FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
オラに(魔)力をわけてくれ!
って言葉が思い浮かびました。
目指せ、予想の斜め上!
ジル・ド・レェの宝具は『螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)』。
海魔を召喚するこの宝具は海魔の制御を度外視すれば超巨大な海魔すらも召喚出来る。
ジル・ド・レェにとっては今この場で確実に倒さねばならない相手がいた。
しかし匹夫を殺すためには戦力差が大きかった。カルデアのマスターだけではなくジャンヌまでもが邪魔をする。
「私の邪魔をするな、ジャンヌ・ダルクゥゥゥッ!!」
「せ、先輩!先程よりも威圧が凄いです!」
『気を付けてくれ!相手のキャスターの魔力が膨れ上がっている!宝具が来るぞ!?』
立香の記憶のなかにこんなに威圧があるジル・ド・レェは居なかった。
聖杯を持っているのなら納得できるが今も聖杯を持っているのはルーラーオルタちゃんだ。
「いったい何が・・・・・・」
彼をあそこまで強くしているのか。
そして何故執拗にジークを狙うのか。
でも海魔を倒せばそれで立香たちの勝ちが・・・・・・
「あっ」
立香はそこで気づいてしまった。
今の立香の周りにはほとんど火力がないことに。
海魔の数押しに負けるかもしれない。
マシュは防御がメインで火力はない。
ジャンヌの火力は高いが自滅宝具。
ジークの火力は高いが時間制限がある。
ジャンヌ・オルタ・サンタ・リリィは火力が心許ない。
天草四郎時貞もしかり。
ルドルフ(ワイバーン)は海魔に勝てない。
つまり、火力が高いのは清姫だけだった。
「清姫、お願い!」
「うふふふふふ。分かりました旦那さま!わたくしに任せてくださいね」
「私は女だから旦那さまは間違い・・・・・・」
「言っている場合じゃないです先輩!敵性体、来ます!」
魔力が尽きるまで、もしくは援軍が来るまで耐え続ければ立香たちの勝ちだ。
防戦が始まる。
**
ジャンヌ・オルタ同士がぶつかり合う。
違うのはクラスと聖杯による魔力の補充があるかどうか。
しかし、実際には聖杯による強化は無意味だ。
何故なら
「「これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮・・・・・・『吼え立てよ、我が憤怒(ラ・グロンドメント・デュ・ヘイン)』!」」
ルーラーとアヴェンジャーで彼女の宝具は効果が変わるのだから。
ルーラーは多数の相手を巻き込む業焔であり、その呪いは相手の防御妨げる。
しかしアヴェンジャーはたった一人の相手を狙う業焔であり、その呪いは相手を蝕み、強化を阻む。
「なんで、私の邪魔をするのよ!アンタも同じ私でしょ!!」
「同じ私だからでしょ?アンタそんなこともわからないの?」
自分を贋作だと認め、成長中のオルタ(アヴェンジャー)と未だに自分を本物と思っているオルタ(ルーラー)。
「そもそもいくら強化してようがルーラーのアンタがアヴェンジャーの私に勝てるわけ無いでしょ!」
呪いの焔に焼かれながら振り抜かれたアヴェンジャーの旗はルーラーを吹き飛ばす。
それは決して相性の問題ではなく、聖杯を使って人類に復讐しようとする調停者(ルーラー)が真の実力を出しきれないというだけのこと。
復讐しようとするのなら、復讐者(アヴェンジャー)の方が実力を出せるというだけのことだ。
「ルーラーをしている限り、アヴェンジャーの私に勝てるわけ無いでしょ?」
間違った役割で実力を正しく発揮することなんて出来ないのだから。
だから復讐の呪いの焔はアヴェンジャーの方が上回っていた。
「どうして・・・・・・私は・・・間違って、ない・・・・・・!」
「始まりを間違ってるのよ。だからアンタが間違って無くても間違いよ」
立っているオルタが呟く。
「零から始めてきなさい。私を召喚する奴はお人好しの、ボンクラの、涙ぐましい、前向き、善良、天然、どうしようもない平均的な存在で、怯えても、絶望しても、踏みにじられても、嘲弄されてもなお、進むことだけは止めぬ、人間の象徴みたいな厄介な奴だから。私みたいなのでも受け入れてくれるから」
もしも他の誰かに聞かれてたらその人物を殺す。
他人には決して言わない言葉だった。
後はこの自分から聖杯を取るだけ。
それでこの特異点は終わり・・・・・・
『緊急回避』
「っ!?」
身体が勝手にその場から回避する。
次の瞬間に避けたその場に海魔が叩きつけられる。
ジークを殺すことを優先しているといっても助けを求めるジャンヌの方を優先するのはジル・ド・レェにとって当たり前の事だ。
アヴェンジャーオルタを海魔で遠ざけ、ルーラーオルタを守る。
「ジ、ジル。私は・・・・・・」
「大丈夫です聖女よ。一度お眠りください。貴女が目覚めるときには勝利を、匹夫の死体をお見せしましょう」
「匹夫はどうでもいいけど、任せるわねジル・・・・・・」
そして聖杯はジルの手に。
最終戦の第二ラウンドが開始する
「それはいけません。それでは人類は救われない」
筈だった。
全員の意表を突いた薔薇の黒鍵が、ジルの手から聖杯を弾き飛ばす。
そして飛んだ聖杯を空中で丁寧に掴んだのは
「やはり企んでいましたか!天草四郎時貞!」
「企むとは人聞きの悪い。正しく人類を救おうとしているだけですよ、ジャンヌ・ダルク」
天草四郎時貞だった。
イヤー終わりが見えてきましたなー
これで今年中なのでのんびりと・・・・・・ってやはり貴様か!
シロウ・コトミネ!
一筋縄で終わらせろし!
いや、書いてるのは私なんだけども!
えー、毎度のような近況報告ー
セイレムの魔神柱と戦闘して令呪をきりました。
2日休んで令呪の回復中です
そして今日完全回復なので今から行ってくるであります。
あ、ガチャはしておりませぬ。
石を集めてエレシュキを引くのだ!