コジマティック・ストラトス   作:禿げ眼鏡(三十路)

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ISの最新刊が巨大兵器破壊ミッションだと聞いて、書いてしまいました。

でも実際は違っていたとのこと。


7/8冒頭加筆いたしました。


オペレーション・ラーズグリーズ

10月初め頃

 

ある衛星が軌道を変え、地球に目掛けて落とされようとしていた。

 

《降下プログラム受諾。降下シーケンス開始。》

 

その軍事衛星の名はエクスキャリバー。

 

全長500mに及ぶ巨大な剣の形をした代物であり、対IS用戦略レーザー兵装をはじめ、本体にもデブリ破壊及び隕石破壊用の小型レーザーユニットが多数配備されている最強の衛星兵器である。

 

《ブースター点火5秒前。4,3,2,1・・・点火。》

 

その聖剣の名を持つ衛星が

 

《メインブースター点火。目標ワシントンD.C.。コレヨリ降下開始。》

 

悪魔となって、地上に死を与えようとしていた。

 

 

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━━━

━━━━

 

 

 

ローディー《アメリカ軍の軍事衛星が軌道を変えた?》

 

リリウム《間違いありません、ローディー様。企業連の情報部隊がつい先程、その情報を入手しました。》

 

王《誰の仕業だ。》

 

リリウム《機関の残党が宇宙局のメインサーバーにハッキングを行い、エクスキャリバーのコントロールを奪ったようです。》

 

束《機関ねぇ・・・またあいつらか。》

 

アレクサンドル《奴等め・・・》

 

リリウム《ですがご安心ください。すでに最強と名高い方々がエクスキャリバー破壊の為に出撃しております。》

 

オッツダルヴァ《・・・かつての空の英雄達か・・・》

 

隆文《あの戦いで参加した戦闘機乗り達か。彼等が今回の要という訳か・・・》

 

束《あの人達なら必ずやれる。空を駆け抜け続けた彼等なら・・・》

 

ウィン・D《計画を壊す者達・・・か。》

 

王《我々に出来ることは・・・成功を祈るだけか。悔しいな・・・》

 

ネオニダス《世の中ままならんものだな・・・だが、彼等に託そう。》

 

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エクスキャリバーは徐々に高度を下げていた。ゆっくりと、地上の目標・・・ワシントンD.Cへ・・・

 

だが、機関の残党達のつまらない妄執を打ち砕くため、かつての空の英雄達がエクスキャリバーに向かっていた。

 

高度18500mにいる、巨大な剣をへし折る為に・・・

 

ブレイズ《ラーズグリーズリーダーより全機へ、これより作戦を開始する。》

 

アルヴィン《こちらチョッパー、了解。》

 

ナガセ《こちらエッジ、了解。》

 

グリム《こちらアーチャー、了解。》

 

スノー《こちらソーズマン、了解。》

 

 

グリム《隊長、あんな大きなモノを破壊するのですか?》

 

ブレイズ《やるしかないんだよ、グリム。俺達の空を・・・あんなモノを落とそうなんて連中の妄執を打ち砕くためにな。》

 

アルヴィン《リリウムのねーちゃんにお願いされたらな、断れると思うか?グリム。》

 

グリム《なんで僕に振るんですか!》

 

スノー《お喋りは終わりだ、二人とも。あと3分で目標だ。》

 

ナガセ《後方から複数の反応!これは・・・》

 

ブレイズ《・・・どうやら、来たようだな。》

 

後方から複数の機体の反応、それは・・・

 

パステルナーク《こちらシュトリゴン隊リーダー、ラーズグリーズ。聞こえたら返事してくれ。》

 

レイレナード所属の16機の戦闘機部隊、シュトリゴン隊である。ラーズグリーズ隊と共にエクスキャリバーを破壊する為に、この作戦に参加したからだ。

 

ブレイズ《こちらラーズグリーズリーダーブレイズ。シュトリゴン隊、来てくれてありがとう。》

 

パステルナーク《なーに気にするな。俺達もあんたらと同じ戦闘機乗り、共に一仕事と行こうじゃないか。》

 

彼等も空を駆け抜けた戦士、共に戦うことに理由なんて必要なかった。

 

パステルナーク《それに、俺達だけじゃないぜ。》

 

グリム《後方にさらなる反応!》

 

彼等と共に戦う者達はほかにもいた。

 

タリズマン《こちらガルーダリーダー、タリズマン。我々にも手伝わせてくれ。》

 

サイファー《ラーズグリーズリーダー、こちらガルム隊リーダーのサイファーだ。俺達も参加するぜ。》

 

ピクシー《俺達も力を貸すぞ。》

 

アルヴィン《お、ローゼンタールのガルーダ隊じゃないか。》

 

グリム《前の戦いではお世話になりましたからね。》

 

スノー《それにオーメルのガルム隊だな、なかなか壮観な眺めだな。》

 

ナガセ《凄い・・・鬼神や片羽の妖精まで・・・》

 

グリム《まるでエース部隊のパレードですね。》

 

ローゼンタールのガルーダ隊、オーメルのガルム隊がエクスキャリバー破壊の為に来たのだ。

 

シャムロック《君たちと同じさ・・・みんな・・・》

 

この空にいる彼等は国境を越え、所属を越えた戦士達。

 

彼等の思いは

 

今、一つになった。

 

例え誰が立ち塞がろうが、彼等に敵は無し。立ち塞がることなんて出来る訳がない。

 

ブレイズ《全機へ、作戦地点に到達だ。》

 

トーシャ《なんて大きさだ・・・》

 

タリズマン《あれが・・・エクスキャリバーか・・・》

 

サイファー《こいつは・・・骨が折れる仕事だな。》

 

アルヴィン《だけどな・・・》

 

グリム《やりましょう、隊長!》

 

ナガセ《行きましょう!》

 

スノー《俺達でこの空を!》

 

パステルナーク《やるぞ!》

 

ブレイズ《全機へ、作戦開始!オペレーション・ラーズグリーズ開始!天使とダンスだ!》

 

《了解!》

 

彼等はエクスキャリバーに到達。ついに作戦が始まった!

 

 

━━━

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パステルナーク《シュトリゴン隊全機、レーザーに当たるなよ!》

 

ダリオ《アレクセイ、トーシャ、チコ、ガルーダ隊の援護に行け!》

 

トーシャ《シュトリゴン12了解!》

 

チコ《シュトリゴン14了解!》

 

アレクセイ《こちらシュトリゴン3了解!続け!》

 

戦闘機部隊はエクスキャリバーと会敵。エクスキャリバーはラーズグリーズ達が接近と同時に本体の小型レーザーユニットを照射。

 

張り巡らされたレーザーが彼等に襲いかかる。しかし・・・

 

アルヴィン《当たる訳・・・ないだろ!》

 

タリズマン《舐めるな!》

 

彼等の実力はエクスキャリバーを超えるものである。

 

ガルム隊の乗機はオーメル製戦闘機X-02(ワイバーン)、ガルーダ隊、そしてシュトリゴン隊は全機がレイレナード製領域支配戦闘機、CFA-44(ノスフェラト)に搭乗していた。

 

サイファー《フォックス2!》

 

ピクシー《フォックス2!》

 

タリズマン《ガルーダ1、ドライブ!》

 

シャムロック《ガルーダ2、ドライブ!!》

 

《シュトリゴン、ドライブ!》

 

ガルム隊はXLAA(長距離空対空ミサイル)を発射。ガルーダ隊、そしてガルーダ隊と合流したシュトリゴン隊の3機がADMM(全方位多目的ミサイル)を発射。エクスキャリバーのレーザーユニットを破壊していく。

 

ラーズグリーズ隊も負けていない。彼等はインテリオル製戦闘機、ADF-01(ファルケン)を乗りこなしていた。彼等のかつての乗機は機体が退役していたこともあって、乗り換えることになった。

 

スノー《フォックス2!》

 

グリム《フォックス2!》

 

アルヴィン《フォックス2!》

 

ナガセ《フォックス2!フォックス2!》

 

ブレイズ《フォックス2!》

 

彼等もレーザーの網をくぐり抜け、エクスキャリバーにミサイルを撃ち込んでいく。

 

ナガセ《破片が剥がれていく!》

 

タリズマン《破片なんかに当たるなよ!》

エクスキャリバーの装甲が剥がれ、内装が剥き出しになっていく。

 

トーシャ《レーザーの網が減ってきている・・・》

 

ダリオ《チャンスだ!》

 

サイファー《やるぞ!ブレイズ!》

 

彼等は飛び続ける。

 

ナガセ《まだよ!まだ飛べる!》

 

グリム《僕らの後ろに大勢の心!前には大勢の人達の命!》

 

ピクシー《人が作ったものは必ず止められる!俺達なら!》

 

パステルナーク《俺達はあの朝日の先をも飛び続ける!》

 

ナガセ《もっと先へ!もっと!もっと!もっと!》

 

死を与えようとする剣を越え、昇り続ける朝日の向こうの果てまで

 

シャムロック《僕らはあの先へ!あの大空の果てまで!》

 

スノー《奴等は最悪のカードを並べた。だが・・・》

 

アルヴィン《だからこんなところで・・・・墜ちる訳には行かないんだよ!》

 

戦士達は飛び続ける。

 

ナガセ《ここが私達の空、ここを超える!》

 

タリズマン《ブレイズ、止めだ!》

 

ブレイズはADF-01の最後の切り札、機首部の戦略レーザー兵装(TLS)がエクスキャリバーに放たれた。

 

ブレイズ《墜ちろぉぉぉぉぉぉぉ!》

 

放たれた一撃が、エクスキャリバーに直撃。そして直撃と同時に崩壊が始まった。

 

タリズマン《やったな、ブレイズ!》

 

パステルナーク《ああ、終わったな・・・》

 

ピクシー《よう相棒、生きてるな?》

 

サイファー《あたぼうよ、死んでたまるか。》

 

全機が離れ、高度15000付近で完全に爆散。

 

ブレイズ《作戦完了。全機へ・・・お疲れ様、みんな帰ろう。》

 

巨大な剣は砕かれ、機関の妄執は彼等によって終わりを告げた。

 

 

悪魔は死に、英雄は大空に舞い戻る。

 

 




ガルム隊も出しました。

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