【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0026話『最初の輸送作戦と新たな艦娘』

二日目に入り、第二作戦海域への移行を確認した私はまずは輸送艦隊を編成しようとどの艦娘を使うか考えていた。

まだこの先でどうルートが固定される艦が使われるか分からない。

慎重に行かないとな。

だけど慎重に出過ぎて足元を疎かにするのも不味いと思い、考え着いた編成を招集した。

そして招集後、私の前には六人の艦娘達の姿があった。

 

まずは那智を旗艦として考えている。

そして次に古鷹型二番艦の重巡洋艦である加古。

多摩、不知火、曙に霞。

霞に関してはもしかしたらカミ車要員で使うかもしれないが、まだ荒潮に朝潮が残っているから、まぁ平気だろう。

 

「提督ー? このメンバーを集めたのはいいけどあたしじゃなくて足柄でもいいんじゃないか?」

 

加古がそんな事を言い出す。

そこに多摩が割り込んできて、

 

「まだ先が見えないんだから温存はしておいた方がいいにゃ」

 

「そうだな。多摩のいう通りだからだからまだ無駄撃ちはできないから今回は足柄は待機だ」

「でもさ、そう言ってもし使われなかったら足柄の奴、泣いちゃうんじゃないか…?」

「そこまで弱い奴じゃないだろう。那智はどう思う…?」

 

それで私は加古の意見を足柄の姉である那智に聞いてみた。

 

「ふむ。まぁ戦力温存の意味では効率的だ。だが使わずでは確かに足柄も落ち込むかもしれないな」

「そうだよな。でも最終局番で使うかもしれないし…」

 

それで思い出す。

過去のイベントで起こったクロスロード真拳という奴。

長門、酒匂、プリンツ・オイゲンの三人が敵をまるで神の如く倒していく事があった。

ゆえに今回も第五艦隊がなにかしらの特攻持ちかもしれないしな。

 

「このクズ司令官! うだうだ考えていないでこうして集めたんだからさっさと決断しなさいな!?」

「そうよ、クソ提督は考えるより先に行動でしょう?」

 

霞と曙が我慢ならなくなったのかそう叫んできた。

そうだな。

 

「霞、曙…心配してくれてありがとな。よし、もう今回のまず輸送作戦ではこのメンバーを使っていく。

この後に控えているボスを打倒するメンバーにも那智と霞は入ってもらうと思うからよろしくな」

 

私がそう告げると六人は分かったのか了解と言ってきた。

それで港に出る際に霞と曙に話しかける。

 

「…なによ? 司令官」

「なに? クソ提督」

 

二人が振り向いてきてそう言ってくる。

だけど私は二人に感謝しなければいけない。

だから、

 

「いつも二人には私が迷ったらすぐに道を示してくれるよな。だからありがとう」

 

そう言って私は二人の頭を撫でた。

 

「ふ、ふん…こんな問題はうだうだ考える性質じゃないでしょう? だからそれでいいのよ」

「そ、そうよ。私達がそれでうだつが上がらないあんたを叱ってやればいいんだから」

 

二人は照れ隠しに私に少しきつい言葉を言ってくるがそこはやはり素直ではないらしく二人とも顔を赤くさせているので、受け入れられているのでよかった。

と、そこで背後から裾を掴まれる感覚がしたので振り向くとそこには不知火がなにやらもの欲しそうに私を見つめて来ていた。

 

「…どうした、不知火?」

「司令官。不知火にはなにかないのでしょうか…?」

「なにかって…そうだな。だったら無事に帰ってきてくれ。そして冷静な不知火なら霞と曙のまとめ役にもなれるだろう」

「了解しました。不知火、頑張らせていただきます」

 

私に敬礼して少し笑みを浮かべながらも不知火も港へと出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

提督にそう言われましたので不知火は曙と霞の二人を見守る方針で殿を務めていました。

最初の輸送で物資をドラム缶や大発動艇に積み込んで不知火たちは単冠湾泊地へと進んでいきます。

何度か駆逐棲姫と遭遇しましたがなんとか倒していきました。

それで駆逐棲姫を完全に無力化した時でした。

なにやら敵艦隊のあった場所から光が漏れだしてきて何事かと思った次の瞬間には、そこにはピンク色の髪をした少し小柄な少女が姿を現しました。

なるほど…。

これがこの世界で言うドロップという現象なのですね。

深海棲艦に捕らわれていた艦娘の魂が解放されたのでしょう。

そしてその少女は少しして目を覚ますと、

 

「私は占守型海防艦二番艦、国後よ…クナって呼んでほしいな」

「わかりました。国後、あなたを歓迎します。一度、鎮守府へと戻りましょうか。提督と顔合わせをしましょう」

「わかった」

 

それで新たにこの世界では初の仲間になる国後を引き連れて私達は輸送作戦を終えて、鎮守府へと帰る事にしました。

提督に褒めていただけるでしょうか? 楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輸送艦隊が鎮守府へと帰ってきて新たに加入したのだろう艦娘を連れて来ていた。

 

「あなたが提督…?」

「ああ。そういう君の名は…?」

「私は占守型海防艦二番艦、国後よ…よろしくお願いします。提督…クナって呼んでほしいです」

「わかったよ、クナ。これからよろしく頼む」

 

そう言って私はクナと握手を交わしたのだった。

さて、次は輸送が終わったのでお決まりのボスを打倒する編成を考えないとな。

それで私はまた編成を考えるのであった。

 

 

 




国後との出会いを描きました。
まだキャラを掴めていないので簡素になりましたがこれから理解していこうと思います。
戦闘描写も書いた方がいいのですがなかなか難しいものですよね。
イベントを字面に書くという作業は。




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