【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。

追記

後から攻略を見直して南樺太の方も輸送エリアだという事がわかったのでかなり修正を入れました。


0028話『すぐれない羅針盤』

 

 

 

重巡棲姫を倒したことで単冠湾(ヒトカップワン)泊地の防衛網が固まったという事でこれをさらに防備強化にあたるということで幌筵(パラムシル)泊地まで再度輸送作戦を行うという。

なので今度は輸送連合艦隊を組むことになった。

それでまず第一艦隊で選出したのは制空権確保のための最上に三隈の二人。

次に大発動艇が装備できる艦娘である大潮、皐月、江風の三名。

そして防空要員の照月を含めた第一輸送艦隊。

 

次に、その輸送艦隊を防衛するために組まれる第二艦隊。

これにはまず旗艦に阿武隈。

そして鳥海、摩耶。

最後に綾波、初月、雪風の駆逐艦の三人。

この六名を含めた第二防衛艦隊。

 

この十二名を編成して輸送連合艦隊として出発してもらう。

だけどそこで問題があった。

それは…、

 

『提督、聞こえるかい?』

「ああ、聞こえているよ最上」

『よかった。それなんだけどね…なんか羅針盤妖精さんの調子が悪いらしくて幌筵(パラムシル)泊地までの航路が計測できないそうなんだ』

「計測できないか…一応羅針盤は正常に動いているんだろう?」

『うん。妖精さんはちゃんと道は示してくれるよ』

「なら、進んだ先になにかあるのかもしれないな…最上、みんなに伝えてくれ。

とりあえず輸送は後回しにして航路の確保を優先にしてくれと。

おそらくだけどなにかしらのギミックが羅針盤妖精さんの力を阻害しているのだろう」

『わかった。それじゃ進める先を虱潰しになって当たってみるよ』

「苦労かけるな」

『いいよ、謝らないで。僕もたまにはこういった遠回りの事もしたいなと思っていたところだから』

「そうか。それじゃなにか発見したら報告してくれ」

『了解!』

 

それで私は最上と通信を切る。

ふむぅ、しかし…。

羅針盤が正常に稼働しないという事はやっぱりなにかしらのギミックを解除しないといけないという事か。

それで私は地図を広げてみる。

ただでさえ広い北海道周辺の海域だ。

なにかしらの解決策はあると思う。

羅針盤妖精さんの示した方角からするとおそらく行き着く先は樺太(からふと)島あたりかな…。

ゲーム的に考えれば樺太島周辺海域になにかしらのギミック解除の方法が見つかると思う。

エリアを虱潰しに周ればいい話だが無駄に資源を消費するのもいただけない。

そんな時だった。

旗艦の最上からまた通信が入ってきた。

 

『提督、いいかい…?』

「どうした、最上?」

『うん、樺太島の海域でなにかしらの輸送エリアを発見したんだけど、これがそのギミックという奴なのかな…?』

「でかした、最上。それでその場所を発見した後の羅針盤妖精さんの様子はどうだ…?」

『うん。まだ反応は芳しくないみたいで首を振っているよ。ただここ以外にもまだこういった場所はあるみたいだ』

「よし。最上、羅針盤妖精さんの指示に従って他の場所も当たってみてくれ」

『わかったよ。ただ奥に進むにつれて敵深海棲艦が少しずつ強くなっているみたいだから慎重になっていくね』

「そうか…。おそらくその深海棲艦も近づかせまいと襲ってくるんだろうから撃退した後にその輸送エリアへと足を踏み入れてくれ」

『わかったよ』

 

そしてもう一度最上と通信を切る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督の指示で樺太島周辺海域のギミックになるのだろう地点を捜索することになったボク達は色々と慣れない作業ながらも二つ目の輸送エリアを発見した。

 

「阿武隈さーん。周辺に深海棲艦が来ていないか見張っててね!」

「はい。この阿武隈に任せてください」

 

第二防衛艦隊のみんなに周辺を警備してもらいながらも輸送場へと足を踏み入れる。

やっぱりなにかしらのギミックはあるようだね。

それで手早く輸送を完了した。

それで羅針盤妖精さんに話を振ってみる。

 

「それで、どうかな? 羅針盤の調子はよくなった…?」

【まだみたい…だけど後一つ輸送エリアを発見すれば道が示されるかもしれない…】

 

そのまるで占い師みたいな言い方で少し笑みが零れる。

まるで宝探しをしているみたいな気分にさせられるな。

 

「もがみん。楽しそうですね」

 

そこに三隈が話しかけてきた。

うん。確かに楽しんでいるのかもしれない。

深海棲艦が攻め込んできているという緊張状態だというのにこうして輸送エリアを捜索している事をしているボク達は周りからどう見られるのだろうね。

でも、これも道を示すための作業なんだからしょうがないよね。

 

「うん、三隈。ただあと少ししたらこの捜索も終わりそうだね」

「そうですね。…もう提督もけったいな注文をしてくださりますね」

「いいじゃないか。遠回りをしているからこそ視野も広げられるわけだし…。

それに輸送がてらここらに潜んでいる深海棲艦も退治できる。

これぞまさに一石二鳥ってね」

「はぁ………そのもがみんの前向きさも見習いたいものですわ」

「ははは! 三隈にそう言われると嬉しいよ。それじゃそろそろ最後の輸送エリアに向かおうか」

「そうですね」

 

っと、そこに大潮ちゃんから声が上がってきて、

 

「最上さーん! みんな少し気分が下がっていますのでアゲアゲでいきましょう!」

「そうだね。元気づけてくれてありがとう。それじゃいこうか」

 

それでボク達は最後の羅針盤が示してくれた場所へと海上を進んだ。

するとやっぱりと言うべきか先程よりもさらに強そうな艦隊が待ち構えていた。

だから、

 

「航空巡洋艦最上、出撃するよ!いっけー!!」

 

三隈と一緒に一気に晴嵐を発艦させて制空権を確保して先制攻撃をしつつ第二防衛艦隊の手助けもあって深海棲艦を殲滅するのであった。

そして到着したおそらく最後の輸送エリア。

ここに到着するのがギミックの解除の鍵だと思うんだよね。

それで素早く輸送を完了した。

それでもう一度羅針盤妖精さんに話しかけてみた。

すると期待通りの顔をして、

 

【おそらく成功です。幌筵泊地までのルートが解放されました】

「そっか。よかったよ」

 

羅針盤も正常に稼働したという事が分かった。

これで先に進める。

でも一回単冠湾泊地に帰投して補給と入渠を済ませようか。

無駄ってわけじゃないけど疲労がたまっているようだから、輸送する前に回復しとかないとね。

その事を隊のみんなに言って承諾してもらえたので単冠湾泊地へと寄港することになった。

ちょうどもう日が落ちて暗くなってきていたのでちょうどよかったしね。

阿賀野の言っていた視線も耐えないといけないしね。

はぁー…大変だね。

 

 




今回はE3のギミック解除の話を書きました。
簡単な作業でしたが艦娘の疲労がたまりましたね。



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