初都ノーマリア
ディバインゲートをプレイする際にチュートリアルとして1番最初に挑戦することになるダンジョンの名前だ。
1番最初ということで出てくる敵も軒並み弱く、湧くパネルの種類も 火・水・風・ハート のみでディバインゲートを始めたての初心者がパネル操作を覚えるにはとても理想的なものと言えるだろう。
そしてめたぼんの案内で件のダンジョン、初都ノーマリアに到着したわけだが、初都ノーマリアの外見は中世ヨーロッパの洋館といったもの。
もしかしてこの中に入るのか?普通に不法侵入じゃね?と考え込んでいると、ふと頭に思いついたことがあったのでそれを口に出す。
「思ったんだけどさ。俺らって本編に絡む方のイレギュラーなの?それともコラボ系のイレギュラーなの?」
「あっ、それ俺も気になる」
「どーでんいっちゃが!そんなもん気にすんな」
ストーリーに関わっていくのか、それともコラボユニットとして2、3週間ほどで強制的にディバインゲートで帰宅させられるのか。
それに対するめたぼんの返答はどうだ?
「はあ?コラボユニットは嫌いだぼん!勝手にディバインゲートを潜ってこちら側に来て好き勝手やりたい放題するぼん!だからコラボユニットは僕の案内センサーには感知しないように設定してるぼん!でもお前らはセンサーに感知したからコラボユニットじゃないぼん!」
すげー敵愾心を持ってるけど、過去にディバインゲートの世界に来たコラボユニットたちが如何に規格外な連中なんだと知った。
まあ、コラボユニットは このすば の めぐみん 以外全員どうでもいいので気にしない気にしない。
「へぇー。じゃあいいや。とりあえず最初にチュートリアルガチャ引かせてよ」
「お、それな」
続いて関心を持ったのはチュートリアルガチャ。
というかソシャゲで1番楽しみなものなんて最初のチュートリアルガチャか欲しいユニットを当てたときくらいのものだろう。
「そうだぼん。お前たちに1人5枚ずつやるから適当に引くぼん」
ごそごそと何処からだしたか不明のチップを5枚貰うけど、え、これどうすんの?
「適当にそこに放り投げればディバインゲートが出て来て誰か寄越してくるぼん」
「マジか」
「ディバインゲート有能すぎわろた」
「そうと決まればショート!先やっちまえよ」
おいおい俺が先かよ〜、と満更でもない表情を浮かべてチップを放る。
黒く鈍く光る5枚のチップは空中で光を発し、やがてその光は扉のような長方形を形作る。
そして、光が収まり、黒く硬質な扉が独りでに開きはじめ、その向こうに立つ人物の姿がやがてーーーー、
「ヘイ、子猫ちゃん。俺が楽しい夜を教え「バタン」」
うざってえセリフが聞こえたのですぐに扉を閉めましたとさ まる
「………さあ、もう一回引k(ry」
「うわぁぁぁぁザマぁぁぁぁお前の嫌いなランスロットザマぁぁぁぁ!!使えよ!ランスロットをリーダーにしてこれからずっと使えよ!はははははwwww」
このクソ野郎!……腹を抑えて笑い転げるクソジョウタロウを睨みつけたあとで頭を抱える。
何故だ、何故よりによってあのランスロットなんだ!?
俺が恨みを込めて呟いたのは円卓の騎士シリーズの星5ユニット ランスロットだ。
光属性の人間で、性格はファッキンナンパ野郎。
裏設定というかアーサー王伝説つながりで仮の母親がヴィヴィアン。
その時点でフルボッコにしてやりてえぜ!!
そして奴は隠してやがるが奴の本性はとびっきりのマザコン!ヴィヴィアンは渡さん!ヴィヴィアンは俺のものだ、俺だけのものだ!
だから、つまり!
「ランスロット……超絶いらねぇぇぇ……!!」
つーかあいつチュートリアルで出るのか?いや出ねぇだろ何で出るんだよ嫌がらせかよクソがふざけんな。
「多分お前がディバインゲートの力を使えるからそれに影響されて全ユニットが出てくるんだぼん」
「え?マジ?じゃあ頑張ればヴィヴィアンも出るんじゃない?あ、俺ってばディバインゲートの力使えるんならワンチャンリセマラ出来るんじゃね!?お願いします!ランスロットは変更で!ワンチャン!ワンチャンスだけお願いいいいーーー」
少年の想いは世界を繋ぐ扉を生み出し、少年の言葉は扉を開く為の鍵。
《再創》ーーーディバインゲートの接続先をランダムに変更し、再構築。
少年の想いがまた世界の何処かに扉を繋ぎ留め、彼の言葉に応えた二つの扉はその黒い硬質な扉をゆっくりと開いていく。
「え、マジ?」
「はーぁ?ねえわー」
「ランスロットもなかなかいい男やっちゃけんなぁ……明らかに早まったやろお前」
「ディバインゲートを再構築だと!?お前いい加減ふざけんなぼんんんんん!!?」
それぞれの言葉を、嘆きを、呆れを、怒りを、喜びを受けて、扉のその先の人物は現れるーーー!!!
「いよう、俺は六魔将の1人ナキリってん「バタン」」
ガチムチのいい笑顔をしたおっさんを視界に収めた瞬間ランスロットと同じように扉を閉める。
「………ワンチャン。ワンチャンあるからーー」
「あるわけねーだろバーカ!ははははは!!ランスロットに続いてナキリwwwww」
「おい、ショート!今の奴は明らかにイイ男やったやろがて!いらんなら俺に寄越せよ」
「死ねえええええええ!!ナキリなんぞいらんわ!ボケ共!あとそこのホモォ!貴様のような奴は死ね!死んでしまえええええ!クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ《再創》!《再創》!《再創》!」
怒り狂って再創を連発。
「ウオオオオオオ!次元の扉を超えて!今、ディバイン広報から私がやって来ーーー「バタン」」
「あら?随分可愛い子ねぇ。うふ、可愛くてもイイ男には違いないわぁ。ねえ、わたーーー「バタン」」
「ウオオオオオオ!一度捨てられたとしても!私は帰って来たぞおおーーー「バタン」」
「にゃんにゃん♪カツオブシ寄越すにーー「バタン」」
「………」
やべえ、マトモなユニットが1人として出て来ねえ。
ポタ、ヘートなどのショタシリーズはまだ出てねえがディバゲ運営の狂気の産物共が俺に襲いかかってくる!?
「クソがッ!ホモォだらけか!此処はァッ!どうなんだッ、てめえはッ!?」
新たに再構築した扉を思い切り開く。
そして俺の祈りが届いたのか、目の前にいたのは男ではなく、正真正銘の美少女だった!
「私?サナエだよ。君が私を呼んだんだよね」
「キタァァァァァァァァ!!!」
お気に入りショートヘアの1人、サナエ!!
風属性の獣・神族であり、ロリ体型に着物とフリルが合体した衣装とフサフサの尻尾!ふわふわな茶髪のショートボブヘアにタヌキ耳と明らかにタヌキな風のエフェクトが超絶可愛いキャラクターァァァァァァァァ!!!
「リセマラで勝ち組!ッシャアァァ!」
「うっわ、つまんな」
「じゃかいよ。俺その前のトキワが良かったっちゃけんよ」
「お前はそろそろ黙るぼん。ショウト、もうお前のイレギュラー行動は慣れたからとっととスマホ立ち上げてアプリをするぼん」
反則チート技でリセマラしまくったおかげでサナエをゲットして浮かれていた俺を急かすようにめたぼんがニヤついた顔でスマホを指差す。
その指示に従いディバゲを開くと、今まで持っていなかったはずのサナエがいつの間にかユニット欄に入っていてしかもアイコンが光り輝いている。
そして何故だか他の所持しているヴィヴィアン、ヴィヴィアン(聖学)、カナン(聖学)ヴィヴィアンぼんが使用不可を意味するようにアイコンが真っ黒に染まっていた。
「ダンジョンに入ったり敵と交戦状態になるとこの世界で巡り合ったユニットをアプリのディバインゲートを介して繋がり合うことができるぼん。今までお前が手に入れたユニットはこれからお前が巡り合わない限り戦ってくれないぼん」
「マジかよ……つまりデータ全消去…?まあ、とりあえずは今の所サナエだけが俺と一緒に戦ってくれるんだな。よろしくよろしくショウトですよろしく」
「うん。そうなるのかな。私はサナエ、これからよろしくね、ショウト」
それだけ行って彼女は扉の先に戻ってしまった。
「なあ、チップの課金って」
「あるわけねえぼんこの廃課金勢が。この世界ではテメイラの札束なんてケツを拭くための紙程度の価値しかねえぼん。ざまあみろだぼん」
ちくせう。
いや待て、俺はチップさえあればさっきみたいにディバインゲートを
「じゃあ次俺行くわ」
続いてジョウタロウ。
奴が放り投げた5枚のチップが扉を作り、ひとりでに扉が開いて行く。
(クソみてえなユニット出ればいいのに)
心の底からジョウタロウ(多分友達)の不幸をお祈りしたが、俺の気持ちは届いてくれなかったようだ。
ジョウタロウが召喚したユニットは、サナエの髪よりも幾らか明るく、いろんな方向に跳ねた茶髪を後ろで括ったポニーテールで、その顔はとても耳目が整っていて、普通に美人。
黒色の制服に緑色の丈の短いミニスカート。
そして手に持った弓はなんかデカくてゴツイし黄緑色のオーラをメラメラと醸し出している。
「貴方かしら、私を呼んだのは」
「ケイぃぃぃぃぃぃきたぁぁぁぁぁ!!」
円卓の騎士シリーズーーーケイ。
人間族風属性の弓矢を持った毒舌女。
強いのか弱いのかイマイチわからん女で、プロフィールでは彼女の放った矢は逸れることなく対象に突き刺さるとか書いてるくせに魔族のユニットに楽々と避けられている。
そしてこいつはロングだ。
腰まで届くロングヘアをポニーテールなんぞにしてやがるが、こいつの本性はロングヘア!ジョウタロウの大好きなファッキンロング!(個人の感想です)死に晒せクソがァァァァァァァァ。
「お、俺、ジョウタロウって言います!これからよろ「はぁ、急に呼び出されたと思ったら、こんな地味男なんて嫌ね」……へ?」
おお、初っ端から香ばしいジョブの応酬が……(笑)そうだいけ、言っちまえ、ジョウタロウをお前の毒八百(正式には嘘八百)を使ってアホジョウタロウをボコボコにしちまえ!
「あら、聞こえなかった?耳かっぽじってよぉく聞きなさい。この、地・味・男♡」
「グブォ………………!!」
critical!critical!critical!critical!
ジョウタロウは膝をつき地面に寝転んで顔を覆っているゥゥゥゥゥ!!奴はもう立ち直れない!ジョウタロウのディバゲストーリーTHE END!!
「ふん、じゃあね。地味男さん♪」
「ぶひぃ……ふひひ、気持ち……もっと、罵ってくださいぃぃ…………」
「オイ、マジかよお前」
「やべえなこいつ。とりあえず最後俺行くわ」
ユーセイがチップを放る。
それはやはり扉を形作り……あれ?なんかディバインゲートが禍々しい形になってるんですけどーーーー
ーーーerror、error、ディバインゲートが別世界に謎の接続を開始シシシシシシ
「!!?」
頭に突然声が鳴り響き始めた。
意味不明な事態だったけど、即座に分かったのは、目の前の扉が思いの外危険であることだとディバインゲート自体が俺に警告を発している!!
「やめろ、その扉を開けるんじゃあないぜ、ユーセイ!」
「はあ?もう開いたし。いーやねーか」
「やめろおおおおおおお!!!」
俺の叫びも虚しく禍々しいディバインゲートはその扉を開いてしまった。
そして扉から現れたのは青いツナギを着た1人の整備工ーーーーーー!!!?
「やらないか」
「なん………だと………!?」
「俺の尻オワタ(°▽°)」
「うほっ♂イイ男やじ!」
「お前誰ぼんんんんんんん!!?」
阿部さんはらめえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええry
今回呼び出されたユニット
サナエ
「ずず……はぁ。お茶美味しい。…あれ、ディバインゲート?誰か、私を呼んでるのかな。……うん。じゃあ、行ってきます。ーーー(バタン)」
ランスロット
ラ「君の瞳に乾杯」
女「うふふ。お上手ね。私ちょっとトイレ行ってくるわ」
ラ「オーケー。それじゃあマスター。お会計(そろそろ行っちまうか)ヘイ、子猫ーーー(バタン)」
女「ごめんなさい、遅れちゃっ……あれ?彼は?」
マスター「さあ?(́◉◞౪◟◉)」
数分後
ラ「誰だったんだあのガキ……マスター。さっきの女性は?」
マスター「帰りましたよ」
ラ「ウワァァァァァァァァ」
ミスターディバイン
ミ「仕事終わらんガン○ーマジブラック(ぶつぶつ)ゲームしたい酒飲みたいタバコ吸いたい」
ディバインゲート「ヘイ、現実に疲れたおっちゃん。今からでも遅くないぜ。現実逃避するかい?」
ミ「しゃぁぁぁあぁ!!私は自由を求めていぃぃくぞおおおおおおあお(バタン)」
ガ○ホー社員「あれ?ミスターは?」
社長「首決定〜♪(´∀`)」
ナキリ
ナ「ムミョウガタナ!俺の筋肉を見な!」
ム「師匠、ドン引きでござる」
ナ「んん?はっ、ディバインゲートかよ!よし、ちょっくらこの筋肉をみせつけてくるぜ!」
ム「いってらでござる」
シグルズ
ヘキ「死ねあああオカマァァァァァ」
シグルズ「いやん♡激しいのも好・き・よ♪」
ヘキ「アアアアアアアアア!!!」
シグルズ「あらやだ、ヘキちゃんおこ!?おこなの!?」
ディバインゲート「………ヘイ カムオ-ン!٩( ‘ω’ )و」
シグルズ「もしかして私求められてる!?求められてるわ!私!ヘキちゃん私、私を求めてくれる人のために行ってくるわね!(バタン)」
ヘキ「クソオカマ野郎がアアアアアアアアア」
トキワ
トキワ「カツオ節にゃぁぁぁん!!マタタビィィィすーはーすーはー。…にゃ!?なんにゃあの扉!猫の好奇心が疼くにゃ!あとカツオ節の匂いがーーー(バタン)」
ケイ
アーサー「おはよう、ケイ( ´∀`)」
ケ「あ、今日も天パですね。(ツイッターぽちぽち)今日もガウェイン侍らせるロリコン上司ワロた。ーーー(バタン)」
ア「………( ´∀`)」
阿部さん
ヤマジュン「ウホッイイ男アッー!」
阿部さん「派手に逝っちまいやがった。ん?なんだぁこの扉ーーー(バタン)」
基本的にショウト・ジョウタロウ・ユーセイ・めたぼんで喋りますが、追々口調の区別をつけていこうと思います。
この中ではユーセイが1番分かりやすいかな?
会話順の理由はただ単にDEX順です。
おまけの呼び出されたユニット達の会話は天敵のイメージです。
絶対に真に受けないでください、あくまでもおまけとして呼んでね。