【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0096話『球磨の気持ちの整理』

 

 

 

 

むっふっふ……。

ついに来たクマ。

今日は球磨の進水日と同時に大本営が何かしらの発表をする日クマ。

定例でいけばみんなの夏水着が公式に解禁されるクマ。

だからだとは言わないけど球磨にも公式の水着を大本営は提供してくれないクマかね?

そこで球磨の部屋でくつろいでいる多摩に話を聞こうと思っている。

きっと多摩がいるのは球磨がどこかに行かないか監視をしている為クマ。

姉思いの大井に北上、木曾はきっと今頃サプライズの準備をしているクマ。

球磨は知っているクマよ?

だから今日は一回も顔を合わせていないんだろうクマね。

 

「なぁ多摩よ。少しいいクマ?」

「……ん。なんにゃ?」

 

多摩は気怠そうにこちらに振り向いてくるクマ。

そのまなざしはどこか深淵を感じさせられる深い感じがするクマね……。

イカンクマ。

そんな錯覚を感じている暇はないクマ。

それで手っ取り早く用件を言おうと思ったので、

 

「今日は大本営がなにかしら大々的に発表をする日クマね?」

「そうだにゃ」

「それでもしかしてだけど球磨にもなにかしらゲームで言う所の限定グラがあるかもしれないクマね」

「夏の水着modeだにゃ。今年は誰が増えるのか楽しみだにゃ。でも結構融通されている球磨型でも厳しいものがあると思うにゃ」

「やっぱりそう思うクマ?」

「うむ。球磨に多摩はあれだけど結構グラはあったけどだからと言ってそういくつも増えるものじゃないにゃ。第七駆逐隊でもあるまいしにゃ」

「そうクマかね……」

 

多摩からそう聞いて思い出す。

思えば第七駆逐隊の面々はかなり優遇されて居るクマよね。

さすがの球磨も嫉妬をしてしまうほどにはグラの数があるクマ。

漣の「キタコレ!」という余裕ぶったセリフが頭を過ぎていくクマ。

うん……。今度漣をいたぶってやろうかクマ。

今後の漣への憂さ晴らしが決定した日だった。

どこからともかく『ガーン!』と言った漣の声が聞こえてきたような気がするが無視するクマ。

 

「まぁ、いいクマよ。今夜の大本営の発表ですべてが決まるクマから今から焦ってももうどうにもならないクマ」

「そうだにゃ。時の流れに身を任すにゃ」

 

ごろにゃんと多摩はそんな猫のような仕草をした後にまた寝転がってしまった。

扇風機に顔を向けてずっと「我々は猫だにゃーーーーーー………」と言って遊んでいるクマ。

ちょっ! 多摩、少し邪魔クマ。お姉ちゃんに風が来なくなってしまうクマ!

暑いクマ!

そんな感じで多摩と扇風機の取り合いが勃発していたのはまぁいいクマ。

 

それと話は変わるけどこの夏に改二が追加されると聞いたクマがもしかして明日にでも海外の大型正規空母のおそらくサラトガが改二になるクマかね……?

提督の話によると大本営はまだそんな気配は漂わせていないというけど最近の大本営はサプライズ発表をする事が多いから油断ならないと提督は言っていたクマ。

それでもう一度多摩にその件を聞いてみることにしたクマ。

 

「なぁ多摩。話は変わるけど今日にも改二が来ると思うかクマ?」

「いきなりの質問だにゃ。まぁ、だけどタイミング的には大規模作戦の前にやるとしたらもう今日くらいしかないからきっとなにかしらの発表は付き物だにゃ」

「そうクマよね。今日か明日にでもサラトガが改二になるとしたら大規模作戦では大々的に最終局面で活躍する未来を勝ち取ったようなものクマ」

「そうだにゃ。多摩達も大規模作戦で活躍したいにゃ……」

 

それで多摩はどこか寂しそうに「にゃー」と喉を鳴らしていた。

うむむ。確かにそうだクマ。

大規模作戦で最後の海域で華を飾るのは誰もが夢見る舞台クマ。

だけど提督の事だからきっと今回も榛名のために自身が旗艦を務めるだろうことは予想に難しくないクマ。

前回の大規模作戦で味を占めたわけでもないと思うクマけどこの世界に来る前から提督はずっと榛名を第一艦隊旗艦として置いていたクマ。

だからまた提督が出撃したら大破して帰ってくる事態になったら鎮守府の空気が少し悪くなるから勘弁してもらいたいクマ。球磨も心配するクマよ?

まぁ、きっと提督はまた大本営から頼まれるかもしれないなとという諦めの感情もあるだろうと思うクマよ。

 

「なぁ多摩。提督はまた出撃するクマかね?」

「多分するにゃ……。もう一回は覚悟を見せてしまったからには大本営もきっとまた提督を出撃させようと躍起になると感じると思うにゃ」

「そうクマね……。だけどもし提督が前みたいに大破したらと考えると胸が締め付けられるクマね」

「そうだにゃー……あの思いはどうにも勘弁にゃ。おもに駆逐艦のほとんどが涙目になっていたのが印象に残っているからにゃ」

 

そうだクマ。

あの時は酷かったクマ。

北方水姫との戦いで気を失って自力で航行不可になった提督を大和が担いできた時にはもう、なんというか心がざわついたクマからね。

あんな思いをまた体験すると思うと嫌だクマ。

だけど提督の事だからきっと球磨たちのために頑張るんだろうクマね。

だから少しでもカバーできるように球磨たちもさらなる力をつけないとクマ。

 

 

……まぁそんな感じで話しを戻すクマけど、そして第二艦隊旗艦は場合にもよるけどおそらく阿武隈が投入されるんだクマね、きっと。あるいは由良か……?

そう考えると球磨も早く改二になって木曾たちのように雷巡にでも大規模改装して活躍したいものだクマね。

球磨型のうちの三人が雷巡へと艦種を変えたんだから残りの球磨と多摩には雷巡にしないという事はないだろうクマからね。

でも、改の状態でも十分戦力になる球磨ちゃんだから提督に頼み込めば活躍もあるやも知れない。

 

「いざとなれば提督に直訴することも考えるクマね」

「それはいいね。それで出撃できれば多摩達の株も上がるかもしれないにゃ」

「だから、いつか球磨たちも改二になりたいクマねぇ」

「そうだにゃー」

 

それで多摩とともに何度目かになる溜息をつくのであった。

それで部屋で寛いでいると自然と北上達三人がケーキを持ってやってきたので自然と口元が吊り上がる球磨の姿がそこにあったクマ。

いや、姉思いの妹たちをもって球磨は果報者クマね。

そんな感じで球磨の進水日のお祝い会は進行されていくのであったクマ。

 

 

 




球磨の進水日にメンテ……なにかを勘ぐってしまう私がいます。
サラトガは果たして今日にでも来るのか来ないのかメンテ明けを少し楽しみにしています。



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