こうなった。~世界を作ったら~   作:彼是

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第十三話 第二回宴会

「すごい料理だ!」

 

「美味しいです!」

 

「これすごいです!どうやって作るんですか?」

 

「ミーナちゃんも手伝ったのかい?」

 

「作り方教えてくれよ!」

 

「もっと酒出してくれ!」

 

宴会が始まり俺の作った料理だ消費されていく。

 

「・・・・」

 

評判はすごくいい。

 

多分食べた事のない味でうまいと感じているのだろう。

 

だが納得いかん。

 

「クロさん。どうしたんですか?」

 

「ミーナか・・なんでも無いよ」

 

「そうですか?」

 

まあお礼にはなったかな?

 

(あ・・・)

 

今気づいたんだが何の為の《鑑定》だ・・

 

あのキノコや他の食材?にも使っとけよ!

 

俺忘れ過ぎ!

 

まずは酒に使う。噛み酒じゃありません様に!

 

《鑑定》

 

名前 リットベル産果樹酒

特性 高揚感(小)

説明 リットベルで作られた果実を潰して作ったお酒。アルコール度数12

 

・・・・微妙・・潰した・・・わからん・・・

 

キノコ(シメジ似)は?

 

《鑑定》

 

名前 シメジィ

特性 毒(小)

説明 加熱すると微量の毒が出る。生で食べると美味しい。

 

キノコは怖いね!加熱したらダメとか知らん!危ない危ない・・・

 

だがこれでなんとかなる!鑑定マジ流石!忘れててごめんよ。

 

「クロさん」

 

「はい」

 

鑑定していたらギルイットさんに急に話かけられてビックリした。

 

「ありがとう。私達は今日以上に美味しい料理を食べた事がない」

 

「それを言うなら泊めて頂いたし食料も分けていただきました。ありがとうございます」

 

「クロさん。よければこの村で暮らしませんか?」

 

「え?」

 

「クロさんには私達に無い特別な力と知恵があるでしょう」

 

「・・・」

 

(鑑定か?知識は・・まあ特殊な知識ではあるな)

 

「・・門番のシュバルツは外の村から来たんですよ」

 

「そうなんですか?」

 

「はい。私は村の外の話を知っています。この村にはクロさんと同じ種族はいません。私が知っている限りでは同じ種族も知りません」

 

「・・・・・」

 

(・・・これは・・アレかな?心配してくれてるんだな・・)

 

確かにこの人?達はいい人だ。

でも他の人はわからない。

そして村の外・・

 

(つまり、村の外は危険だから村で住まないかと・・)

 

「少し考えさして下さい」

 

ギルイットさんと俺は顔が強張っていたようで俺の返事でギルイットさんは笑顔になった。

 

「わかりました」

 

離れていくギルイットさんの背中を見つつ俺は考える。

 

他の村に行く理由とメリットデメリットを考える。

 

村を出ると

 

1他の種族に会える。

2もしかしたら人間に会える。

3帰る方法も見つかるかもしれない・・

 

村に残ると

1ミーナ達と一緒に暮らせる

2もしかしたら俺以外の人間も来るかも

3森に手掛かりがあるかも

 

どうする?

 

「クロさ~ん」

 

いつの間にか居なかったミーナがコッチを来る。

 

「お話終わりました?」

 

「ああ」

 

「?どうしたんですか?元気ないですか?」

 

「そんなこと無いよ」

 

丁度いい所にミーナの頭があったので撫でてみた。

 

「へ?ク、クロさん!?」

 

思ったよりやらかい・・このなんだろすごい高級なカーペットの手触りだ。

 

プルプルしてる。

 

でも癒された。

もう少し考えるか・・・

 

 


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