウラやセシリア、鈴が来た

鈴「本当にそうよ」

シャル「鈴?」

鈴「この前、遊びを誘ったら琴と特訓だから辞めておくだって」

セシ「竹神さんとは何があったのでしょうか?」

ラウラ「うむ」

簪「分からない」

5人で悩んでいたのだった

そんな時に

本音「何か?お困りですか」

ラウラ「本音か」

シャル「一夏と琴さんのことが知りたくて」

本音「なるほど、2人だったら今度出かけるらしいよ」

5人「なんだって(んだと)(ですって)」

本音「これは情報だよ、情報にはそれだけの対価が必要だよ」

本音の顔は凄い笑い方になっていた

ラウラ「何が欲しいんだ」

本音「ここの食堂にある一番高いミックスダブルホイップパフェ、しかも上にケーキが乗ったもの。値段は4200円」

5人は息を飲んだのだ

ラウラ「分かった買ってやろう」

シャル「ラウラ本気?」

セシ「ですが、情報を聞いてしまった後では後戻りできませんわ」

簪「なかなかやる本音」

本音「かんちゃん、舐めないでくれる」

鈴「買ってあげるしか道はない」

そうして5人は割勘して本音に買ったのだった

本音「ありがとう」

鈴「出費がでかいなぁ〜」

セシ「あなただけですわ」

鈴「クソーーーーーー!!」

鈴は泣いたのだった

それをあやすラウラとシャル達だった

 

校門前

そして、土曜日になった

琴は一夏を待っていた

琴「今回はアイツに借りを返すために聞いてくれたことには感謝ね」

そう、あの事件で何回も助けられるシーンがありそれが嫌で今回のことになったのだ

琴「はぁ〜」

一「お前が呼び出したのにため息とはシャレにならないな」

そう言ってバイクに乗った一夏が現れた

琴「へぇ〜、免許持ってたんだ」

一「夏休みにな」

琴「バイクの名前は?」

一「GSX-S1000って名前だ」

赤と黒のバイクに乗っていた

琴「結構、お金がかかるんじゃないの?」

一「俺は初の男性操縦者だからそういったインタビューとかの金で買った」

そう言って一夏は椅子の下を開けてヘルメットを出した

一「ほらよ、お前のヘルメットだ」

琴「ありがとう」

琴はそう言ってヘルメットを付けた

一「今日行きたいところはなんだよ」

琴「墓地よ」

そう言って一夏の後に座ったのだった

一「誰かのか?」

琴「そうよ」

そう言って2人は発進したのだった

 

 

 

 

 

 




今回は一夏と琴を急接近させようと思っていましたのでこんな感じになりました
琴をもっと一夏のことを好きになって欲しいと思いこうなりました
今回も誤字脱字がありましたらお願いたします
今回も読んで下さりありがとうございます。

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