【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0133話『空母夏鬼の打倒艦隊』

 

 

 

 

先日のE-3攻略のためにどうしても攻略できずに丙作戦に落としてしまった事を少し後悔しているけど気を取り直して進めていかないといけないなという気持ちで私はE-4攻略艦隊を編成するためにメンバーを大淀とともに考えていた。

 

「それで大淀。先行報告によるとE-4のボスにはなにかしら装甲破砕ギミックがあると聞いたんだけど、そこのところはどうなのだろうか……?」

「そうですね。噂によりますとE-1で狭霧さんを探していたエリアとE-2のギミックを解いた時に一緒に出現した一見無意味なエリアを攻略すると敵深海棲艦の装甲が弱体化するという報告を聞いていますね。まぁ、実際に体感としては気のせい程度という感じだったそうですが……」

「そうか。わかった、ありがとう」

「いえ」

 

それで私は考えてみる。

E-4には二体のボスの存在が確認されている。

まずは前半戦のボスである『空母夏鬼』。

そして後半戦のボスである『戦艦仏棲姫』。

この二体を攻略するためにはまずは空母夏鬼を攻略してからルートを解放するというめんどくさい事をしないといけない。

さらには編成も空母機動部隊と水上打撃部隊とそれぞれ分けないといけないという面倒さ。

空母夏鬼には空母機動部隊編成で。

戦艦仏棲姫には水上打撃部隊編成でという感じだ。

そうでもしないとルートがそれてしまうという。

好きな方で挑めないという欠点をそれぞれ持っているけど対応するしかないんだよな。

 

「それじゃまずは空母夏鬼を攻略するために部隊を組むとしようか」

「はい」

 

それで私と大淀は考えた編成での人員を執務室に呼ぶ事にした。

まずは第一艦隊は旗艦は那智、そして熊野、飛鷹、隼鷹、葛城、蒼龍の六名。

次には第二艦隊は旗艦を神通、そして足柄、時雨、綾波、吹雪、加古の六名だ。

この十二人で空母機動部隊を編成してもらいたいと思っている。

メンバーが執務室へと入ってきた。

 

「それじゃさっそくだけどこのメンバーでまずは空母夏鬼を攻略してもらいたいと思っている」

「わかったぞ。この那智に任せておけ!」

 

さっそく那智が元気よく先陣を切って声を上げてきた。

うん、元気があっていいな。

考えてみれば第一艦隊のメンバーは元気が売りの艦娘が多い印象である。那智然り隼鷹然り葛城然り……。

 

「那智は相変わらず真面目だねぇ。まぁ隼鷹さんも頑張らせてもらうけどさー」

「隼鷹? あんまり羽目は外しちゃダメよ?」

「わーかってるって飛鷹」

 

隼鷹と飛鷹が相変わらずの姉妹でのやり取りをしている一方で熊野が私の顔をじっと見てきていた。どうしたんだ……?

だけど少ししてホッとした表情になっていた。なんだ?

 

「よかったですわ」

「ん? どうしたんだ熊野?」

「いえ、提督はてっきりE-3で丙に落としてしまったのですから落ち込んでいる物かと思っていたのですけど、もう引きずってはいないようで安心したのですわ」

「あぁ……ありがとう熊野。大丈夫だよもう復帰しているから」

「それなら安心ですわね」

 

熊野は意外とこういう気遣いが出来る子だからな。さすが淑女(レディ)だな。

熊野の気遣いに癒されながらも他のみんなを見ていると蒼龍と葛城が二人して「頑張ろうね」と言い合っていた。

うん、この二人は相変わらずで安心するね。

さて、第二艦隊の方はどうなっているかな?

 

「神通。いけそうか……?」

「はい。この神通にお任せください。夜戦では存分に活躍させていただきます。駆逐艦の皆さんも頑張りましょうね」

「うん。僕に任せてよ」

「はい。綾波も頑張ります!」

「司令官! 吹雪にお任せください!」

 

神通の言葉に三人が元気に反応をしてくれた。

うん。これなら安心だ。

だけど一人いつも通りにだるそうな子がいた。

 

「……もう加古? そんなに眠そうなんてダメよ?」

「あれー? 古鷹ー?」

「足柄よ! いい加減しっかりしなさいな!」

「わぁかってるよー……その前に寝ていい……?」

「砲弾を食らわせるわよ……?」

 

足柄が額に怒りマークを作って怒っているな。

うーん、やっぱり加古は古鷹と組ませた方がよかったかな……?

しかし古鷹はもうE-2で使ってしまったしな。

足柄には加古の面倒は荷が重そうだし。

私の不安を察したのか他のみんなが、

 

「大丈夫です! 加古さんは私達でなんとか海域に入るくらいには覚醒させておきますから!」

「任せたぞ吹雪?」

「はい!」

 

これで若干不安が残るけど全員の体調は確認できた。

それじゃさっそくだけど出撃してもらおうか。

今回は海域に移動するだけでも時間を食うのだからさっさと行ってもらわないとな。

 

「それじゃみんな。出撃してくれ。戦果を期待しているよ」

「「「了解」」」

 

それで一同は港へと出て行って艤装を展開して出撃していった。

まだ眠そうな加古はそのうち起きるだろうという希望的観測を信じて……。

 

 

 

 

 

 

 

「……でも、私達って空母棲鬼って戦った事がないからよくわからないんだよねぇー」

 

私、蒼龍はそう言ってみんなに話す。

それにみんなも同意なのか頷いてくれた。

前のイベントで最後に登場したらしいのが2014年秋の小規模作戦である『発動!渾作戦』で初めて登場したらしいんだけどその時はまだ提督が着任して間もない練度の低い頃だったから最奥のステージまで行けることが出来なくて結局は会わずじまいだったからね。

 

「でも、そんな事を言いましたら葛城だってまだ出会った事がない深海棲艦はたくさんいますよ?」

「まぁそうなんだけどね。葛城も来るのが遅かったからね」

 

そんな世間話をしながらも一度中継地点で補給を済ませた私達は紅海海域へと足を踏み込んでいった。

道中の軽空母部隊と戦艦部隊がやっかいだったけどなんとか開幕と先制攻撃で仕留めていき、そして遭遇する。

 

「ナンドデモ……ナンドデモ……シズンデイケ……!」

 

空母夏鬼と遭遇したのは、まぁいいんだけど……なんだろう?少しムカッと来るこの気持ちは……?

格好がやっぱり水着で麦わら帽子を被っていていかにもバカンスをしていますって感じのいで立ちだ。

なんか心の奥ではきっと『バカンスの邪魔をするな』とでも言っているんじゃないかと勘ぐってしまうほどには心がむかむかします。

 

「かーっ! たくよー、夏だからって余裕のバカンスってか!? 上等じゃん! 沈めてやるよ!」

 

隼鷹のその一言で戦闘が開始された。

私も航空機を発艦させていきこのむかつきを晴らそうと思う。

 

「艦載機のみんな! あの余裕をこいている空母夏鬼を撃滅してください!」

 

私の気持ちに答えてくれたのか艦載機のみんなは空母夏鬼に大打撃を与えてくれた。

そして夜戦でも第二艦隊のみんなが活躍してくれたおかげで空母夏鬼はほぼストレートに倒すことが出来た。

そしてそれは何回か繰り返していって何回か大破撤退はしたけどそれでも十分な成果を出してついに空母夏鬼を完全に沈黙させることに成功した。

 

「やったね、みんな!」

「「「おー!」」」

 

それでみんなで喜んでいる中で那智が提督へと報告していた。

羅針盤もどうやら新たなルートを解放したみたいで先への進路を示している。

後半の部隊も頑張ってほしいな。水上打撃部隊だから多分私は入れなさそうだしね……。

 

 

 




装備さらし。

第一艦隊

那智改二 SKC34 20.3㎝連装砲、20.3㎝(3号)連装砲、零観(MAX)、FuMO25レーダー
熊野改二 SKC34 20.3㎝連装砲、20.3㎝(3号)連装砲、零観、強風改
飛鷹改  流星(六〇一空)、流星改、Fw190T改、烈風
隼鷹改二 村田隊、52型熟練(MAX)、流星改、烈風
葛城改  流星改、52型熟練(MAX)、村田隊、彩雲
蒼龍改二 流星改、友永隊、岩本隊(☆6)、52型熟練(MAX)


第二艦隊

神通改二 20.3㎝(2号)連装砲、15.2連装砲改(MAX)、夜偵
足柄改二 SKC34 20.3㎝連装砲、20.3㎝(3号砲)連装砲、零観、FuMO25レーダー
時雨改二 10㎝連装高角砲+高射装置×2、13号対空電探改
綾波改二 10㎝連装高角砲+高射装置×2、13号対空電探改
吹雪改二 10㎝連装高角砲+高射装置×2、13号対空電探改
加古改二 SKC34 20.3㎝連装砲、20.3㎝(3号)連装砲、零観、32号対水上電探



E-4はE-3で丙でやったために乙で挑みました。
なんとか沼る事なく空母夏鬼を倒すことが出来たので良かったです。


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