どこでもドアを持つ男   作:人類種の天敵

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どうも、人類種の天敵と申します。
えー、お久しぶりの方はお久しぶりですかね?
実はヴィヴィアンパーティーで頑張ってた前アカが不幸な事故でスマホと一緒に永久にお亡くなりになりました。
バックアップ取ってなかったのでイチコロでした。(無念)

かなり絶望して小説も消しちゃったんですけど、今回福澤諭吉一枚の生贄とヴィヴィアンのめっ、だよイベントで無事にヴィヴィアン、ヴィヴィアン聖学、カナン聖学、シオン聖学が手に入ったのでまた新しく書くことにしました。
駄文ですし不定期更新ですがこれからよろしくお願いします。


あと誰かフレになって……。
現在のパーティーリーダーはスキル的にシオンを使ってますが、ヴィヴィアン聖学を進化させたらヴィヴィアンにしようと思ってます。


ディバゲの世界に落ちてった

 

 

四月某日、ある男のアカウントに、それは届けられた。

 

「き、き、きき、きーーー!?」

 

身長は175㎝程、黒髪黒眼、パッとしない顔をした普通の男。

彼は自分のスマホを握りしめて大いなる感動に打ち震えていいた。

 

「ぅ、ヴヴヴ!ヴィヴィアン!!キィィィタァァァーーーーーーーーーーーーーー!!!」

 

彼の持つスマホ画面には水色の髪をした可憐な少女が映し出されていた。

ピンク色のリボンを頭に飾り、青と水色と白いラインの入ったチェック柄のワンピースの上にピンク色の上着を羽織った、優しい笑顔を浮かべた少女である。

 

しかし、その少女は身長に似つかわしくない巨大な大剣を、クレイモアを両の細腕で構えていた。

 

少女の名を、ヴィヴィアン。

ディバインゲートというゲームキャラクターで、妖精族と呼ばれる幻想的な種族の1人だ。

年齢は定かではないが、お伽話にも出る妖精の様に、遥か昔から存在するキャラクターという設定の様だ。

つまり、合法ロリというべきキャラクターなのだ。

 

「やっと……やっとか」

 

そして、この少年、名前はショウト。

漢字にすると聖なる扉で聖扉ーーショウトと呼ぶ。

実にへんてこりんな名前、彼の親は何をどうしてこんな名前にしたのか……。

そんな彼は、去年の夏にスマホの電源が起動せず、そのままお亡くなりになる不幸に会ってしまった、原因は『一段ベットから落とした』、ただそれだけ。

これにはショウトも『訳が分からないよ』+『もうどうでも良くなって真っ白に燃え尽きた』状態になったが、今それは関係ない。

 

まあ、その際、彼がしているディバインゲートのデータももれなく削除されてしまって、前のアカウントでレギュラー兼嫁として活躍していたヴィヴィアンパーティー(ヴィヴィアン、シャイニィ、ヴィヴィアン(聖学)、セルティ(デュラララ!!コラボ))が消え失せたのだ。

 

ショウトは泣いた、ただ、マジで泣くと友達に引かれるので心の中で控えめに泣いた。

だがしかし、ディバゲ運営共はそんなショウトを見捨てなかった。

 

あるイベントで、ヴィヴィアンの配布を行ったのだ。

そしてショウトはこの好機を逃すまいと狂った様にディバゲを開いてイベントをやりまくった。

 

その結果、こうしてヴィヴィアンが配布され、ショウトの平穏は訪れた。

普段は一部キャラクターのイラストや設定などで┌(┌^o^)┐ホモォ...疑惑のあった運営にも今回だけは拍手喝采をした。

そして四月らへんで始まる聖学スクラッチに福澤諭吉を一枚生贄にして185枚のチップを召喚(課金)、事前に集めていた45枚分のチップと合わせた230枚(9連×5、一連×1)でヴィヴィアン(聖学)狙いの大博打に出た。

 

………結果。

 

「しゃおらぁぉぉぉぉぉ!!!ヴィヴィアンでたぁぉぁおおおお!!!ついでとばかりにカナンとシオンもでたぁぁぁ!!カナンは良いけど別にシオンイラネwwwww」

 

生徒会長ヴィヴィアンの他にカナンとブラコン(笑)シオンを入手したのだ。

……それ以外は魔法使い兼自宅警備員のオズ×5、その保護者的立場のドロシー×4、保健室の死神ネクロス4、聖学七不思議のヘンペル×4、幼女ことヴァルプルギス×7、こいつも大概ブラコンーーアリトン×4、パイナップル頭のでっけえパイナップルを胸にぶら下げた裏番オリエンス×3、青春してる機械トラピゾイド×8、レズ思想のおっぱいことパイモン×1、死に腐れランスロット×1、ムッキムキ筋肉ウロアス×1ーーーが今回の戦利品だった。

 

金の力は偉大だった。

 

見事な勝利、大本営発表である。

 

ただまあ、実質使えるキャラはヴィヴィアン、カナン、シオンのみーーそしてその内ショウトの好みでレギュラー確定はヴィヴィアンとカナンだろう。

 

ショウト『シオンとカナンとヴィヴィアンゲットー』

 

更に某メールアプリで友達に「シオン」を入手したことを送った。

その理由は、その友達がシオンをかなり気に入ってるらしいから。

理由は定かではないが、シオンがロングヘアなのと妹属性(シスコン)だからだろう。

ロングヘアが好みの時点で常日頃から「ロングヘアも、ショートヘアじゃない連中も!私の好みじゃない奴らは皆、死ねば良い!!」を信条(クロウリーなど例外あり)なショウトとは相容れない戦友ではあるが、折角奴の好きなキャラが偶然当たったのだ、自慢しなくてどうする???

 

ということでゲット云々の一文を送ったが……

 

『おめっと』

 

悲しいかな、最近ディバゲから離れつつある戦友に自慢話は意味を成さなかったようだ。

そっけない言葉を返されて若干凹む。

 

「まあいいや、とりあえず遊びにでも行くか」

 

パーカーを羽織り、外出の準備をする。

今日は特にすることもないので外を適当にぶらぶらする予定だ。

友達は部活、仕方なしと本屋に行くこととする。

 

「新刊出てるっかねー」

 

靴を履いて扉を開けた。

 

目の前には、何故か大空が広がっていた。

 

「ーーーは?」

 

 

 

 

そして俺は、なんの因果かディバインゲートの世界へ、迷い込んでしまうことになったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛っ……………」

 

どう考えても高度100m以上はある高さから落下して目立った外傷がない、それなりに痛かったけど耐えられない痛みではなかった。

 

「俺の体どうなってんの?」

 

あまりにも異常だ、知らぬ間にショッカーラ○ダーにでも改造されたんじゃないだろうか?

 

「先ずは現状把握?…つーかここどこだよ。見えるとこ全部木、木、木……樹海か?スマホは…ある。マップでーーー……あ、圏外になっとる」

 

周りは生い茂った木ばかりでスマホも圏外になっていて使えない。

しかし、そうなるとどうするか。

 

「一応、遭難ってことに、なるんだよな?あー、くっそ、こんな事ならジョウタロウとユーセイの奴も道連れになればいいのに」

 

脳裏に奇妙な友人の顔が映し出される。

ジョウタロウ……ロングヘアが好きな変態。

ユーセイ……変態、頭がモジャモジャしてる変態。

共にバカやってる友達だが、俺は心の底から今の俺と同じ状況になっちまえばいいのにと感じた、理由?俺が苦労してるのにあいつらが関与しないのはなんか苛つくから☆

 

そんな理不尽な事を考えつつ、さてこれからどうするかと考えていると、ふと身体に違和感を感じる。

不調がある訳じゃない、ただ、自分の中の何かがゆっくりと開いて行くような奇妙な感覚が生じているのだ。

 

まるで、自分自身の中から、心の扉とでもいうべきものが開いてしまったような。

 

「うおーー!!?」

 

「どわーー!!?」

 

不思議な感覚にぼーっとしていると、後ろから叫び声が上がった。

なんだようるせえ、と背後を見ると、弓道着をした平凡な男とモジャモジャの頭をした天パがいた。

 

「よお、ジョウタロウ。ユーセイ」

 

「は……お?え?あ?おま、ショウト?」

 

「いやいや、マジか!?は、ちょ、ここどこかて!」

 

弓道着ーージョウタロウ、とモジャモジャーーユーセイ、の言葉に苦笑しつつ、さてこいつらがどうやって?そしてなんで俺と同じ場所に来たのか考えてみる。

 

時間的に考えると、あの妙な感覚、自分の中の扉が開いた直後だ。

 

(時間……時……違う。時間……扉……)

 

少しジョジョが入った、訂正訂正。

 

「まあいいか。ジョウタロウ、ユーセイ。俺たちなんか遭難したっぽい」

 

「はあ!?え、あ!?」

 

ジョウタロウは混乱した、ユーセイはどっか行った。

 

「一先ずどこに行くか考えてたらいつの間にか此処に来た。で、お前らは何してた?」

 

「何って、えー……。弓道終わって、家帰る時に、部室の扉を開けたら……来た?」

 

「扉かー」

 

また、扉。

そして俺がここに来た時も、家の扉を開けた時だった。

 

「つーか、あの猿は……居ねえし」

 

いつの間にやらハゲ猿ことユーセイが居なくなっていた。

するとジョウタロウがニヤリと嗤って提案を寄越す。

 

「なあ、ショウト。あいつ置いてこうぜ☆」

 

「はあ!?おい、ジョータロー!ショート!ちょっ、マジ待て!マジで待てって……はうぁぁあ!?」

 

案外近くにいたようだ。

何やってんだあいつは、と呆れながら頭をぽりぽり掻いていると、目の前に一枚の羊皮紙が降りて来た。

 

「なに?それ」

 

「……?絵?」

 

Divine Gateーーー弓を持った男と、天パと、扉を開く少年の悲劇、それが羊皮紙に記載されていた文章のタイトルだった。

 

「……本を読むのは好きだけどさぁ。俺こういうの好きじゃないんだよねぇー。ほら、俺ってばライトノベル系とかだし?」

 

「そうそう。そんで表紙とか挿絵にショートヘアのキャラがいたら速攻買うんだよな。ロングヘアの方が絶対可愛いのに」

 

「あ?ショートヘアが可愛いに決まってんだろボケ。あ、そーいえばお前が好きって言ってたシオン(聖学)手に入ったんですけどーwww正直イラネーんですけどーwwwwwあと君の嫁オリエンス×3体キタけどwwwイラネェェェww」

 

ガシッと、2人は掴みあった。

恐ろしい形相で相手を睨みつけながら。

 

「ぶっ飛ばすぞゴラショートヘアは至高にして最高なんだよ!」

 

「ああ!?シオン手に入れただけで勘違いしてんじゃネーゾ!あと一番はオリエンスなっ!」

 

醜い争い、いや、互いに互いの嫁の可愛さを証明するための戦いだった。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

その時、ユーセイの悲鳴が響いた。

女の悲鳴みたいな叫び声、正確には「キィエエエエエエエエ」という気色の悪い鳴き声だったが……。

 

「どした!?」

 

「ユーセイ!」

 

俺とジョウタロウはユーセイが入っていった茂みへ駆け込んだ。

辺りには臭い匂いが漂って来て、思わず俺とジョウタロウは顔を顰めた。

 

(なんだこれ、糞の臭い……みたいな?)

 

「う、うおおおおお!うおおおおおおおお!!うおおおおおおおおおおおお!!?(ブリブリブリ)」

 

「ブヒー」

 

「おおおおおおおお!!?(ブリブリブリブリブリブリブリブリブリ)」

 

目の前にいたのは、茂みにケツ突っ込んで叫んでるモジャモジャ天パと、天パをじっと見つめる……猪?体長は大人の腰ほどの、緑色の毛並みをした生意気そうな猪だ。

……って、

 

「猪ィ!!?」

 

「でかっ!?なんだあれ!なんだあれ!?つか臭っ!ユーセイ臭っ!!なにあいつ臭っ!」

 

目の前の猪?は後ろ足でガリガリと地面を削って……突撃する気かっ!?ユーセイが死んじまうぞ!

 

「ど、どうする!?(う、臭え)」

 

「どうするって……どうする!?(臭え。ユーセイ臭え)」

 

「お前弓道部だろ!早くあいつ射貫けや!(ああ、鼻が。鼻が…)」

 

「バカヤロー!肝心の弓と矢がねーわ!!(それに臭すぎて集中出来ねーよ!)」

 

ちっ、こいつも俺も使えねーってのが分かっただけか……!しかし臭い、ユーセイほんと臭い。

 

「ユーセイ!早くそこから逃げろ!死ぬぞ!(くっさくっさくっさ!)」

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお(ブリブリブリブリブリブリブリブリブリ)」

 

ダメだ、あいつの○んこ君は死に瀕して絶好調になってるらしい。

しかし臭い、ユーセイほんと臭い。

 

「くそ、どうしたら……」

 

「ディバインゲートを開くんだぼん!」

 

遂に猪がユーセイへと突っ込んだ。

それを眺めて歯噛みする俺の耳にその声が聞こえた時、俺の身体は瞬時に動き出した。

 

「ブヒー!!」

 

「うおおおおおおおお(ブリブリブリ)」

 

「ユーセイイイイイイイ!!!(臭ーイイイイイイイイイ!!!)」

 

ジョウタロウが叫ぶ、猪が走る、ユーセイは……。

ユーセイに手のひらを翳して、顕現しろ、と呟いた。

するとそれは現れた。

 

ギィィィィィィン

 

「ブヒー!?」

 

「っ、扉ァ!?」

 

ユーセイと猪の間に無機質な1つの扉が現れた、色合いの無い、不思議な扉だ。

続いてグイッと手元を引き寄せると、扉がゆっくりと開いていく。

 

「う、な、え……えぇ」

 

現れたのは、一本の剣。

とても美しい、一本の直上剣だった。

 

「ブヒー!ブヒー!」

 

頭を扉にぶつけて被りを振る猪、その隙を突いて扉から現れた剣を握り、一気に引き抜く。

 

「ショウトおお!!」

 

引き抜いた途端剣からありえないほどの風圧…いや、剣圧?風、ソニックブーム?のようで似て非なるものーーが、飛び出した。

一瞬手放してしまいそうになるが、意を決して両手で握る。

そして剣先を猪に突き出して猪の体当たりにに構える。

 

……ユーセイの○んこ君の臭いが気になるが、そうも言ってられない。

 

「来たら……来たら刺さっちまうぞ?」

 

「ブヒー……!」

 

ガリガリと猪は地面を掘る。

大きく息を吸い込み、ブヒー!と嘶いたその猪の頭を、振り上げた剣の平たい部分で強烈に殴打してやった。

猪は力無く鳴いてゆっくりと倒れた。

 

「しょ、ショウトおお!!なんだおま、それぇぇ!?」

 

「い、いや…知らんけどね?と、とりあえず逃げようぜ!おい、ち○ぽ猿あくしろよ」

 

ジョウタロウの言葉を流しながらいつまでもしゃがみ続けているユーセイを足蹴する。

するとち○ぽ猿はきったねえケツに葉っぱで拭き拭きした後でようやくズボンを履いた。

 

「うぅー、やっとう○こが収まった」

 

「「きっさねー」」

 

俺とジョウタロウは、速やかにユーセイから離れることにしたのだった。

 




因みにヴィヴィアンは11か12日くらいに受け取りました。

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