【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0261話『拗ねる時津風と妖しい雰囲気』

 

 

 

「うー……しれーのアホ! バカ! イジワル!」

 

今現在時津風が私の肩に乗っかって私の頭をポカポカと叩きながら罵倒していた。

まぁ、しょうがないと言えばしょうがないけど、時津風を育てていた最中に急に夕雲型の改二の情報が来たから時津風をほったらかしにしてしまって、長波が改二になる事が分かって練度80に上げた後もどうせだからと一緒に育てていた夕雲、巻雲、風雲の三人も70まで上げてしまって、やっと時津風の出番まで戻ってきたという訳である。

それで時津風は盛大に拗ねてしまっていたために今はこうしておかんむりなのであった。

だから甘んじて受け止める覚悟であった。

 

「すまないな時津風。今度なにかお奢るから怒りを収めてくれないか……?」

「そんなこと言ってまた中途半端に育ててくれなかったら許さないんだからね!」

「わかっているよ」

 

まだプリプリと怒りながらも頭を叩くのだけはやめてくれたみたいで安心した。

 

「うーん……それじゃあねー。しれーが少し嫌がりそうな事でもしようかなー?」

「い、嫌な事って……?」

「しれーってまだ聞くところによると榛名さんの身体に慣れていないみたいじゃん……?」

《そうなのですか提督!?》

 

時津風の一言に榛名がガーンといった感じの表情をしていた。

いや、慣れるって……。

 

「慣れていると思うんだけどな……これでもかなり榛名の身体は半年以上は使わせてもらっているし……」

「違う違うー」

 

そう言いながらひゅるひゅると背中を滑り下りてくる時津風は何を思ったのか突然私の胸を鷲掴みにしてきた。

 

「うっ!? 時津風、突然なにを!?」

「いやねー、なんか金剛さんとかとたまにお風呂に入る時に聞いたんだけど、しれーってまだ榛名さんの敏感な所を触られるとすぐに、ね……」

 

そこで妖艶に笑う時津風。

榛名も「あうあう……」と恥ずかしがっているだけで戦力にはならなそうだし……。

私も確かに慣れてはいけないとは思うんだけど逆に慣れちゃったらそれはそれで残念だしねとか思っていたりする。

だからすぐに時津風を引きはがそうとするんだけどそこで耳元を「ふー……」と息を吹きかけられて力が抜けてしまった瞬間に膝かっくんされて地面に仰向けで倒されてしまった。

時津風はそんな私の上に馬乗りしてきてまるで小悪魔のように笑うと、

 

「せーの!」

 

一斉に私の敏感な個所をくすぐり始めてしまっていた。

 

「あははははっ! 時津風、やめなさい!」

「ふっふっふー……しれーには意地悪をしないといけないんだよねー。甘んじて受けるんでしょ? それなら我慢しようね?」

「く、く……こんな事で……」

《て、提督……どうかご無事で……》

 

榛名-っ!?

 

「ふふふー」

「うぅっ……」

 

次第に力が入らなくなってきてしまいもうされるがままの私に時津風は厭らしい笑みをその顔に刻んで、

 

「それじゃ、そろそろ前を開けよっかー?」

「そ、それだけは……ダメ、だ……」

 

なんと時津風は提督服の胸のボタンを一つ一つずつ外していくではないか。

 

《と、時津風ちゃん! それだけは勘弁してやってください! 提督の理性が壊れてしまいます!》

「むふふー……壊したいかもー」

「やめて……くれ……」

「しれーも結構敏感になってきたみたいだねー。声が色っぽいよー?」

 

もう駄目だ……と思ったその時だった。

バーンッ!と扉が開かれて、そこには少し怒り顔の大淀がニッコリと笑いながら立っていた。

 

「おお、よど……?」

「あっ、やば……」

「時津風さん……? 少しお仕置きが必要でしょうか……?」

 

 

 

 

「ぴぃ!?」

 

その後に時津風は大淀に正座をさせられて反省をしていたのか、

 

「いやー、少しやりすぎちゃったね、反省」

「いいですか? 提督は女性の身体でも中身はしっかりとした男性の心なのですから変な性癖に目覚めてしまったらどうするつもりなのですか……!? まぁ、私も少し興奮はしましたけど……」

「大淀!?」

 

いきなりのカミングアウトに私もつい大声で突っ込んでしまった。

 

「わっかるよー。しれーの泣き顔もそそるものだったよね!」

「はい、そうで―――…………いえ、私的感情は今は閉まっておきます。それよりしっかりと反省してくださいね!」

「はーい!」

 

反省しているのかどうか分からない受け答えだけどもう安心なのか?

 

「それで提督もされるがままではいけませんよ? しっかりと対処しませんともし外に出ている時に痴漢に襲われでもしたら貞操も守れませんよ?」

「す、すみません……」

 

さっきまでの時津風との浮かれた表情は無くなっていたのだけど、先ほどの事がなければ私も素直に受け入れられたんだけどな……。

 

「そして榛名さんも手が出せないとはいえもっとしっかりと言葉に出してくださいね」

《すみませんでした……》

「はぁ……実戦訓練で痴漢に対する対処法をお教えしたいところですけど鹿島さんや香取さんに任せるとどんな目に合うか分からないので却下にしておきましょうか」

「なんでだ? あの二人なら適役じゃないか?」

「まぁ、そうなのですけど……最近教える機会が減ってきたのかなにやら溜めている物があるようでして……」

「そうなのか……」

 

鹿島に香取も色々と大変なんだな。

後で憂さ晴らしにでも付き合ってあげるか。

 

「はい。それでは時間も時間ですし、提督と時津風さんは今すぐに演習に向かってください」

「わかりましたー」

「わかった。行ってくる」

 

それで時津風と二人で演習艦隊の場所へと向かっているんだけど、

 

「それで、時津風。もうあんな事はよしてくれよ? 私も変な性癖に目覚めたくないから」

「ごめんねー♪」

「……反省していないな」

「えへ♪」

 

まぁ可愛いから許すけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

お二人がいなくなった執務室で、

 

「誰もいませんね……? それでは、青葉さん……」

「はいはい♪」

 

どこからともなく大淀の前に現れる青葉。川内も顔負けの隠密スキルである。

 

「提督と時津風さんのやり取りの録音は……?」

「大丈夫ですよー! 司令官の喘ぎ声もちゃんと入っていますよー!」

「そうですか。高値で買いましょう……」

「まいどありー♪」

 

ここにまた闇取引が行われていたのであった。

 

 

 




後半でエロ親父と化した時津風w

最後に闇取引の現場を入れてみました。
大淀もワルよのう……。




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