多分これの次の回まで主人公視点です!
メアが無事に目を覚まし部屋を出る。
受付にいた女の子にギルドの場所を聞き歩き始めて数分。
とても大きな建物が見えてきた。
「うわっ…こんな大きな所があったのか。 気づかなかった…」
「ここが冒険者ギルド…?」
二人して入口の前で立ち止まってるのも申し訳ない。
入ろうかと声をかけ二人でギルドの中に入る。
中に入るととても広く色々な所で人の声がする。
酒を飲みながら次の仕事を探す者や、ただ酒を飲み続けてる者。仲間と思われる人と作戦会議をしている者もいる。
そんな中新規受付の看板を見つけた俺はメアを連れてその場所を目指す。
「えっと…冒険者になりたいのですが…」
「はい。でしたらこちらの書類に必要事項を記入していただいてもよろしいですか?」
そう言って渡される書類に目を通す。
名前や得意な武器や魔法といった具合でステータスについて書く必要は無いようだ。
安心しながらメアと二人で書類に必要事項を書き込んでいく。
無事に書き終えた二人は書類を受付の人に渡す。
「地下にて試験がございますのでこちらへどうぞ。」
言われるがままついていくと地下には大剣を片手で持ち上げ肩に担いでいる男が待っていた。
「では、一人づつ彼に全力で向かってください。
怪我等はこちらで用意させていただいた薬で治しますのでご安心ください。
では、どちらから行きますか?」
そう言われ俺は考える。
メアの体力は完全に回復しているわけでは無い。
そして魔法が使える事しかわから無いのに先に行かせるのは危険が多い。
「メア、俺が先に行くから。魔力の回復しっかりね。」
「わかった。 気をつけて。」
そう言い残し男のいる方へ向かう。
「おう、坊主。怪我してもそこの受付の姉ちゃんが治してくれるが、死んじまったら話は別だからな。本気でやれよ?」
その発言を聞きながら自分の背中の剣を二本とも抜き、足に力を貯める。
「わかってる…。 俺も本気でやるさ。」
【双剣技 疾風撃】
開始と共に放った最速の剣。
しかし相手に当たるどころか肩に担がれていた剣で塞がれる。
「その若さでこの速さの剣技か。面白い坊主だな。 次はこっちから行くぞ? 死ぬなよっ!」
その発言を聞いた次の瞬間、身体は勝手に動き二本の剣を自分の左側守るようにクロスさせる。 そこに相手の大剣の一撃が入る。 しかし防ぎきれず俺は吹き飛ばされた。
砂煙が舞う中俺はなんとか起き上がる。
「お、生きてるじゃねぇか。 あの坊主しっかり俺の一撃防いでやがったし、反応速度も悪くねぇ。 こりゃ合格で良いんじゃねえか?」
そう言いながら受付の人の方を見る。
「わかりました。 至急薬剤師と薬を持って来させます。
では次は、あなたの番ですね。」
◆
受付の人の声を聞き私は前に出る。
「よし、次は嬢ちゃんか。 すまねぇが手加減してやるわけにもいかねぇ。 死なないようにだけ注意してくれな。」
その声を聞きながら少しイラっとしていたが落ち着きを取り戻す。
【風魔法 風車】
砂煙を引き起こし相手の視界を悪くする。
さっきの試合を見ている限り砂煙の中でも動く物は見えているようだった。
【土魔法 巨像作成】
床の土を使い私と同じくらいの大きさの物を作り私の横を通す。
私の横を通った砂の像は数秒後破壊されるはず。
そこが最初で最後の狙い。
全身の魔力をかき集め今自分に出来る最大の魔法を放つ。
「嬢ちゃん、砂煙を起こしても動き回ってちゃ場所を教えてるようなもんだ。」
その発言を聞いた瞬間、少し離れた場所に置いた像が壊れる。
【水魔法 水球】
相手を水の球体の中に入れ動きを封じる魔法。
しかしまだ魔力が足りない為他の魔法と並行して使えない。
風車を解除し水の中に目をやるとそこには人の形をした人形しかいなかった。
「嬢ちゃん、面白い魔法の使い方するな。 合格だ。 だが魔法を使うなら魔力の使った人形か普通の人かの判断は出来ないとダメだな。」
その発言を聞いた後いつの間にか降りてきていた受付の人と同じくいつの間にか回復していたユウヤと共に再び上に戻った。
◆
「お二人とも無事合格おめでとうございます。 まずこちらが冒険者で有る証です。
メアさんはステータスストーンをお持ちではないようなので簡易型ステータスストーンをセットでお渡ししますね。
冒険者になりますと各ギルドで任務を受けることができます。それを何回か成功させると冒険者ランクが上昇します。冒険者ランクはF.E.D.C.B.A.S.EXの8段階になりますが現在EXクラスの冒険者はいませんので実質7段階となります。
また、冒険者には各ギルドにある資料館の資料を自由に見ることができます。
他にも詳しい情報はこたらの書類に書いてありますのでご確認ください。
何か質問はありますか?」
話を書き終えた俺は聞きたいことを考える。
「さっき俺たちと戦った人は誰だったんだ? それとこのギルドの資料館の場所も教えて欲しい。」
「先ほどお二人の試験相手となったのはA級冒険者の…」
「ガルエ・シュバルツだ。 よろしくな坊主と嬢ちゃん。」
「「よ、よろしく…」」
「それと資料館の場所…ですね。 あちら側にある通路を抜けると資料館前に出ますのでそちらをご利用ください。」
言われた通り通路を抜け資料館に到着する。
中に入りしばらくの間お互いが気になることを調べることにした。
メアのステータス未だに見れてませんが魔法が得意な女の子です。
いつか載せる予定ですw
それではまた次回!