【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。   作:炎の剣製

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更新します。


0114話『文月の改二改装』

 

 

先日は文月の改二が実装された日なのだけど、同時に私と榛名の絆も深められた大切な日だったためにこうして翌日になって私は大本営から通達された情報を確認していた。

その最中で大淀が笑顔を浮かべながらも、

 

「提督。先日は榛名さんと楽しむことができましたか……?」

「ごほっ!」

《はうっ……》

 

私と榛名は同時に咳き込んでしまう。

大淀は狙ってやっているのか分からないなぁ。今でも表情からは読み取れない。

本人はキョトンとしているけどね。

 

「ま、まぁそれなりに楽しませてもらったよ」

「そうですか。それならよかったです。榛名さんもネックレス、似合っていますよ」

《あ、ありがとうございます……あの、大淀さん? 狙って言っていませんか……?》

「そんな事はありませんよ?」

《そ、そうですか……》

「はい」

 

そう、大淀が言うには私が渡したネックレスも一緒に榛名と透明化してしまって榛名の装備している一部になっているのである。

 

「それより提督。昨日は長門さんが普段の任務だけはやってくれましたので新情報とともに任務を遂行していきましょう」

「そうだな。まずは新情報によると文月の改二は確定として他には那珂のステータスが多少上方修正されて、さらには最大練度が155から165に引き上げになったという所か」

「そうですね。ですからまたこれまで以上に強くなれますね。ですがまだうちの鎮守府では155に達しているのはろーさんだけですから提督のこれからの頑張り次第だと思います」

「そうだよな。でもまだそんなに高見は目指すつもりはないと思っているから別にいいと思っている。それより早速だけど文月を第二次改装するか」

「はい、了解しました。今回は改装設計図は不要とのことで久しぶりに気が休まりますね」

「だな。最近の改二ラッシュで各鎮守府も勲章が枯渇していると思うから今回ばかりはありがたい」

 

それで私は文月の部屋へと連絡を入れる。

 

『なーに? 司令官?』

「文月か。至急工廠へと向かってくれないか。君の改装をしたいと思っているので」

『わかりましたー。それじゃすぐに向いますねー』

 

それで文月との連絡を切る。

 

「ふむ。これと言って気負っているではないようだな」

「そうですね。おそらく前々から文月さんだと狙っていましたので本人も十分覚悟は決まっていたのだと思います」

「そういうことだな。それでは私達も向かうとするか」

「はい、提督」

 

それで私と大淀は工廠へと向かっていった。

するとすでにそこには文月の姿があった。

どこか緊張しているのか何度も手をにぎにぎしている。

 

「司令官。ついに私も改二になれるんだね?」

「ああ。だからそんなに緊張はせずにいつものペースで改装して来てくれ」

「わかったよー」

 

と、そこで明石の声が聞こえてきた。

 

「提督ー? もういつでも準備は整っていますのでいつでもどうぞー」

「だ、そうだ。文月、それでは行ってきなさい」

「わかったよー! 文月、立派に成長してきますね!」

 

それで文月は改装室へと入っていく。

そしてしばらくして、

 

「提督。文月ちゃんの準備が整ったようですよ。いつでも改装ボタンを押しても大丈夫です」

「そうか。それじゃ押させてもらおうか」

 

それで私はいつも通り改装ボタンを押す。

すると改装室の中から光が漏れてくる。

中で改装妖精さん達の手によって文月が今現在も生まれ変わっている最中なのだろうな。

少し時間が経過して改装室の扉が開かれる。

そこには皐月にも通じる制服を着ている文月の姿があった。

 

「司令官~! 文月、改二になりました! どーう? 似合ってる?」

「ああ。とても似合っているよ。皐月とお揃いという所が姉妹らしくていいじゃないか」

「そうでしょう!? あたしもそれで嬉しいんだー!」

 

それで私の周りをクルクルしながら回っている文月は今のところ有頂天の状態なのだろう。しばらくはこのまま放っておこうとするか。

そしてしばらくして私の背中に張り付いて、

 

「ね、司令官……?」

「なんだ? 文月?」

「これからあたしも大規模作戦で活躍できるかなぁ……?」

 

それは偏に不安の一言。

文月は旧式の駆逐艦だから改二になったとしてもステータス的には弱い部類に入るだろう。

だけど、

 

「……ああ。かならず文月の活躍できる場所を作るよ。だからこれからも頑張ってくれ」

「うん! 文月、頑張るね! 大発動艇系統も装備できるようにもなっているんだから輸送連合でも活躍するから!」

「うん。期待しているよ」

 

と、そこに那珂が工廠へと入ってくる。

 

「あ! 文ちゃん! 第二次改装が終わったんだね! おめでとー!」

「うん! 那珂ちゃんさんもありがとう!」

 

それで二人して「イェイ!」とハイタッチをしている光景を見て仲いいなぁと思った。

 

「提督! 那珂ちゃんもさらなる改修ができるようになったんでしょう!? これでまたセンターに舞い戻れると思うと嬉しいな!」

「そうだな。最近は神通と川内ばかりが強化されていたから那珂も強化されて嬉しいだろう」

「うん! それじゃ早速改修してきまーす!」

 

それで那珂は改装室とは別にある改修室へと入っていった。

その間に私は文月にある相談をする。

 

「それでだけど文月。明日にはさっそく任務を受けてもらいたいと思っているんだけど大丈夫か……?」

「うん! 文月、頑張るー!」

「そうか。それなら明日にでも文月は第二二駆逐隊を編成するので皐月、水無月、長月に教えておいてくれ」

「わかったよー! みんなで任務、楽しみだなぁ……!」

 

文月はそれで何度目かになる笑顔を浮かべる。

実に楽しそうだと分かるものだな。

さて、どうなることやら。

 

 

 




文月の第二次改装を行いました。
77で足りたそうですね。
うちでは80まで上げておきましたので余裕でしたね。



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