俺はベッドにいて隣に風見さんがいる。
スーツで足を組んで、挑発的な目で見ている。
「欲しい?」
「何がですか?」
「私の……」
「私の?」
「ストッキング」
「……」
「欲しいんでしょ?……脱ぎたてのが……」
「……はい」
「じゃあ……跪きなさい……」
俺は床に跪き風見さんを見上げた。
「私の足に口づけなさい」
「はい」
足に口をつけようとした瞬間……不思議な光が。
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「……夢か」
目覚ましが鳴る5分前に目が覚めた……。
なんつー夢を見たんだ……。
「これのせいか?」
その夢のせいか、この時間がたった物ではなく、
新鮮なものに興味が……。
「とにかく準備するか」
着替えて職場に向かった。
職場に着くと、風見さんはもう来ていた。
「おはよう」
「おはようございます」
意識をしないようにしたが、
ストッキングが見えてしまった。
『……欲しい』
そんな考えを本気でしてしまった。
どうやら俺の頭は相当『アレ』でやられてしまっているみたいだ。
風見さんの近くにいると、
やばいので少し早いがお客様の所に向かった。
待ち合わせ場所に着き、お客様に説明しているのだが、
なんだか集中できず……いまいちな結果に……。
上席に結果を報告し、事務所に戻った。
戻ると、風見さんの姿は無く、なんだかほっとした。
違う意味で、前より怖くなったような……。
「戻りました~」
そう思ったのも束の間、風見さんが戻ってきた。
戻ると、すぐにパソコンを立ち上げていた。
「花衝君も戻ったのね」
「はい 今戻りました」
「どうだった?」
「一つはダメでもう一つは検討ですね」
「そんなもんよね」
「風見さんは?」
「一つは検討もう一つは受託よ」
「結構いいじゃないですか」
平常心を保って話してはいるが、
かなりやばい。
今日は暑く、汗をかいて帰って来た。
風見さんも例外ではなく、
ケアをして事務所に戻ってきた……けど……。
「ふぅ~ 蒸すわね~」
上着を椅子に引っかけ、ワイシャツのボタンを緩めていた。
こう……なんというか……蒸れたストッキングを、
妄想してしまい……落ち着かない……。
『いくら払えば』貰えるかな?
なんて事を考えている当たり相当やばい……。
脱ぐ姿を考えてしまい、さらに倍プッシュ!
「どうしたの?」
「なっなんでも無いです」
「あらそう」
いかん、全く集中できない。
とりあえずトイレで落ち着こう。
トイレの個室に入り、落ち着こうとしたが……。
まあ、無理だよね。
落ち着くのは無理だから、
欲求を解決する方向で考えるか。
できれば脱ぐ所が見たい、
もっと言うなら、ちょっと汗をかいている方が……。
そんな事は無理に決まっている……でも。
『なんとか脱ぎたては欲しい』
こんな事をガチで考える時点でアホなんだが……しょうがない!
でも不思議な事に、そわそわする感じが落ち着いてきた。
そのためにはどうするかな……。
ちょっと考えたがいい案は出ない。
あんまり長く居ると、よくないから、そろそろ出るかな。
ちょっと怖いが、自分の席についた。
さっきよりかは、落ち着いて仕事はできそうだ。
――
―――
――――
何とか定時で終わった。
外で食事を済まし、家に帰った。
家に帰り、なんとなくテレビを見ていると……。
「まてよ……これなら……」
いや……しかし……でも……。
それなりのアイディアが閃いたが、
成功した所で結果はいまいちだな……。
『脱ぎたて』がゲットできないが……。
『汗をかいたストッキングを脱ぐところと履く所を見る事ができる!』
この辺りが妥協点か?
問題はどうやって誘うかだな……。
「う~ん」
男は度胸だ!
気をうかがって、ストレートに誘うか。
そう心に誓って今日を終えた。