こうなった。~世界を作ったら~   作:彼是

17 / 44
みなさんはGWどうでしたか?
俺は最悪ですね。
楽しんでもらえればいいですね!

遂に古代編スタート!



1章 古代時代
古代編スタート 第一話 分岐点


人生には分岐点がいくつかある。

 

学校や日常、社会人になっても転職や道を一本変えただけで人生は変わる。

でも基本的に道を変えても何も換わらないし何も変わらないと思ってた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・仕事行きたくない・・・」

 

いつものスーツにいつものカバン。

中身も一緒。

今日も今日とて仕事仕事。

死にたくなる。

もうね、生きる為に仕事してるか仕事する為に生きてるのか・・・・

 

「マジでイヤだ・・・」

 

就職して適当に生きてたからこうなった。

手に職は無いし貯金も無い。だから転職も出来ないし辞めたらそれまでだろう。

 

「はぁ~」

 

どうして仕事しなきゃダメだろ・・・

金無いからか。

 

「・・・」

 

こんな道あったかな?

俺はいつもの道を死んだ様な顔で歩いていた。

熱いアスファルト、後はかべ壁カベ・・・

いつも一緒の風景だ。でも今日は違った。いつもの道を歩いていると。

 

映画でしか見たこと無い小道があった。

小道は両端が木造の家の間にあった。

奥は見えないし地面もこの時代に砂利道だ。

 

「・・・・」

 

俺は腕時計を見る。

 

(30分はある・・・)

 

いつも俺は遅れるのがイヤで早く仕事場へ向かう。

今日は30分早く出たので最悪30分は動ける。

 

 

(行ってみるか・・・)

 

方角はあってるし行っても辿り着けるだろうし10分進んでわからなければ戻ればいい。

 

俺は日々のストレスから見たこと無い小道を進んでしまった。

 

これが俺の分岐点。学校でも就職先でも無い。

俺が道を選んでこうなった。

 

 

 

 

 

「・・・・・」

 

俺は深呼吸する。

ガチの深呼吸だ。

かつてこんなにも吸い込んだこと無い程綺麗な空気を腹がはち切れるぐらい吸う。

 

「~~~~~」

 

そして落ち込んだ時や死にたくなった時以上の溜息以上に体から息を吐く。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ~~~」

 

そして俺はもう一度周りを見た。

 

変わらない。

いつものスーツにいつものカバン、そしていつもの朝だったはず・・・

 

周りには木が多い茂り鼻からは濃厚な森特有の腐葉土?の匂いが突き抜ける。

あのクソみたいな暑さは無く風も少しあり、すごくお昼寝がしたくなる雰囲気だ。

 

「どうなってるんだ・・・」

 

俺は小道に入って少しして今の時間は何分経ったと時計を見たらここにいた。

 

「落ち着け俺。冷静クールにだ。」

 

小道に入る。

腕時計を見る。

周りが森になる。

 

「無理だろ!!!!」

 

はぁ!?意味わからん!てか仕事!いや落ち着け!まず幻覚等の可能性?薬は何もやってない。ガス?テロか?

 

ガサリ

 

後ろの方で何かが動いた。

 

ビクッ

 

森→動物→熊?猪?→襲われたら死ぬ?

 

(兎だ。兎だ。うさ・・・野兎って森にいるのか?)

 

俺ゆっくり後ろを見る。

 

カサリ カサリ

 

と茂みが小さく揺れる。

 

「はぁ~~~~」

 

この大きさなら大型はありえない。よくて兎、鼬イタチそれなら大丈夫だ。

 

まず落ち着くか。ここは森で俺は異常な状況。

 

1幻覚を見る程追い詰められた。

2幻覚性のガスのせいで幻覚を見ている。

3これは夢である。寝ている。

4よくある転移もの。

5誘拐され森に捨てられた。

 

「まあ、この中なら4だな」

 

転移か・・・・嘘だろ?

 

ガサリ ガサリ

 

まず何で転移したかもそうだがやばすぎだな。

 

言葉 文化 人種 教育

 

全て問題だ。てか人も居ない可能性すらある。

 

ガサリ ガサリ ガサリ

 

さっきから何かが動いてるね。何?周りに・・

 

「・・・・・」

 

(待て待て。さっきは?最初は後ろ?次は左。さっきは右。これはヤバイヤツだ!)

 

俺は周りを刺激しない様にカバンを持つ。

 

(異世界。モンスターだよな?囲うって事は頭は少しはある。しかし接触してこないって事は知性はなさそうかな?)

 

ゆっくり前を歩く。

 

ガサリ ガサリ ガサリ

 

俺がゆっくり歩くと周りのモノも動く。

 

(ヤバイヤバイ)

 

完全に狙われてる。前に進む・・・あ。

 

これはよくあるパターン。方位網にわざと空きをつくり獲物を罠にかける。

 

俺は止まる。

 

(アレ?普通ゆっくり歩いていた獲物が罠にかかる前に止まったら気づかれたと思うよな?)

 

ガサガサ ガサガサ

 

(あ。詰んだかも)

 

周りがうるさくなった。前の茂みが揺れた。

 

取れる行動は限られてる。

猫が本気を出したら人は勝てないと聞いた事がある。

何匹いるかわからん。

 

臆病だったら大声での威嚇はあり。

だがもし友好的で様子を見てるだけなら威嚇したら終わりだ。

 

 

 

 

(どうする?どうしたらいい?)

 

ガサリ

 

心臓の音がすごく大きく聞こえる

 

ガサリ

 

汗がすごい。スーツは脱いでおけばよかった

 

ガサガサ

 

唾を飲み込む音さえ大きく聞こえる

 

カサ カサ

 

周りの音が変化する。

 

 

 

 

何も聞こえなくなった。準備が整ったのだろう。

友好的なら代表が出てくるだろう。

攻撃的なら一斉に襲ってくるだろう。

 

 

額の汗がたれ、右目を塞ぐ。

反射的に拭おうと腕を動かしてしまう。

 

ガサガサ

 

周りが一斉に騒がしくなる。

 

ビクッ

 

その音で俺も驚いてしまう。

 

ガサ ビクッ ガサ ビクッ

 

お互いに少し繰り返した。

 

「はぁはぁ」

 

精神的に疲れたのか息が上がってきた。

とりあえず警戒を解いても良さそうだ。

これだけ隙を見せても襲ってこない。

問題は言葉が通じるかだが・・

 

カサカサ

 

前の方から音が断続的に聞こえる。

 

カサ カサ

 

遂に目の前の茂みが動きゆっくりと白い小さな何かが出てきた。

 

「・・・・」

 

出てきたのは500mlのペットボトルぐらいの大きさの服を着た白い二足歩行の兎の様な生き物だった。

 

「・・・」

 

すごく足が震えている。

生き物なのか?間接には丸いモノが見えるし耳や目の作り物っぽい。

 

(絵本の不思議の国兎を思い出したな)

 

「スン・・スン・・」

 

見てたら目が潤んできて鼻をスンスンさし泣き始めた。

 

(え?ちょっと。どうする?言葉は?)

「あ~えっと・・」

 

俺は刺激しない様に話かける。

 

ガサガサ

 

「ヒィ!」

 

兎?は俺が声をかけるとビクッと跳ね上がり茂みに逃げていく。

 

「・・・・・」

 

ちょっぴり傷ついた。子供に近づいたら防犯ベルを出された記事を思い出した。

 

「・・・・あの~」

 

目の前の茂みから、かわいらしい小さな女の子の声が聞こえる。

 

(言葉が通じる!やった!これは大きい!)

なにが大きいのだろう?まあいい。

 

「よかった。言葉が通じる俺は怪しい者じゃない」

出来るだけやさしく刺激しないようゆっくりと話す。

もちろん目線を合わす為にしゃがむ。

 

「う~」

 

またゆっくりと兎?が出てきてくれる。

すごく逃げ腰だけど。

 

・・こう頬を両手でワシャワシャしたくなる。

 

「ヒッ!」

 

丸まってしまった。

 

俺の邪よこしまな思いが伝わったのかすごく怖がられた。

 

「あ~驚かしてすまない。まずは自己紹介しよう。俺は黒須 黒夜、君の名前は?」




古代編です。

ちょっとクドかったかな?
でもこの警戒心は普通だと思うんですよね。

初めてルビ試しました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。