【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0287話『精鋭「四水戦」抜錨開始!』

 

 

さーて、それじゃ最後の任務に取り掛かろうとしますかね。

龍田の任務は昨日に終わらせたから後は村雨の任務だけだしな。

それで任務表を開いて確認をする。

そこにはこう書かれていた。

『精鋭「四水戦」抜錨開始!』と。

内容は村雨改二を旗艦にして、本来四水戦の旗艦である由良を随伴艦にそえて、夕立、春雨、五月雨、秋月の六名を編成してこれを遂行せよという感じの編成任務だ。

だから私はまずこの六人を執務室に呼ぶ事にした。

それからしばらくして六名が執務室に集合して、

 

「それじゃみんな。四水戦の任務だけどはりきって頼むぞ」

「わかりました!……うふふ。村雨の本気でいいところ、見せちゃおうかな!」

 

そう言って村雨はいい笑みを浮かべている。そこに由良が、

 

「村雨さん、頼もしいですね、ね? 今度の戦い、四水戦、お願いしてもいいですか……?」

「由良さん……村雨、了解しました」

「ぽーい! 夕立も連れて行ってほしいッぽい!」

「春雨もが、頑張りますね!」

「五月雨も頑張ります!」

「皆さんのお力になれるように、秋月、頑張ります!」

 

それで夕立達も感化されたのか一緒に力強い声を出していた。

それで村雨はとても嬉しそうに笑みを浮かべながら、

 

「それでは……村雨、第四水雷戦隊、お預かりします。さぁ、行きましょうか!」

 

村雨はそれで腕を上げて頑張るぞー!という感じでみんなを鼓舞していた。

 

「それじゃ村雨。それにみんな。次の任務内容はこうだ。

『精鋭「四水戦」、南方海域に展開せよ!』という内容だ。

だから出撃先は南方海域だから少し手間がかかる海域だけどよろしく頼むぞ」

「「「了解!」」」

 

そして村雨たちは出撃していった。

 

 

 

 

よーし!

それじゃ今回は由良さんに代わってこの村雨が第四水雷戦隊の旗艦を務めるんだから!

それで意気揚々と航路を進めていく。

さすがに水雷戦隊だけじゃ南方海域に行くのは辛いからまずは春雨と五月雨を悪いとは思うけど抜かせてもらって代わりに利根さんと筑摩さんに入ってもらった。

南方海域前面海域には支援艦隊も出せるんだからもしかしたら私達だけで攻略も出来るのかもしれないけどさすがにそこまで提督は無謀な事はしないという事である。

だから、

 

「利根さんに筑摩さん、今回はよろしくお願いしますね」

「うむ。吾輩と筑摩に任せておくのじゃ! 南方海域はもう慣れっこじゃからな。のう、筑摩?」

「そうですね、利根姉さん。戦艦級にはお任せくださいね」

 

頼もしい限りである。

戦艦級がいないのがつらいけどなんとかなるだろうと私は思った。

そして、

 

「いくわよー!」

「村雨さん、あまり前に行き過ぎないでね?」

「わかっているわよ、由良さん」

「ぽーい!!」

「って、行ってる傍から突っ込まないの夕立!」

 

そんなこともあって少し危なかったけど、なんとか南方海域前面の敵深海棲艦の道中を潜り抜けてボスまで到達することが出来た。

何度か危ない場面があった。

なんてったって、普段は戦艦とかで来る海域だから私達駆逐艦や軽巡が来る場所じゃないから何度大破させられそうになった事か……。

それでもなんとか全員小破で耐えられたのは凄いと正直に思ったわね。

そしていざボスに挑んでみればなんとか勝利もすることが出来たので良かったと思う。

こういう時に私が改二になって先制対潜ができるようになっていたおかげで由良さんや夕立、秋月の三人が高火力で戦えたおかげなんだけど、私も活躍したかったなぁ……。

 

そして続くはサブ島沖海域。

ここはさすがに利根さんと筑摩さんでも荷が重いと感じたのか提督はイタリアさんとローマさんを入れてきた。

 

「それじゃよろしくお願いしますねー」

「やるだけやってあげるわ……よろしく」

 

イタリアさんとローマさんは性格がまるで反対な感じなんだけどやっぱり姉妹だからそれでも仲良さそうでよかったわ。

普段、私達はあんまり絡む人たちじゃないからこういう時に少しでも付き合いをよくしておくのもいいわよね。

そう思いながらも夜戦で私は照明弾を放っていた。

ここの海域はやっぱり夜戦が辛いから何度やるかも検討が付かないから気を引き締めてやっていかないとね。

道中で何回大破撤退するだろう……と恐怖を感じながらも進んでいくんだけど、

 

「あれ……? すんなりとボスまで来ちゃったわね」

「ぽーい……なんか今回は物足りないかも。川内さんじゃないけどもっと夜戦をしたいっぽい!」

「あはは……川内に聞かれたら大変そうな会話ね……でもすぐに終わってよかったじゃない? ね?」

「そうですよ。被害最小限に突破できたんですからむしろ良かったと思うべきです」

 

秋月のいう通りね。

イタリアさんとローマさんももともとそんなに乗り気じゃなかったのか二人してうんうんと頷いているし。

そんな感じでサブ島沖海域もクリアできた。

それで後はサーモン海域だけなんだけど、これに関しては特に特筆した出来事はなかった。

なんせ一番南方海域では楽園と言われている海域だから瑞鶴さんと翔鶴さんの装甲空母のお力を貰えてすんなりとクリアできたからだ。

それで私達は執務室へと戻っていった。

 

「みんな。任務終了だ。お疲れだったな」

 

提督がそう言って褒めてくれたのでやっと肩の荷が下りた感じで、

 

「やったー! 南方ソロモン方面での任務、成功です! 艦隊、全艦帰投! 由良さん……村雨、やりました」

「お疲れ様でした。村雨さん、お見事です。……本当にみんなで無事に戻れてよかったですね。ね?」

「四水戦、お預かりしました。指揮、お返しします。……はぁ~……緊張したー……でも、いい感じいい感じ! ねぇ?」

 

私がそう言って夕立達に声をかけるよ、

 

「さっすが村雨っぽい! 今度も一緒に頑張ろうっぽい!」

「そうですね。村雨さん、お見事です!」

「あはは……夕立に秋月もありがとね」

 

だけどそれで春雨と五月雨がしょぼんとしながら、

 

「私達も、一緒に活躍したかったですね……」

「そうですね……」

 

二人して落ち込んでいたので私は二人の肩に腕を回しながら、

 

「また今度、頑張りましょうね?」

 

途端に二人は笑顔になって「はい!」と答えてくれたのでよかったよかった。

これにて、私の任務は終了です。お疲れ様でした。

 

 

 




サブ島沖海域がすんなりクリアできたのがよかったですね。運がいい。



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