やっぱり俺が美少女達を攻略するのは無理がある。 作:ainex
前回のまとめ
俺氏ハーレム主人公目指します。
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翌日の通学路〜
いつものように俺は朝の通学路を妹と歩いている。そう、なんてことない朝の通学路。ある日いきなり隕石が落ちてきたり、宇宙人が侵略してきたり、突然異世界に飛ばされたりなんて事は起こらない何気ない朝の通学路。だがな妹よ、今日の俺は一味ちがうぜ?昨日の夕飯の事、俺はまだ根に持ってるんだからな!俺って案外根に持つタイプの人間だから!覚悟しとけ!絶対今日お前とは会話しないからな!何たって俺には必殺技がある!
「ねぇお兄ちゃん?何で朝からずっと瑠衣のこと無視するの?」
「すいません、良く聞き取れませんでした。」
見たかぁ!これが必殺Siri戦法だ!
「……お兄ちゃん?もしかして昨日の夕飯の事まだ怒ってる?」
「すいません、良く聞き取れませんでした。」
フハハハハ!どうだ妹よ!手も足もでないだろぅ?
「…………お兄ちゃん?」
「すいません良く聞き取れませ……」
「………………死にたい?」
まるでゴミを見つめるような妹の冷酷な眼差しに俺は少し身震いした、が!ふ、ふん。そ、そんなものに俺が負けるわけ……
「ねぇお兄ちゃん?死んだら人ってどうなるんだろうね?」
「…………フルフルフル」
…………アッレーオレシンジャウノ?
この後通学路は一種の地獄とかした。
〜しばらくお待ち下さい〜
「お兄ちゃん、これにこりたらもうふざけたこと言わないようにね?」
「面目次第も御座いません。」
「と言うか昨日の夕飯の件だってお兄ちゃんの帰りが遅いせいなんだからね!」
「いやぁ、あれには深い事情が…………。、」
クラスの男子全員に追いかけまわされたりとか、美少女転校生に変なこと言われたりとか、昨日は本当にハードだったぜ。
「言い訳しない!」
「は、はい。」
ビシッと言う擬音と共に指を指しながら叱られる。
あれ?なんか日に日に兄の威厳が無くなってきてるような。気のせいかな?
尚、気のせいではありません。
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その後無事に妹を学校まで送り届けた俺は1人で学校へと向かっていた。と言うか昨日貰ったあの手紙って結局何だったんだろうな?
「あ、そう言えばまだ中身読んでなかったな。」
俺は懐から昨日貰った手紙を取り出し中身を読んで見ることにした。開いてみると内容は、
【拝啓天音 空牙さんへ。
いきなり手紙を書いてすいません。でもどうしても伝えたい事があってこの手紙を書きました。
(……ほうほう、何だかloveの匂いがしてきたな。)
でも本題に入るその前に何故この手紙を書こうと思ったのか、その経緯を教えようと思います。
(……あれ?何だかめんどくさいな。)
中略、
ということなのです。では本題に入りたいとおもいます。
……私とラブコメを始めませんか?
以上です。
謎の美少女転校生、如月 沙月より。
お前かい!!てか自分で美少女転校生とか言うなよ……。まぁ、否定出来ないのがまたタチ悪いがな。ってあれ?まだ下になんかあるぞ?
PS.べ、別にあなたのために書いた訳じゃないんだからね! 】
……じゃあ誰に当てて書いたんだよ。思いっきり拝啓天音空牙さんへって書いてるじゃねーか。と言うか何でここでツンデレ要素ぶっ込んで来たんだよ。
初めて貰った手紙は期待していた分だけショックでした。
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「さぁ、どういう事か説明して貰おうか?自称美少女転校生さんよ。」
現在地、学校内のとある空き教室。俺は手紙の真相を問い詰めるべく自称美少女転校生さんを呼び出しました。
「その自称は余計だと思いますけど?まぁいいでしょう。じゃあ聞きますけど、何で私があなたを屋上に呼び出したと思いますか?」
「何でって、……あぁ、そゆことね。」
「物分りが良くて結構です。あなたがあの手紙をちゃんと読んでくれていれば私はわざわざあなたを屋上まで呼ばなくても済んだのに。お陰でクラス内に変な噂がたってるじゃないですか、どうしてくれるんですか?」
「……すいませんでした。」
あの時は色々あったんですよ!!色々あって手紙の事すっかり忘れてました。ちなみに変な噂と言うのは俺が美少女転校生を初日でゲットした、と言う噂だ。全くやれやれだぜ。まぁ、そこまで嫌では無いんだけどさ。
「それで、どうするんですか?」
「え?どうするってなにを?」
「あなたと私の不本意な噂の件ですよ!状況でもあなたと付き合ってるなんて絶対にいやですもの!」
そこまで言うか。豆腐メンタルがグチャグチャになってチャンプルになっちまうよ。
「そ、そうか。分かった、何とか俺が誤解を解いてみせる。この件は少なからず俺にも理由があるしな。」
「少なからずと言うかほとんどあなたのせいですけどね。」
「と、とにかく!俺が誤解を解いてみせる!」
天音 空牙の名にかけてちょっと名残り惜しいけど解決してやるぜ!
「あら、その必要はありませんよ?」
「え?どゆこと?」
「この件に関してはもう私の方で手を打っておきましたから!」
返して!今の俺のやる気を返して!
「てか手を打ったってどういう事?」
この女のやることって絶対ろくでもないんだよね。逆に変なこと言われてるかも知んないし。
「はい!あなたは女に興味がない同性愛者と誤解を解いておきました!感謝してくださいね?」
予感的中。
「ふざけんな!何で俺が同性愛者ってことになってんだよ!俺は正真正銘女の子が好きな健全な男子高校生です!」
ただちょっとだけ女の子と関わるのが苦手なだけです!本当にホモじゃないから!
「冗談です、もしあなたが同性愛者だったら学園ハーレムなんて夢のまた夢ですから。この私がそんなドジ踏むわけ無いでしょう?」
「その冗談はやめてくれ、心臓止まるかとおもったわ。」
「あら?そのまま止まって下さってもよかったのに。」
「酷いこと言わないで!?てか心臓止まったらそれこそ学園ハーレムなんて夢のまた夢だから!」
「大丈夫です、その場合は他の人に頼みますから。」
「だったら最初から他の人に頼みやがれ!」
つくづくこの女は俺を怒らせることに関しては一流だな。コイツと出会って二日目で高血圧で死にそうだよ。
「安心してください。私も何も誰でも良いから選んだと言うわけではないんですから。」
如月 沙月は笑顔でそう俺にいった。くそ、一瞬ドキッとしたのが悔しい!て、あれ?昨日は別に誰でもいいって…………。
「じゃあいきますよ?HRが始まってしまいます!」
「あ、ああ、そうだな、じゃあいくか。ってまて!結局どういう風に誤解を解いたんだ!」
「あなたが心配することではないです。気にしないで下さい。」
「余計気になるよ!」
「あ、それと早速今日の放課後にあなたに初任務があるので覚悟しておいて下さいね?」
「少しぐらい話しをきいてくれ……。って初任務!?」
昨日の今日でいきなり初任務とかハード過ぎるだろ。
「はい、あの頑固者の会長様をあなたのモテテクでデレデレにして上げてください!」
「…………。」
もしこの女が社長だったら社員全員辞めてるな。と思う程の無茶ぶりであった。
すいません会長出せませんでした。急いで書いたもんで少々読みにくいと思われます。どうか暖かい目で見守ってください。
尚、評価や感想などして頂けると嬉しいです。