こうなった。~世界を作ったら~   作:彼是

18 / 44
分かりやすく改行を多様してみました。
完全に会話回です。
見にくいわかりにくい等意見があればお願いします。

後一話から少し改行して見やすくしました。


第二話 ミーナとの会話 前半

兎?は俺の名前を聞いて恐る恐る答えてくれた。

 

「わ、私の名前はミーナ リュット ラビットゴーレムで、す」

 

滅茶苦茶震え声だな!そんなに怖いか?

 

怖いか。自分の何倍もの大きさだ。

そら怖いわ。

 

「ミーナ リュット ラビットゴーレム?」

 

ゴーレム?ああ、なるほどこの兎ゴーレムなのか。

だからこんな作り物っぽいんだな。

 

「は、はい。えっと~」

 

首を上げ俺の方を見上げる。

しかし目は合わせない。

 

「黒須。黒須 黒夜。クロスでもクロヤでもクロでも好きに呼んでくれ」

 

「クロス様はちょっと・・・クロさんで」

 

クロス様て・・・誰が様付けしろと?

 

「いくつか質問さしてもらってもいいかい?」

 

「ど、どうぞ」

 

「その前に服を脱いでいいかい?」

 

汗で蒸れて気持ち悪い。てか喉も渇いた。早くカバンの中に入ってる水筒で潤したい。

 

「は、はひ」

 

いくら何でもビビリすぎじゃないですかね?俺そんなに威圧的じゃないんだが・・・

 

「ありがとう」

 

出来るだけ 笑顔 話し方 態度 に気を付けながら服を脱ぎカバンを開け喉を潤す。

蒸れた上着を脱ぐとちょうど風が吹いて汗で火照った体を冷やしてくれる。

水筒から麦茶をコップに注ぎ一気に煽る。

喉を潤す感覚が昔学校でマラソンした時を思い出す。

そして地面に座れないから辺りを見渡し座れそうな石を探す。

 

「すまないんだが、そこにこれぐらいの石があるだろ?あそこに座って話をしたいから移動してもいいかい?」

 

「ど、どうぞ」

 

一々ビクビクされるの何とかならない?こうダメージが蓄積される。

 

俺は石にカバンを立てかけ、その上に上着を乗せシャツのボタンを外しラフな格好になり座る。

丁度日陰でいい風が吹く。

 

「すまない待たせたね。じゃあ質問いいかな?」

 

コクコク

 

兎ゴーレムは俺から2メートルほど離れた所から頷く。

 

「俺の事が怖い?」

 

コクコク

 

・・・知ってた。再確認しただけだから・・・

 

「それはどうして?」

 

人間を見たこと無い可能性はある。

 

「見たこと無い種族だから・・」

 

ふむ。人間は見たことないか・・

 

「君たちは誰に作られたの?」

 

「神様に作ってもらいました」

 

神様ねぇ~

 

「この世界に危険な生き物はいる?例えば俺を襲いそうな生き物とか?」

 

「えっと・・魔物はいます」

 

マジか・・野宿したら死んじゃう。

 

「君たちは魔物と戦うの?」

 

「逃げます」

 

めっちゃ真顔でハッキリ言ったな。

 

「あの~」

 

「ん?どうしたんだ?」

 

「クロさんはどこから来たんですか?」

 

この質問は困ったな・・俺が知りたいんだよな。

 

「わからないんだ。急にここに居た」

 

「そう、なんですか・・・」

 

耳がヘタれる。

 

おう、なんかすまんな。

つか優しい子だね。なんか癒されたわ。

 

「俺の似たような種族がいる町ってあるかい?」

 

「ん~あ!あります!」

 

耳が立った!

マジか!これでなんとかなるか?

 

「ちなみにどこかな?」

 

「ずっとあの向こうです!」

 

左の方を指差す。

 

(左て・・・地図が欲しい)

 

「・・地図ってある?」

 

「地図は見たことないです」

 

地図は無いか・・・

 

「ずっとってどれくらい?」

 

「わからないです」

 

また耳が下がってしまった。

 

「あ~すまん」

 

キュウ~

 

ガサ

 

「あ・・」

 

俺の後ろ辺から小さな可愛い音がなった。

腕時計を見ると丁度お昼頃だ。もし時間が正しいならだが。

 

(ゴーレムもお腹がなるのか?てか飯食べるの?)

「お昼頃かな?長い間付き合わせて悪かったな」

 

「いえいえ!こちらこそ色々とすみません」

 

ワタワタと答えるミーナ。

さて、これからどうするか・・左の方角へ向かうか。

でも魔物が出るんだよな~

 

「あ、あの~」

 

「ん?どうした?」

 

唸っているとミーナが話しかけてくる。

ちょっとは慣れたのかな?

 

「よければ私達に村に来ますか?」

 

マジで?いいの?俺このサイズだよ?

 

「いいのか?俺はこのサイズだぞ?」

 

「大、丈夫です」

 

「村のみんなに聞かなくていいのか?」

 

「は、はい。聞きましたので」

 

「聞いた?どうやって?」

 

「えっと・・スキルの《テレパス》で」

 

スキルだと・・・

 

「質問なんだが 魔法 スキル 魔術 とかってある?」

 

「えっと・・魔法 スキル はあります」

 

マジで!?これは夢が広がリング。

 

「ゲームの世界みたいだな。どうやって使うんだ?」

 

「?使えないんですか?」

 

首傾げて可愛いな!!

 

「えっと。どうやって自分が出来る事がわかる?」

 

「えっと・・わからないです。考えた事も無くて」

 

「そうか・・」

 

スキルウィンドウと呟けば見れればいいんだがな。

 

「自分の出来る事を見る事とか出来ないか?」

 

「すみません。聞いた事がないです」

 

ミーナの背がどんどん丸くなっていく。

 

「いや。ミーナが悪いわけじゃないんだ」

 

しかし俺に何ができるんだ?試してみるか・・

 

「スキルウィンドウ」

 

・・・・何も起きない。知ってた。

 

「スキル、ウィンドウ?」

 

「わ!なんか出ました!」

 

「はぁ?」

 

「すごいです!色々書いてます!」

 

俺には何も見えないがミーナには何か見えてるらしい。

 

「ちょっと待て。ミーナ。何か見えるのか?」

 

「はい!スキルや名前とか色々書いてます!すごいです!」

 

はあ!?なんで!?俺は出なかったのに!?

もっかい!もっかい!

 

「スキルウィンドウ!」

 

俺の目の前に青色のボードが見える。

そこには

 

名前 黒須 黒夜

種族 人間

レベル 1

スキル 無し

呪文  無し

魔術  無し

 

もうびっくりするぐらい弱い!何も無い!レベルも1!

チートは?せめて鑑定は!?

 

「クロさんすごいです!」

 

スキルウィンドウは念じたら消せるみたいだ。

ミーナはぴょんぴょん跳ねてるし。

周りでも声や音がする。

 

「ハハハ・・ミーナのスキルやレベルは?」

 

せめて目の前のミーナがレベル1なら・・

 

「私はレベル9でスキルは《テレパス》 《自己再生》 《兎》です!クロさんはどうなんですか!?」

 

ハハハ。口は災いの元だな。どうしよ?目の前の可愛い兎ちゃんはレベル9俺はレベル1。スキル無し。どないしよう・・


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。