コジマティック・ストラトス   作:禿げ眼鏡(三十路)

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皆様、お久しぶりでございます。

今回ものすごいヤバい連中が出ます。

あ、亡国機業ではありません、悪しからず。


追記

一部加筆及び修正いたしました。


ドイツの黒い鷲と黒兎隊

ドイツ連邦共和国某所

 

黒兎大隊基地

 

 

ドイツ連邦にはISの特殊作戦部隊が存在する。ドイツ連邦共和国戦力基盤軍所属、重機動特殊作戦大隊━━通称黒兎大隊(シュヴァルツェ・ハーゼ・バタリオン)

 

兵員数およそ700人で、ドイツ連邦共和国軍の陸海空の三軍の内、陸軍と空軍の人員で構成されている。

 

主な任務は国内に侵入した敵ISへの要撃、国内のISを使用したテロリストならびに関係しているテロ組織の掃討作戦である。

 

黒兎大隊が設立されたのは8年前、急増する国内のテロに加え安全保障の理由で設立、現在に至る。

 

この部隊の最大の特徴はネクストIS6機に加え、特殊重装甲型EOS12機を使用する最精鋭部隊だ。

 

特に重装甲型EOS、アーマード・エクステンデット・オペレーション・シーカー(略称A-EOS)は従来のEOSと違い稼働時間が従来型の100倍を超えている上に作戦に応じて武装、機体の換装も可能という代物である。

 

またネクストIS部隊もローゼンタール、アルドラの共同開発機3機、ローゼンタールが開発したランセルベース機3機で編成されている。これにA-EOS12機を加えた計18機の最精鋭戦闘部隊だ。

 

クラリッサ「大隊気をつけ!」

 

そしてここに、ドイツ連邦共和国戦力基盤軍の最精鋭部隊を指揮する男が現れた。

 

クラリッサ「大隊長にかしらーー(なか)!」

 

クラリッサ「敬礼!」

 

ザッ!

 

大隊を指揮するのはドイツ連邦共和国空軍中佐、【ドイツの黒い鷲】の異名を持つ男ハインツ・ガーランド32才だ。

 

 

彼はEOSドイッチュラント・リーガで24才の若さでチャンピオンになり、EOS運用に関しては恐らく一日の長があると言えよう。

ハインツ「各員休め。」

 

クラリッサ「整れーーつ、休め!」

 

ザッ!

 

号令をかけるのは黒兎大隊副司令官、クラリッサ・ハルフォーフ少佐。彼女も若くして大隊副司令官を任されており、織斑三姉妹の次女である織斑一夏と互角にやりあった戦歴を持つ。

 

そして恐るべきはこの大隊の士気、練度、統率力が他の追随を許さぬほど高いのだ。元々対IS戦闘を想定した経緯に加え、8年の間に実績をあげてきた。

 

ハインツ「諸君、先日のテロ組織掃討作戦の任務ご苦労だった。」

 

━━━━━

━━━

 

 

黒兎大隊基地内

 

ハインツ「ふぅ・・・」

 

クラリッサ「中佐、朝からご苦労様です。」

 

ハインツ「おうよ、一応テロ組織の掃討は済んだがな・・・まだまだゴキブリのように居るだろうな。」

 

先日もテロ組織の殲滅に駆り出されていたが、捜査の手が及んでいない下部の組織や、女性権利団体の過激派が居る上に企業連の攻撃から逃れた機関の残党が、企業連から連邦共和国軍を通じて黒兎大隊にその情報が回ってきていた。

 

ハインツ「チワワ連中の過激派に落ちぶれた間抜けの残党・・・こいつぁまるで・・・」

 

クラリッサ「落武者━━ですね」

 

ハインツ「日本文化オタクのハルフォーフ少佐に言われたら発狂モンだろうな。」

 

クラリッサ「大佐殿もなかなか過激な発言ですけど。」

 

ハインツ「違いないな、ハハハハ。」

 

落武者共(テロリスト達と売国奴議員達)に嘲りを含めた笑いをしつつ、別の話題に切り替わる。

 

ハインツ「━━━権利団体の過激派に繋がっているカス共はいずれツケを払う羽目になるが、それは置いといてだ・・・ウルリッヒとお付き合いしてからもうどれくらい経つ?」

 

クラリッサ「ち、中佐殿!」

 

ウルリッヒというのはA-EOS3番機「シュヴァルツェア・パンター」のパイロット、ウルリッヒ・ミュラー中尉の事だ。

 

ハインツより2歳年下の後輩で、必要なこと以外はあまり喋らない寡黙な男である。

 

クラリッサいわく「不器用な男」だが、クラリッサはその不器用なところに惚れたとか。

 

ハインツ「ハハハハ━━ハルフォーフ少佐、中隊指揮官全員を10時までに召集してくれ。」

 

クラリッサ「了解しました。では例の・・・」

 

ハインツ「ああそうだ・・・灰色の男達(ナチスの亡霊)の化学兵器研究施設撃滅作戦の実行命令が下った。おそらく末端の連中だろうがな・・・」

 

灰色の男達、かつて存在したナチス第三帝国の残党で構成されている情報があるが、それ以外の情報は不明という謎に包まれている組織である。

 

企業連も灰色の男達の存在を知ってはいるが、企業連ですら詳細な事実を掴めていない。別に国家や企業連の諜報部門が無能な訳ではない。むしろ彼らに尻尾を掴ませない彼らが異常なだけである。

 

そして黒兎大隊の作戦会議から数時間後、研究施設に対する攻撃が開始された。攻撃は苛烈を極め、施設を防衛する敵部隊を完全に無力化するのに多大な時間を要した。

 

灰色の男達に関する情報自体は得られなかったが、C兵器研究の実験データを始めとした情報は回収できた。といっても些細な程度ではあるが。

 

ハインツの予見した通りこの施設自体が灰色の男達にとって尻尾切り程度の存在だったことは言うまでもない。

 

 

 

 

某所

 

《例の研究所が襲撃されたか・・・だがまぁ良い、あれは所詮末端組織の施設に過ぎない》

 

《しかし我々(灰色の男達)の存在が企業連にも知られつつある。》

 

《いずれにせよ、我々第三帝国の復活を邪魔するのであれば潰すだけだ。》

 

《IS委員会の方はどうなっているか?》

 

《上層部の連中は我々の手に落ちました。あの連中に資金の提供をちらつかせたら、いとも簡単に》

 

《所詮は金の亡者か・・・ふん、狗どもが・・・》

 

《しかし我々の後顧の憂いは無くなりましたな・・・》

 

《いよいよ、我々の最終目的の完遂の為に動く時が来たのだ。》

 

《AAA機関の連中も我々の思惑通り踊ってくれたからな、企業連の戦力もおおよそ把握出来た。》

 

《諸君、企業連の愚か者共を駆逐する時が来た!我々の崇高なる闘いを邪魔をするものは悉く踏み潰せ!》

 

《我ら第三帝国と総統閣下の為に!》

 

勝利万歳(ジーク・ハイル)!》

 

 

世界を脅かす者達が動き出した、果たして世界の命運は如何に・・・

 


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