【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0034話『占守島奪還作戦 -後編-』

 

 

先日の占守島奪還作戦で丙作戦でやったら全部北端上陸姫へと向かったんだが…。

択捉を救出してこれでもう手加減はする必要はなくなった。

だけど、それで乙作戦に切り替えたら急に索敵不足で北端上陸姫のもとへとたどり着かなくなってしまった。

それで装備の点検を行うために明石のもとへとやってきていた。

 

「それで、明石。この編成で索敵不足で北端上陸姫のもとへと行かなくなってしまったんだけど…。

これはやはり零式水上観測機が改修が出来ていないための索敵の不足なのだろうか…?」

「そうですねぇ…多分そうだと思います。

利根さんには強風改と夜偵を積んでいて、筑摩さんには二式水戦改(熟練)と零式水上観測機を積んでいて逸れてしまったのなら改修不足が原因ですね」

「やっぱりか…しかしなぁ」

 

それで私は少し悩む。

今はもうネジが一個、二個くらいしかなく零観を改修できる余裕はないのだ。

だからどうしようかと悩んでいる時に、

 

「提督。ここは大淀にWG42の二つ持ちを諦めて紫雲を積んで出撃してもらったらどうですか…?」

「紫雲か。それを積めば確かに索敵は十分足りると思うがそれで北端上陸姫に与えるダメージが下がるのが問題だな」

「おそらく大丈夫だと思いますよ? 甲作戦ならまだしも乙作戦で挑むのですから時の運にもよりますがしっかりとダメージは通ると思います」

「そうか…? ならばその方針で行ってみるか」

 

それで私は大淀を工廠へと呼ぶ事にする。

しばらくして大淀が工廠へとやってくる。

 

「提督。なんでしょうか…?」

「ああ。詳しい説明は明石に聞いてもらうと思うが今回大淀の装備は主砲二基にWG42、そして紫雲を積んでもらう」

「索敵を補うための策ですね」

「ああ。その分多少攻撃力が下がってしまうが…いいか?」

「はい、大丈夫です。提督が決めた事なら従います」

 

大淀は曇りのない瞳で私にそう言ってきてくれた。

その心からの信頼が今は恥ずかしいが、しかし頼りにさせてもらおうか。

 

「よし。それでは大淀。至急この装備に換装して出撃準備に入ってくれ」

「わかりました。利根さん達にも換装が済み次第報告しますね」

「頼む」

 

それで大淀は明石に勧められながらも工廠の一区画にある改装室へと入っていった。

そして私は執務室へと戻る際に明石に話しかけられて、

 

「提督…? 分かっていると思いますがこの作戦が終わったら最終海域が解放されます。

それで提督は出撃することになりますが…」

「分かっている。だが今はその話は無しにしよう。今はこの作戦の成功が第一だからな」

「…わかりました。ですが提督には編成を行う際は必ず旗艦に入ってもらいますからね…?」

「うん、わかった。もし私が大破したらすぐに撤退できるようにする処置だろう…?」

「それもありますが、もう少し自身の事を労わってくださいね…?

例の話が出てからこの鎮守府の艦娘のほとんどは提督の事を心配しているんですから。

もちろん私もです。

ですから絶対に落ちないでくださいね…?」

「ああ、約束する」

「でしたらいいんですが…」

 

それでまだ明石がなにかを言いたそうにしていたが、私の覚悟ももう決まっているのもあってか、これ以上は追及はされなかった。

心配かけてすまないな、明石…。

必ず無事に全員帰ってこれるように頑張るとするよ。

心の中でそう思っている時だった。

 

「提督、改装が終わりました。大淀、いけます!」

「わかった。ではすぐにメンバーを集めて出撃してくれ」

「はい!」

 

それで大淀は出撃するために港へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日と同じ編成で、しかし私は紫雲を積んで多少攻撃力が落ちてしまっていますがそれでも戦力のかなめになります。

それを証明するためにこの戦い、必ず勝ちに行きます!

そんな提督の思いを形にするために私達は占守島エリアへと進んでいきました。

道中の敵深海棲艦を倒しながらも、先日逸れてしまった箇所へと到着しました。

 

「それでは大淀。吾輩達とともに索敵をするぞ?」

「はい、利根さん」

 

それで私は紫雲を飛ばす。

しばらくして索敵が完了したのか、

 

「利根姉さん! 索敵範囲内に北端上陸姫と随伴艦の深海棲艦群を発見!」

「よし! 索敵成功だな! いくぞ、皆の衆!」

「「「了解!」」」

 

利根さんの号令で私達は即座に単縦陣を組んで北端上陸姫へと攻撃を仕掛けていきました。

基地航空隊の攻撃、支援艦隊の攻撃が命中していき、まずは深海棲艦の護衛艦隊である取り巻きを沈める。

そして全部沈めた後に本体へと攻撃を仕掛けていく。

 

「ごめんなさい…。やられてしまったわぁ…」

 

そこに昼の状態で荒潮さんがル級の攻撃を受けて大破してしまい、夜戦の戦力が減ってしまった事に焦りを見せる皆さんですが、殿の私がまだほぼ無傷です。

ならばできないことはない!

あちらも残っているのは北端上陸姫とル級のみ。

ならば後はやるだけです!

 

「皆の者! 夜戦へと突入するぞ! これで決着をつけるのじゃ!」

「「「了解!」」」

 

そして夜戦へと突入していき、利根さんがまずル級を叩きました。

 

「ヤラレテバカリデハ、ナイヨ…ッ!」

 

しかし反撃ともいうべき北端上陸姫は筑摩さんへと攻撃を仕掛けます。

でも筑摩さんは奇跡的に小破ですんで、

 

「やります!」

 

筑摩さんの攻撃で北端上陸姫の動きが鈍りました。

 

「皆さん、今です! 総攻撃を!」

「はい! 秋月、やります!!」

「朝潮、吶喊します!」

 

秋月さんと朝潮さんの攻撃が連続して命中し、北端上陸姫はほとんどボロボロの状態です。

 

「大淀! 決めるのじゃ!!」

「はい!!」

 

私は今出せる渾身の力を込めて攻撃を放ちました。

それは見事北端上陸姫を貫きました。

 

「シズカ………シズカナ、ジダイデ、キット……」

 

北端上陸姫はそんな、少し物悲しいセリフを言いながらも沈んでいきました…。

攻略できたというのに少し悲しいですね。

…とにかくこれで攻略は完了しました。

速やかに帰投しましょう。

これから提督自身の戦いが待っているのですから…。

 

 

 




これでE4攻略完了です。
今回は大淀メインで書いてみました。


ちなみに今回の各艦娘達の装備をまだ攻略できていないかなと思う提督のために掲載しておきます。

利根 SKC34 20.3㎝連装砲×2、強風改、九八式水上偵察機(夜偵)
筑摩 SKC34 20.3㎝連装砲×2、零式水上観測機、二式水戦改(熟練)
秋月 10㎝連装高角砲+高射装置☆MAX×2、13号対空電探改
朝潮 特二式内火艇☆MAX、大発動艇(八九式中戦車&陸戦隊)☆6、WG42
荒潮 特二式内火艇☆MAX、大発動艇(八九式中戦車&陸戦隊)☆6、WG42
大淀 20.3㎝(3号)連装砲、15.2㎝連装砲改☆MAX、紫雲、WG42


巷では空母三隻、利根筑摩、潜水艦編成が流行っているらしいですが私は王道で挑みました。


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