【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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明けましておめでとうございます。
今年最初の更新とまいります。


0267話『2018年の新年のあいさつ』

 

 

 

大鳳たちと昨晩は日の出まで起きていて過ごしていたけどそれももう昼過ぎである。

少し眠いけどまだまだ頑張らないといけないよな。

それで私はマイクを持ち、いつもの大ホールでの壇上に登って、

 

「んーっ! あーあー……マイクテス、マイクテス」

「提督ー! 緊張してるのかー?」

「うるさいぞ摩耶。提督の最初の挨拶だから静かに聞かないか」

「へーい……武蔵の姉貴」

 

摩耶がそんな事を言ってきたけどすぐに武蔵に窘められていた。

助かるよな。

と思っていると別方向から、

 

「司令! マイクはもうこの霧島が事前にチェックしておきましたから大丈夫ですよ!」

 

という霧島の声が聞こえてきた。いつチェックしたんだ……?まぁいいか。

 

「それじゃ改めまして……みんな、新年あけましておめでとう!」

「「「あけましておめでとー!!」」」

 

みんなが元気よく言葉を返してくれることに感謝しながらも、

 

「思えば去年は忙しい毎日だったと思う……。ほとんどの者達は去年の春頃までは私の世界でゲームのキャラクターという存在で私はそのみんなを操作するプレイヤーでしかなかったけど、どういう訳かみんなとともにこの世界にやってきて、今ではこうしてみんなとともに頑張ってこれてなんとか提督という地位もこの世界で確立できて深海棲艦と毎日戦い続ける日々だけど、それでもなんとか平穏に暮らせて行けている。だからみんな、こんな私を支えてくれてありがとう」

「「「提督……」」」

「「「司令官……」」」

 

みんながそれで思い出しているのか各自思い思いに話し合っている。

 

「そしてこの世界に来てから仲間になったみんなもありがとう。

春の作戦『出撃!北東方面 第五艦隊』では占守、国後、択捉、神威、春日丸改め大鷹、ガングートの六名。

夏の作戦『西方再打通!欧州救援作戦』では狭霧、天霧、旗風、松輪、リシュリュー、ルイージ・トレッリ改め伊504ことごーちゃん、アークロイヤルの七名。

秋の作戦『捷号決戦!邀撃、レイテ沖海戦(前篇)』では佐渡、対馬、伊400ことしおん、涼月の四名。

どの作戦も厳しいものだったけどその甲斐もあって合わせて17名もの仲間が増えた。

こうして元からいた者達も含めて全員が揃っているというのは私としても嬉しい。

そして今年もおそらく仲間は増えていくだろう。またみんなで新たな仲間を救出して頑張っていこう!」

「「「おー!!」」」

 

みんなが片腕を上げて鼓舞していた。

 

「そしてここで私の今年の抱負を言わせてもらうと、まずは在籍している艦娘の練度を全員70以上まで上げる事だな。これに関しては駆逐艦のみんなも後残りは早霜、高波、沖波、藤波、秋雲、谷風、初風、狭霧の合わせて8名となっているから今月中には上げておきたいと思っているから、みんなも協力してくれ。

そしてもう一つはやはり誰も轟沈しないでこれからも行われるだろう限定作戦で勝利を収める事だ。特に冬の作戦ではレイテ沖海戦の後篇が待ち構えているからより一層の練度の向上を図っていくぞ」

「ふむ……提督よ。おそらくこの武蔵が活躍する戦なのだろう?」

「多分な。だから頼りにしているぞ、武蔵」

「任せておけ! この武蔵、必ず提督の力になるぞ!」

 

武蔵はそれで気合を入れている。頼もしいものだな。

 

「それじゃ最後に……新年の挨拶だからと少し長たらしくなってしまったが、みんな、今年もよろしく頼むな」

「「「よろしくお願いしまーす!!」」」

「よし、いい返事だ。それじゃ後は宴会を楽しんでくれ。私からは以上だ」

「よっしゃ、飲むぜー!」

 

と、いの一番に佐渡が大声でビール缶を掲げている。

 

「……鳳翔さん、取り上げてください」

「わかりました提督。さ、佐渡ちゃん。あなたはジュースを飲みましょうね?」

「ぶー! いいじゃん!」

「いけませんよ。艦娘とはいえその身体に合わないものもあるんですから……」

「ちぇー……」

 

それで不満そうにジュースを飲みだす佐渡。

すまんな、どうしても子供が飲むというのは不健全に感じてしまうんだよな。

それを思うとイヨとかもあんまりお勧めはしないけどあっちはもうすでに手遅れで色々と出来上がっているしな……ヒトミちゃんの努力も虚しく終わったか。

と、そこに大和がこちらに笑みを浮かべながら歩み寄ってきた。

 

「提督。少しよろしいでしょうか……?」

「大和か。どうした……?」

「はい。提督は初詣には榛名さんと一緒に行くそうですね?」

「そうだな」

《はい!》

「礼の薬も使うんですよね?」

「そのつもりだけど、どうした?」

「いえ、ただ……よろしかったら着物の着付けを手伝わせてもらっても構わないでしょうか?」

「え……でも、榛名はともかく私は私服で行こうかと思っていたんだけど……」

 

私がそう言うと大和と榛名の二人が「ダメです!」と口を揃えていた。

 

「提督も今はもう立派な女性なのですから着物くらいは着こなさないといけませんよ!」

《榛名もそう思います!》

「だけどなぁ……」

 

それで思い出すのはこの世界に来る前の自分。

いつも家族や親戚とともに普段着で初詣に行っていた思い出。

そういえば、姉の子供はもう大きくなっただろうか……?と違う事を考えだす私。

 

「だけどではありません。しっかりとやらせていただきますから覚悟してくださいね!」

「わ、わかった……」

《大和さん。でしたら色違いのを頼んでも構いませんか?》

「いいですよ。私の部屋にも色々とありますから試してみてください」

《わかりました!》

 

榛名は嬉しそうに笑みを浮かべている。

まぁ、この笑顔を守るためならこのくらいはしてやるかという気持ちになったのであった。

それと、

 

「榛名に大和も……この一年もよろしくな」

「はい。よろしくお願いしますね提督」

《榛名もよろしくお願いします。提督》

 

それからまた色々と場所巡りをしていった。

 

 

 




もうクリスマスまで見れませんけど佐渡のクリスマスグラは爆雷がビール缶に見えますよね?
そして大和、ウォースパイト、リシュリュー、対馬の晴れ着modeは可愛いですね。
オークラ先生も無事やり遂げられてよかったよかった。




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