【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0159話『夜戦型装備の開発』

 

 

 

 

サラトガの最初の出撃任務が終了したため、私は報酬をもらうために任務表を開いていた。

そして三つのアイテムの中から一つを選ぶという事になっている。

その中には『F6F-3』、『熟練搭乗員』、『新型航空兵装資材』の三つが選べるようであった。

私はここを逃したらもう手に入る機会はおそらくないだろうとう思いでF6F-3を選択した。

次に選ぶのは『TBF』と『夜間作戦航空要員』の二種類。

TBFはもう一つは取ってあるので私は夜間作戦航空要員を選んだ。

やったぞ……。

なんとかF6F-3を一つゲットできたぞ。

最悪F4F-4を改修しないといけないと思っていたからよかった。

なんでかって、サラトガを改二にしてしまったらもうF4F-4を改修できないというデメリットが発生してしまったのだ。

改修するためには大型の釜を開いてサラトガを新たに建造しないといけないという資材に多大なダメージを受けかねない事態にまで発生してしまうから。

だからなにはともあれゲットできて良かった。

 

《提督。よかったですね》

「ああ、榛名。これでひとまずは安心できたな」

「提督はミスをしてゲットできなかった時は真っ青な表情になっていましたからね」

「大淀。それは言わないでくれ……」

「ふふ、はい」

 

それで私は次のサラトガの出撃任務をする前に改修をして夜戦装備を作ろうという事を決めた。

それには問題があってうちには今現在一つも艦戦52型がなかった事だ。

だから改修するのにもちょうどいいので、

 

「サラトガに開発を行ってもらうか」

「そうですね。それがいいでしょう。それではさっそくサラトガさんをお呼びいたしますね」

「頼む」

 

それで大淀は電話をサラトガの部屋にかけて呼び出しをしていた。

普段は私が直接呼出しをしているんだけど大淀がいる時は大淀が呼び出しをしている。

特に役割は決めていないんだけど大淀がしたいのなら任せてもいいと思っている。

それで連絡が済んだのだろう、

 

「少ししたらサラトガさんが来るそうです」

「わかった。ありがとう大淀」

「いえ」

 

それでしばらくしてサラトガが執務室へと足を運んできた。

 

「提督。サラトガ、まいりました」

「よく来たな。それじゃ執務室まで足を運んでもらって悪いんだけど今から工廠へと向かうとするか」

「はい? なにか建造するのでしょうか……?」

「ああ。F6F-3を改修するためにまずは艦戦52型を12個作らないといけないからその任をサラトガに任せたい」

「そう言う事でしたか。わかりました。サラトガ、頑張って開発しますね」

 

それで私とサラトガは工廠へと向かっていった。

大淀にはいざという時のために執務室に残ってもらっているので安心だ。

そして工廠へと顔を出すと明石がいたので、

 

「おーい、明石。少しいいか?」

「はい? なんでしょうか提督?」

「ああ。開発をしたいんで手伝ってもらっていいか?」

「わっかりました。なにを開発するんですか!?」

 

開発と聞いて明石は目を輝かせた。

普段はデイリー任務でしか開発をしないから本格的な開発をしていない最近は明石の手も余っているのだろうな。実に楽しそうだ。

 

「零式艦戦52型をサラトガと一緒に12個作ってもらいたい」

「52型ですか……。なるほど、改修に使うためですね?」

「その通りだ。だから頼んだぞ」

「お任せください! それじゃサラトガさん、手伝ってもらっていいですか?」

「わかりました」

 

それでサラトガと明石は開発室へと入っていった。

 

「数が揃ったら報告してくれ。私は執務室へと戻っているので」

「わかりましたー!」

 

中から明石の声が聞こえてきたので後は任せる事にした。

そして私は執務室へと戻っていった。

その道中で加賀と遭遇する。

 

「提督……? 工廠の方から来られたみたいですがどうされました?」

「ああ。空母の夜戦装備を作るために今現在サラトガと明石が改修するための52型を作ってもらっているんだ」

「なるほど……。空母が夜戦を出来るというのは気分が高揚しますね」

 

それに微かに笑みを浮かべる加賀の姿がそこにあった。

 

「加賀さんも夜戦がしてみたいか……?」

「ええ。川内のように夜戦夜戦!とはしゃぐわけではないけれど、それなりに練習はしておきたいわね」

「そうか。基本サラトガ以外の空母は夜間作戦航空要員と夜戦艦載機の装備をしないと夜戦はできないそうだから装備できるスロットが埋まってしまいそうだけど、そこら辺は大丈夫か……?」

「安心して。無様な事はしないと約束するわ」

 

安心と信頼の笑みで応えてくれる加賀さんに私はやはり安心感を得ていた。

 

「わかった。それじゃ装備が揃ったら加賀さんにも修練も兼ねて手伝ってもらうとするよ」

「わかったわ。その時が来るのを楽しみにしているわね」

「うん」

「それでは私は空母寮に戻っているわね」

「わかった。話をしていて移動するのを邪魔して悪かったな」

「いえ、いい話が出来たからチャラにしておくわ」

 

そう言って加賀さんはどこか嬉しそうに空母寮の方へと向かっていった。

おそらく空母寮に帰ったら空母のみんなに私との会話を教えるのだろうな。

それでみんながやる気を出してくれれば説明する手間も省けるというものだ。

それで今度こそ私は執務室へと戻っていった。

 

「お帰りなさい提督。工廠の方はいいのですか……?」

「ああ。今はまだ明石とサラトガが開発しているところだからな」

「そうですか。それではその間に別の任務でもしていましょうか」

「そうだな」

 

それで私はまだ残っている今日の任務をやるために頑張っていた。

 

 

………しばらくして、

 

 

執務室の電話が鳴り響いてきた。

これは……、ようやく数が揃ったのかな?

少しワクワクしながらも電話に出ると思った通り相手は明石だった。

 

『提督? 52型の開発が指定された数分生産完了しました』

「わかった。それじゃさっそくサラトガと一緒にF6F-3の改修作業を行ってもらって構わないか?」

『わかりました』

 

それで電話が切れた後しばらくして明石から☆6まで失敗もなく改修が終わった事の知らせを受ける。

☆7以降からは使う装備は紫電改二を使うという。

うちにはいつか使うだろうという思いで20機ぐらいは紫電改二が倉庫に死蔵してあったからついに日の目を見ることが出来るな。

そして改修が出来たという報告を受けて私は向かわせてもらった。

 

「できたか明石」

「はい。見てください。改修MAXになったF6F-3の姿を! 輝いていますよね!?」

 

久しぶりにいい仕事ができたのだろう、明石はいい笑みを浮かべている。

 

「それじゃさっそく艦載機の練度を上げるために鳳翔さんに出張ってもらうか」

 

それで私は鳳翔さんを呼んでF6F-3を装備をしてもらい鎮守府近海に出撃してもらった。

そして、

 

「提督……。F6F-3の練度上げが終了しました。これでよろしいでしょうか……?」

「ああ、ありがとうございます鳳翔さん」

 

改修に練度もMAXになったために私はF6F-3をサラトガに装備してもらい、ついに『夜戦型艦上戦闘機の開発』の任務を完了させた。

そして改修されたF6F-3は『F6F-3N』へと改修が完了された。

 

「提督! ついに夜戦装備ができましたね!」

「ああ。これで後はもう一つの艦攻の方も出撃任務が終わったら作ろうとしようか」

「はい。サラトガ、次の出撃任務も頑張らせてもらいますね!」

 

それで今日は開発と改修に一日を費やしたので出撃任務は明日にやる事になったのであった。

 

 

 




F6F-3Nの開発完了です。
これでもう一つの艦攻夜戦型を装備すればサラトガが夜戦でも活躍してくれるので楽しみです。


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