俺と君を繋ぐ音   作:小鴉丸

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はぐみ誕生日おめでとう!

という事で急いで書きました! 急いでたのでおかしな部分が多々あると思いますが流して読んでくだされば幸いです!


はぐみ特別編 ちょっと変わった関係に

〜奏side〜

 

 

「いやいや、ここどこなの?」

 

美咲が車から降りて呟く、花音はその隣で苦笑い。こころ、はぐみ、薫はテンションが上がっているようだ。そして俺はというと……。

 

「何で俺は呼ばれたんだよ……」

 

呼ばれた理由を聞いていなかった。

 

花音から連絡があったかと思うと家の目の前にはこころの家の車が止まっており、黒服の人がインターホンを押していた。そういや、それに出た未来は慌ててたな。ま、それは置いといて、そのまま流されるように車に載せられ目的地を聞かないまま車に揺られる事数分、ドームのような場所の目の前に居るという謎の状況だ。

 

「ミッシェルがいなくて人数が合わなかったのよ! だから奏! あなたの出番よ!」

 

「人数? 何をするんだよ。ゲームかなんかか?」

 

「ふっふっふ……」

 

雰囲気にあってない笑い方をしてこころが答えてくれる。

 

「今日は野球よ! はぐみの誕生日をお祝いするの!」

 

え。いやそれは初耳だ。はぐみ誕生日なのか……。

 

それならまずは祝の言葉だ、そう思いはぐみを正面から見てお祝いの言葉を掛ける。

 

「誕生日おめでとうはぐみ。言ってくれれば何か作ってきたのに」

 

「えへへ~! その気持ちだけでも嬉しいよ〜!」

 

ほらほら早く! みんなを引き連れるかのようにこころと先頭を走る。

 

というか野球って、女子の中に男の俺が混じって大丈夫なのか? ずっとキャッチャーやっとくとかぐらいしか出来ないのでは?

 

いくつかの疑問が出てくる中、薫が後ろから声を掛けてくる。

 

「余計な心配をしているようだね」

 

「余計……いや、楽しむためには力は釣り合った方がいいだろ。いくらはぐみが野球かソフトボールかやってても高校の男子と女子じゃ元々の力が違うわけだし」

 

「優しいね奏は。でもはぐみもこころも力が釣り合うどうのこうのじゃなくて、はぐみが──みんなが楽しむためには君も居た方がいいと思ったから呼んだんだと思うよ」

 

みんなが楽しめるため、か……。そっか、そういうバンドだもんなハロハピは。

 

「草薙先輩。あたしと花音さんも先に行きますね」

 

「中で待ってるね、奏くん」

 

美咲も何だかんだ車の中で言ってたが結局ははぐみ達に着いていく。その背中が自動ドアを通った所で薫が歩き始めた。

 

「さて私達も行こうか。主役と子猫ちゃん達のお待ちかねだ」

 

いつも変な事ばっかり言うが、ちゃんとあいつらを理解してるんだな。

 

真面目に話してくれた薫は男の俺から見てもかっこよく映っていた。そりゃ女子から人気も出るわけだ。逆にいつもそうだったら嬉しいんだが……そうしたら薫じゃなくなるか。

 

「そうだな、待たせるのも悪いしな」

 

 

 

 

〜はぐみside〜

 

 

みんなとの野球が終わって今はこころんの家のお風呂を借りて汗を流している。みんなと入るお風呂は新鮮でちょっと楽しかったり……。

 

「今日はどうだったかしらはぐみ?」

 

「うん! とっても楽しかったよ! それにしても黒服の人達凄いね~、運動神経抜群だよ〜」

 

かなくん先輩が来て三体三だったが広いドームでは人数が少なすぎた。そこでこころんが黒服の人達を呼んでみんなで野球をやったのだ。

 

はぐみの言葉にみーくんが反応する。

 

「あの人達、足速すぎでしょ。テレビとか出てるんじゃない? ほら逃げるやつの」

 

「あっという間に点数入ってたもんね……」

 

「でもみーくんも足速かったよね?」

 

思い出してみるとみーくんも速かった。はぐみ達のチームに入れば上の方にいけそうなくらいだ。

 

「あたしはテニスとかで走ってるからね。でもこころほどではないけど」

 

「確かにこころは速かったね。まるで駆け抜ける馬のように……」

 

「あら、嬉しいわ! 薫もなかなかだったわよ!」

 

「ふふっ。こんなにも美しい人に認められると嬉しいね」

 

走りの話題で盛り上がる中かのちゃん先輩が話に参加せずにお湯に深く浸かっていた。そこに近寄って後ろからはぐみは抱きついた。

 

「かーのちゃん先輩!」

 

「きゃっ!? は、はぐみちゃん!?」

 

「わー! 肌すべすべ~、プニプニで気持ち〜!」

 

「んっ……はぐみちゃん──っ!」

 

手を動かすとつー、と滑っていく。

 

暫く綺麗な肌を堪能したところで手を動かすのを止めて話の話題に入る。

 

「かのちゃん先輩元気ないけどどうしたの?」

 

「うう……。私だけ今日の野球で活躍できなかったから、ほら足も遅いし……」

 

今日あまり活躍しなかったから落ち込んでいるのだろうか?

 

「うーん……でも楽しそうだったよ?」

 

試合してる時のかのちゃん先輩は笑顔だった。例えばフライのボールを取った時だ、ジャンプして喜んでいた。

 

「た、楽しかったよ? でもチームに貢献が出来てないから……」

 

「かーのん!」

 

バシャバシャとお湯をかき分けてさっきはぐみがしたようにこころんがかのちゃん先輩に抱きついた。はぐみも背中に抱きついたままだから少し横にずれてこころんは抱きつく。

 

「ひゃあ!? こころちゃんも!?」

 

「はぐみやみんなが楽しめるために野球をしたのよ? 貢献よりも楽しむのが目的なんだから! 花音が楽しめたらそれでいいのよ?」

 

「力が釣り合うとか貢献とか、奏と花音はみんなを優先して考えてくれるあたりが似てるね」

 

薫くんとその後からみーくんが近付いてくる。

 

「奏くん?」

 

「ああ、ドームに来た時にね。その時に私から言ったんだみんなが楽しむために君が必要、とね」

 

薫くんの言葉をみーくんが繋ぐ。

 

「ま、考えるだけ疲れるって事です。それよりも二人共、花音さん嫌がってるから離れて」

 

「そうなのかな……?」

 

みーくんの言葉に微妙に納得したようだ。

 

「いやよ! 花音の肌気持ちいいのよ? 美咲も触ってみて!」

 

「えっ!? あ、あたしはいいよ……」

 

「じゃあ薫!」

 

「そうなのかい? それじゃあ失礼しようかな」

 

「か、薫さん? じょ、冗談だよね……?」

 

「ふふ、どうかな」

 

やっぱりみんなでのお風呂はいつもと違って楽しい! もうちょっと楽しみたかったけど、かのちゃん先輩がのぼせちゃったからみんなで上がって団扇で風を送ってた。

 

 

 

 

〜奏side~

 

 

花音がのぼせたと聞いて心配でこころの部屋に来たけど、扉の目の前ではぐみと会った。

 

「あっ! かなくん先輩!」

 

「おう、はぐみ。花音は大丈夫か?」

 

「だいぶ落ち着いてきたよ〜、今はゆっくりしてる」

 

それなら邪魔はしない方がいいな。様子を聞いたし帰ろうかと後ろを向くと、はぐみに呼び止められた。

 

「ねーねーかなくん先輩! たまにははぐみと話そー?」

 

意外だった。こんな事を言われるなんて。

 

「別にいいけど、それじゃあ外に行くか?」

 

「うんっ!」

 

手を引っ張られて外に向かう。突然の行動にちょっと戸惑ったがその戸惑いは徐々に消えていった。

 

 

 

 

 

 

「(着いたのはいいが、それで何を話そうか)」

 

俺とはぐみは共通の話題が少ない。だから普段話そうとしても話しにくいのだ。

 

考えてるとはぐみから口を開く。

 

「えっとね……今日はありがとう!」

 

いきなりお礼を言われる。

 

「何のお礼だよ、今日何もしてねぇよ」

 

俺とはぐみはチームも違ったし、こいつを助けるような事はしていない。お礼を言われても心当たりなんて思い出せない。

 

「ううん。今日来てくれてありがとう! かなくん先輩が居てくれたからみんな笑顔になれたと思うんだー!」

 

その言葉は薫にドームに着いた時に言われた言葉だった。

 

「かなくん先輩居てのハロハピだからね! ……ミッシェルが来てくれなかったのは少し悲しいけど」

 

その言葉に内心「あぁ、そっかこいつもそうだった」とガッカリしてしまう。

 

俺は「ミッシェルは置いといて」と話し始める。

 

「そう言ってもらえると途中参加の俺としては嬉しいな。ありがとな、はぐみ」

 

ぽんぽんと自然に手が頭を軽く叩いていた。なんかこいつと居ると未来と居るように思えるんだよな。あまり二人きりって事がなかったから気付かなかったけど。

 

「えへへっ……。擽ったいね、こういうの」

 

「あっ、悪い。つい未来と同じようにしてしまって」

 

俺は手を離して心の中で反省をする。だけど次のはぐみの言葉に俺は驚く事になる。

 

「未来ちゃん? う~〜ん……。それなら“お兄ちゃん”って呼ばないとね」

 

いつものように笑いながら言ってくるはぐみ。意外すぎる行動にドキッとなる。

 

「……やめろ。誤解されたらどうすんだ」

 

「う、うん……。はぐみも想像以上に恥ずかしかったよ……」

 

俺らの間に微妙な雰囲気が生まれる。

それをどうにかしようと無理やり話題を作った。無理やりだかそこには俺が普段思ってる事が入っていて。

 

「あぁ──。たまにだけどさ、花音が迷子になってる時に助けてくれてありがとな」

 

「あはは、かのちゃん先輩よく見かけるんだー、だからついでだよ」

 

「それでもだ。ありがと、俺からも礼を言っとく」

 

花音の事をつい話に出してしまったが言おうとしてたのは他にある。次はそれを言う事にする。

 

「それとさ」

 

「?」

 

話が終わったと思ったのかぼーっとしてたはぐみがこちらを見る。

 

「こころがみんなを笑顔にするけど、はぐみは俺ら──ハロハピを笑顔にしてるんだよな。だからありがとう、って。みんな普段言わないけどそう思ってるぜ。もちろん俺を含めてな」

 

「な、何だろう。言われ慣れてないから照れくさいね……。でも──」

 

頬を少し掻きながら顔を仄かに赤くする。そんなに反応をされるとは思ってもなくこちらも恥ずかしくなってしまう。

 

その時、上からこころの声が響いてくる。

 

「はぐみー! かなでー! 花音も起きたしご飯食べるわよー!」

 

「うんー! 今行くー!」

 

大きな声で返事を返すはぐみ。その後に俺を真正面から見てさっきの続きを言う。

 

「でも──ありがとう! かなくん先輩(お兄ちゃん)!」

 

「それじゃご飯だよ! 行こ!」と再び手を引っ張られる。

 

こりゃ世話の焼ける妹が増えたな。だけどその時の俺は少し笑ってたんだろうと思う。

 

 

 

 

 

 

その後に声が聞こえてたらしく食事中にこころや花音から質問攻めをされたのは別の話。




急いでた理由はバイトがあったから、というしょーもない理由です。はい。

それはそうとパスパレ勢の方、イベントお疲れ様です。僕は30連して新キャラが1体しか当たりませんでしたw(ゆり先輩イベおたえ)

次はハロハピですね! 星4美咲目指して頑張りましょう!(適当w)

今回も読んでもらいありがとです!


追記 この後書きを書いてる最中に次イベ情報が……。バナーの燐子の水着姿? つー事は次は水着イベ!?

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