【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0284話『村雨と龍田の改二改装』

 

 

 

今日の夜に大本営から発表があった。

そこには私が予想した通りに村雨と龍田の二人とも同時第二次改装の文字が記されていた。

その件で榛名が嬉しそうに、

 

《提督の予想が当たりましたね!》

「そうだな。まさか本当に二人とも同時に第二次改装をできるとは思っていなかったけどなんとかなるもんなんだな……」

 

私もまさか当たるとは思っていなかったので正直に驚いていた。

村雨の第二次改装には練度が70で改装設計図はいらないけど、戦闘詳報が一つ必要との事。任務で手に入るのだろうな。

龍田も練度は80で同じく改装設計図はいらないけど、高速建造材5個と開発資材15個を必要とするらしい。龍田は古い艦だからより一層の開発が必要なんだろうな。

 

そこに大淀が、

 

「それでは提督。どうしましょうか? お二人をお呼びしますか……?」

「そうだな。それじゃ二人の部屋に電話をかけるとしようか」

 

それなのでまず私は村雨の部屋へと連絡を入れる。

すると、

 

『提督さんっぽい!?』

「夕立……? どうして村雨の部屋に?」

『きっと連絡が来るだろうからって待っていたっぽい!』

『ちょ……夕立、私が出るんだから……』

『うふふ。村雨さん以上に嬉しそうですね』

 

電話の向こうでは村雨と由良の声が聞こえてくる。

他にもおそらく白露や春雨とかもいるんだろうな。

 

「そうか。それじゃご期待通りに改装案件だからすぐに村雨を執務室に連れてきてくれ」

『わかったっぽい! それじゃ一回切りまーす!』

 

それで夕立は元気よく電話を切った。

うーん……元気があって大変よろしいけど少し落ち着きも必要だろうな。

 

《夕立ちゃん、元気ですよね》

「いつも通りで安心するけどな。それじゃ次は龍田だな」

 

今度は龍田の部屋へと連絡を入れる。

すると同じパターンで、

 

『おっ、提督か。待っていたぜ』

「天龍も同じパターンか……」

『ん? なんのことだ?』

「いや、なんでも……それじゃ龍田の改装案件だから執務室へと連れてきてくれ」

『わかったぜ。龍田ー、そんじゃいくぞー!』

『はーい!』

 

そんな軽いやり取りで二人はこちらへと向かってくるらしい。

夕立よりはまぁそんなに騒いでいないから別にいいか。

 

「これでよしと。それじゃ大淀、明石に連絡を入れておいてくれないか? 戦闘詳報と開発資材とかも必要だと……」

「わかりました。それではお先に改装室に向かっていますね」

 

大淀はそれでお先に執務室を出て行った。

いつも通りの素早い行動で助かるな。

そう思っていると、少しして扉が開かれて、

 

「おう、提督。来てやったぜ」

「うふふー。御機嫌よう、提督」

「天龍に龍田が先に来たか」

 

そしてすぐ後に、

 

「提督。村雨、まいりましたー!」

「来たっぽーい!」

「ぽ、ぽーい……」

「春雨? 夕立の真似をしなくてもいいからね?」

「うふふ。元気があっていいわよね、ね?」

 

村雨たちもすぐに執務室へと入ってきた。

夕立がいつも通り元気よく、春雨も夕立の真似をしているけどどこか恥ずかしそうで、白露がそんな春雨に一応優しく指摘をしている辺り温情で、由良はそんな四人の見守り役であった。

 

「みんな揃ったか。それじゃ今回は初めての二人同時第二次改装という新しい試みだから夢が広がったということで早速だけど改装室へと向かおうとするか」

「わかりましたー」

「まったく、オレが先かと思ったのに羨ましいぜ龍田!」

「白露も……いつか、いつかみんなが羨む改二になるんだから! ほんとなんだから!!」

「はいはい」

 

そんな感じでみんなでわいわいと改装室へと向かっている。

そして到着してみると笑顔の明石と大淀が待っていた。

 

「提督。もう準備は整っていますのでいつでもどうぞ」

「今回は二人を同時に第二次改装しますから、一人ずつお願いしますね」

「わかった。それじゃまずは龍田からでいいか?」

「私でいいの~? うふふー、わかりましたー」

 

それで龍田は改装室の中へと入っていった。

天龍が私の隣に立って腕組みをしながらも、

 

「さーて……龍田は果たしてどんな感じになるのか楽しみだぜ」

「そうだな。天龍的には龍田の改装結果次第であとに残るほどいい改装になるから楽しみなんじゃないか?」

「まぁな。フフフ、いつかまたオレの怖さを見せてやるぜ」

「楽しみに待っておくよ」

 

そして明石の準備が整ったのか「いいですよ」という声が聞こえてきたので私は改装ボタンを押した。

改装室から光が漏れてきてしばらくしたら扉が開かれて、

 

「うふふー。改装されました龍田の力をお見せしますねー」

 

そこにはなんというかかなり際どい格好をして胸も成長している龍田の姿があった。

 

「おまっ……龍田! 胸がかなり成長しているんじゃね!? それになんか際どいぞ恰好が!」

「あらあら~……そうみたいね。少しだけ恥ずかしいわね」

 

それで照れている龍田。

うーん……これは予想以上だな。

肩出しもしていて上には控えめにマントを羽織っている。

武装もところどころごつくなっているので純粋に強化された姿なんだろうな。

 

「龍田、改二おめでとう」

「ありがとうございます~。これからも活躍しますねー」

「ああ。よろしく。それじゃ次は村雨、君だ」

「わかりましたー。龍田さんの次だから少しだけ緊張しますけど行ってきます!」

 

村雨はそう言いながらも改装室へと入っていった。

 

「村雨の改二、楽しみっぽい!」

「そうですね、夕立姉さん」

「ううう……く、悔しくなんかないんだからね!」

「まぁまぁ。白露さんも落ち着いて、ね?」

 

四人が思い思いに村雨の改二に思いを馳せている中で準備が出来たのかまた明石の声がかかってきたので私は改装ボタンを押した。

そして、

 

「村雨、パワーアーップ!」

 

そこには色々と武装が追加されていて成長していた村雨の姿があった。

なにより特徴的なのが、

 

「村雨!! 右目だけが夕立と同じで緋色になっているっぽい!! お揃いっぽい!!」

「村雨姉さん、その瞳綺麗です!!」

「わー……夕立の遺伝子が混じってるよ……」

「うふふ。村雨さん、とっても似合っているわよ。ね?」

 

そう、村雨の瞳が右目だけが赤く変色していたのだ。

それに対して村雨はというと、

 

「そうなんだー。でもいいかもね」

 

と、素直に受け入れていた。

夕立という改装例があるだけに落ち着いているのだろうな。

とにかく、

 

「村雨、改二おめでとう」

「ありがとうございます! これからも活躍させてもらいますね!」

「ああ。それじゃ龍田に村雨、明日には新任務もあるだろうけど、まずは変わった身体に慣れるように努めてくれ」

「わかりましたー」

「了解です」

 

こうして龍田と村雨の第二次改装は終わったのである。

 

 

 




二人ともとても可愛くなりましたよね。
明日と明後日は任務の話を格好と思います。



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