FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ   作:ピリの唄

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よ、ようやくアンケートの結果が発表できる!
長かった・・・・・・


幕間の物語 召喚されたモノ

 

Fateシステムに本来、詠唱は必要ない。

それはオルガマリーにはわかっていることだ。

それでも詠唱を唱える。

これは願掛けだ。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公」

 

意気込んだオルガマリーが召喚サークルの前に立ち、聖杯戦争で使われている、サーヴァントを召喚するための詠唱を始める。

今度は激辛麻婆豆腐という礼装なのかもわからない色物礼装ではなく、確実にサーヴァントを喚ぶために。

 

「(中略)汝三大の言霊を纏う七天」

 

この際、バーサーカーでも何でもいい。

私の言うことを聞いてくれるなら!

 

「抑止の輪より来たれ」

 

私を誉めてくれるサーヴァント!

 

「天秤の守り手よ―――!」

 

せめて、私のことをちゃんと認めてくれるサーヴァント!

 

その望みが届いたのか、膨大な魔力が渦巻く。

 

「この魔力、間違いなく最強のカードを引き当てたわ!」

「あ、これ失敗するわ」

 

凛は以前の経験から悟る。

凛の言葉に応えるかのように、Fateシステムにノイズが走る。

 

「なんだこれ!?おかしいぞ、この反応は!」

 

計測していたロマニはその反応に驚愕する。

そしてその場の全員が警戒する。

 

**

 

唐突に話は変わるのだが、Fateシステムで召喚できるのは様々なのだが、やはり召喚者と縁の強いモノが呼ばれやすい。

勿論、縁の強いものは英霊だけではない。

聖杯戦争で使われている召喚陣ならまだしも、乱雑な可能性から召喚するFateシステムにはサーヴァント確定は十連以外にない。

まあ、何が言いたいかというと。

 

「どうしてよ、ロマニ!あれだけの魔力だったじゃない!!必要なかった詠唱まで入れたじゃない!!」

「僕に言われても!?」

 

膨大な魔力の後に残っていたのは金色の指環だった。

その指環を見て立香とロマニにダ・ヴィンチ、そして前回の記憶を引き継いだエミヤ、冬木の聖杯から記憶を引き継ぎ、真実を知っているイリヤも顔がひきつる。

記憶を引き継いでいても興味のない清姫は別である。

 

「なあ、それってロマニの指の奴に似てないか?」

 

そして無意識的に士郎は、爆弾を地雷源に投げ込むような発言をする。

 

「あ、やっぱり?」

 

呟いた立香だけでなく真実を知っている人の顔が更にひきつる。(清姫は別)

ロマニの指環=魔○王の指環である。

可能性や縁が雑多で何が出てもおかしくないといっても、とんでもないモノを引き寄せていた。

だが、オルガマリーにはそんなことはわからない。

 

「やっぱりロマニがいたからじゃない!!」

「え!?僕のせいかい!?」

「だってこれ、貴方の指環でしょ!?」

 

いいえ、ソ□モンの指環です。

もしくはゲ□ティア。

つまりグランドキャスターかビーストの指環。

なんて誰も口に出せるわけがない。

 

「あ、ある意味では最強のカードだよね・・・・・・」

 

ただ恐いのは、この縁を辿ってカルデアに逆探知とかされない?

 

**

 

拗ねるオルガマリーを横目に藤丸も召喚サークルに向かう。

だが、初めて聞く詠唱を、完全に覚えているわけもない。

 

「あ、別になにも唱えなくても大丈夫だよ?」

「え?そうなの?」

 

困った藤丸にアドバイスをしたのは立香。

 

「石を置いて召喚ーとか。そんな感じでいいから」

「軽い」

「来い!星5鯖!でもオッケー」

「ガチャ!?」

「うん」

 

軽かった。藤丸の想像していたものよりも遥かに軽かった。

冬木の聖杯戦争を知る人たちもあまりの軽さに苦笑いを浮かべるしかない。

というか最後はガチャでしかなかった。

 

**

 

「えーっと、来い!」

 

藤丸の言葉とともに魔力の渦が召喚ルームに広がる。

それは清姫が出たときと違い、金色の渦だ。

それを見て二人ほど叫ぶ。

 

「「バ、バリバリ来た!?」」

 

そしてその二人に突っ込みを入れるマシュと

 

「先輩方、何を言ってるんですか?」

「どうせ来ないわよ」

 

膨大な魔力でも外れ、爆死仲間を望むロリ。

しかし現れるのはアーチャーのセイントグラフ。

 

「なんでよ!!」

 

オルガマリーの嘆きを聞かなかったことにしてからロマニが観測結果を叫ぶ。

 

「うわぁ!この魔力は凄いぞ!トップサーヴァントレベルだ!」

「なんで私のときにはサーヴァントすら来ないのに、素人の藤丸のところにはトップサーヴァントレベルのサーヴァントが来るのよ!」

「所長、物欲センサーというものがあってですね?」

「うるさい!立香は黙りなさい!」

 

ヒステリーを起こす所長(ロリ)と下らないやり取りに気をとられていると藤丸の右手に熱が走る。

自分と誰かの繋がりを感じる。

そして光が収まったその場には

 

「フフハハハハハハハハハハ!!我を喚ぶとは運を使い果たしたな、雑種!!」

 

黄金の鎧を纏った金髪赤目のサーヴァント。

誰もが知る英雄の王。

ギルガメッシュがそこにいた。

 

「セイバーがいる場所に我を呼ぶ、わかっているではないか、雑種!」

 

英雄王もといAUO、混沌としたカルデアに、混沌とした人理修復に参戦。




と、言うわけでアンケート結果は二票でAUOでした。
アンケートに協力してくれた皆様、本当にありがとうございました!

・・・・・・次に鯖のアンケートするときは選択肢を作ろうと心に決めました。

別のアンケートは活動報告でしてるんですけども。

ここから先、シリアス注意!


概念礼装 ■■■■の指環
詳細
藤丸立香の辿った人理修復の際に、全てを■■■記録に残らない誰かの指環。
■■■■が■■だったときに着けていたモノ。
人理修復を成した少女が再び人理修復をするというバグが、死んでいた筈の少女が(幼女になって)生存しているというバグが椅子に残っていた指環を引き寄せた。

「後悔しないようにね?」

それは少女たちに■■■・■■■■■が遺すエール。

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