FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
エミヤはエリちゃんのトラウマレベルの変態行為をしていたらしい。だが、もう一人別にとんでもない変態がいたらしいけれど聞きたくはなかった。
立香の中の英霊像を壊したくはなかった(黒ひげでなかったことだけは確認済み)。
だが、エミヤ、変態行為の二つの言葉で何故か立香の記憶の中にある何かが引っ掛かっていた。
変態行動ではないが、エミヤの行動がおかしかった時があったのだ。
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それは第6特異点、アトラス院でのことだった。
襲ってくる防御機構からシャーロックを守りながら進んでいる時に、ふと見てみれば
「アトラス院、願い、召喚、聖杯戦争・・・・・・何故だか頭が痛いな」
ズボンがあることを確認するように触りながら後衛として一番後ろを歩いていたエミヤが呟いていた。
「エミヤ?どうしたの?」
「む、マスターか。なんでも・・・・・・いや、少しだけ尋ねてもいいか?」
「いいよ。なに?」
普段のエミヤの行動と違い、おかしな様子だった為に話し掛けた立香に逆に質問が返ってきた。
「君は聖杯に何を願うんだ?」
「未来、かな?」
「・・・そうか。良かった」
何故だかとても安心した顔を、穏やかな笑顔をしていた。
だから立香はとても不安になっていた。満足して消えていきそうな感じがしたのだ。
「ろくでもない願いでなくて安心したよ。私が知っている最もひどい願いがアトラス院に関係していてね。少しだけ不安になったんだ」
「そのろくでもない願いってどんなのか聞いてもいい?」
「・・・・・・聞かないでくれ」
エミヤの記憶の中で眼鏡で褐色肌の履いてない女性がとんでもない言葉を言っていた。とんでもない行動をやっていた。
ステータス欄の中で装備欄の下半身部分を強制的に削除し、投影すら発動しないようにした彼女の満足そうな顔に恐怖が沸いてくる。
その後赤い悪魔に召喚されたときにまで影響を残していた時には涙声になっていた。そこから先は思い出したくない。
本当に思い出したくもない。
「君のような人がマスターで良かった」
「本当にいきなりどうしたの!?」
「改めてそう思っただけだ」
意味がわからず、混乱していた立香だった。
**
それはさておいて。
「ねえマシュ。宝具を使える?」
立香はマシュに尋ねる。先ほどマシュは真名を知っているのではないかと思うようなセリフを言っていた。
「その、すみません。使い方がわからなくて・・・・・・」
「ううん、こっちこそごめんね?マシュらしくない言葉を言っていたから気になって」
ランスロットに対するマシュの扱いは普段からあんな感じではあるけれども。
「いえ、何故か言わなければならないと私の中の英霊が言っていたので」
「そ、そっか・・・・・・」
ギャラハッド、そんなに一緒にされるのが嫌だったのか。確かにあの流れで一緒にされるのは嫌だろうけれども。
「あの、先輩!私は宝具を使えなくてもしっかり戦えます!」
「うん、頼りにしてる」
本当に心から頼りにしている。それでもマシュ一人だけを戦わせるつもりは立香にはない。
あの最後の特異点。ソロモン、Dr.ロマンとマシュの二人が犠牲になったあの時と同じ思いをもう二度としたくない。
「一番の実力を持っていながら寝とり、崩壊させる原因を作った穀潰しとは違いますから!!」
「う、うん」
立香の内心に気付くことなくやる気に満ち溢れているマシュ。
実はこの娘、わかってやっているのではないだろうか。
いや、以前よりもポジティブな方に意識が向かっているから良いのだが。
「ん?嬢ちゃん、宝具が使えないって?そりゃおかしいな」
そう、サーヴァントとして戦えるなら宝具が使えるだろうというのがキャスニキの言っていることだった。
「あー、なんつうかな。魔力が詰まってるんじゃねえか?がむしゃらというか、弾けるというか。要するに大きな声を出す練習をしてないってやつだ」
「そうよ、歌えばいいんじゃない?私と一緒にやってみましょ!」
「エリちゃん待って!!」
咄嗟にストップをかける立香。
ちなみにキャスニキは口元がひきつった後に逃げ出そうとしていた。
無責任だった。
現在再び正門に到着。
本当に間に合うかなぁ?
聞いてる感じはガチイベで難易度高いらしいし
助けて!!!
そして来ないパッションリップとメルトリリス
狐セイバーが来ました
喜んでるけど喜べない