ノンケ提督が艦シーメール鎮守府に着任しました。 作:ゔぁいらす
阿賀野が影と戦闘をしている頃吹雪達は阿賀野と那珂を捜索していた。
「高雄さん。救難信号はこの周辺から出ていたんですよね?」
吹雪は高雄に尋ねる。
「ええ。この辺りのはずよ。もう日も沈んでしまったし雲行きも怪しい・・・これはマズいわね。せめて探照灯を装備してくるべきだったわ。」
高雄はそう言った
「それに鎮守府とも愛宕さんとも通信が取れません・・・これが報告にあった通信障害・・・・これ以上天候が悪化する前に早く2人を見つけ出してみんなで帰りましょう!!」
吹雪はそう言った。
その時遠くに一筋の光が見えた。
「高雄さん!アレは!」
吹雪が指を刺す。
「間違いないわ。あれは探照灯の光!きっと向こうで戦闘が行われてるに違いないわ。急ぎましょう。」
高雄はそう言った!
「はい!」
吹雪もそれに続いた。
それと同じ頃
「クソッ・・・!通信が完全に遮断されているぞ。これでは阿賀野達は愚か高雄達とも合流出来るかどうか怪しい・・・」
長門は苦虫を噛み潰した様な顔をしていた。
「こんな時こそ平常心よぉ〜?長門ったらこういう時に弱いのは昔から変わらないんだからぁ」
愛宕はそんな長門をなだめる。
「しっ・・・しかしこれでは・・・」
長門がそう言った途端愛宕は長門に砲塔を向け砲を放った。
「なっ!?愛宕何を・・・?」
そしてその砲から放たれた弾は長門の頬を霞め、長門の後ろから迫っていたチ級に命中する。
「だーかーらー言ったでしょ?平常心だって。ちょっと感が鈍ったんじゃない?」
愛宕は悪態をついた。
「すまない・・・・私とした事が・・・それにしても愛宕・・・あなたは以前と全く変わらない感の鋭さだな。」
長門は愛宕にそう言った。
「ありがと長門。でもそんな悠長な事を言ってる場合じゃないみたいよ?」
愛宕がそう言ったので長門が辺りを見渡すと闇の中からこちらを見つめる怪しい眼光がいくつも見える
「クソッ・・・囲まれて居たか。しかしこの程度私の火力でこじ開けてやるッ!」
「ええ。私も負けてらんないわね!」
長門と愛宕は臨戦態勢を取った。その時
「ん?あれは・・・?」
長門は何かに気付く
「もう長門!こんな時に余所見?」
「いや違う。アレを見てくれ」
長門は何かを指差す
「あれは・・・探照灯かしら?もしかするとあっちに阿賀野ちゃん達がいるかもしれないわね!」
「ああ。それならばあの方向に全速力で駆け抜けるぞ!」
「はぁ〜いそれじゃあ長門遅れないでよ?」
「あなたこそ・・・・敵に足を取られるんじゃないぞ?それでは行くぞッ!」
長門と愛宕は迫り来る深海棲艦を蹴散らしながら光の射す方向へと向かった。