FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ   作:ピリの唄

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ネロ祭特別編?変?


知らない所で進む物語。

 

それは立香達がマリーたちと話しているときのことである。

第一特異点ではなく、第二特異点にとあるサーヴァントたちとそのマスターがレイシフトしていた。

 

「見るがよい、奏者よ!これが余の作り上げたローマである!!」

 

-―うん。凄いね。

 

少女の目の前に広がっている光景は、この場所は月ではない。

本来なら存在しない筈の歴史の揺らぎ、特異点というモノ、らしい。

その中にセイバーの生きている時代が合った為に月の新王としてではなく、セイバーのマスターとして確認に来たのだ。

 

「バカ皇帝の生きている時代ですので常にお祭りなのかと思ってましたが・・・・・・。違うようですね」

「ローマ・・・・・・。悪い文明ですか?」

「余のローマが悪い文明の筈が無かろう!全ての文明もまたローマに続いていると言っても過言で無いのだぞ!?」

 

この場に居るのは少女と、契約しているサーヴァントのセイバー(ネロ)、キャスター(玉藻)そして幼女なセイバー(アルテラ)である。

 

『あー、テステス。聞こえてますか先輩?愛しの後輩、BBちゃんですよー?』

 

ムーンセルの(平行世界のビースト発生の原因がデータ内のキアラであるなど)諸事情により復活したBB。

そのBBに特異点の修復のための手伝いを頼むと喜んで受けてくれた。

現在は月からBBチャンネルの劣化になる聴覚のみのハッキングで連絡を取っている。

 

――聞こえてるよ。で、これからどうしたらいいんだっけ?

 

『そうですね。特異点を作っているのは聖遺物、先輩には分かりにくいかもしれないですが、ムーンセルとは違う聖杯です。特異点のどこかにあるその聖杯を回収することが目的になります』

 

――ムーンセルとは違う聖杯?それって聖杯戦争とかの?

 

ムーンセルの聖杯戦争は、地上で起こっていた聖杯戦争を元にしていたと聞いたことがあったけど。

 

『あー、それに近いですね。まあ、やることは変わりませんよ?倒してゲットです』

 

――ゲットなんだ・・・・・・。

 

『はい。ゲットです。・・・・・・コホン、それでは様式美として言わせてもらいますね』

 

様式美って何のことだろう。

疑問に思っても訊ねるような無粋な真似はしない。

 

『それでは先輩、聖杯探索を始めましょう』

 

――うん、頑張るよ。

 

「奏者ー!速く行くぞ!!これから余がローマを案内するのだからな!」

 

元気のあるセイバー、ネロ。

 

「ご主人様。特異点とは言っても気を張り詰めてばかりはいけませんよ?」

 

気を配るキャスター、玉藻。

 

「スゴいですね、マスターさん!」

 

小さくて無邪気なセイバー、アルテラ。

それにBBがサポートしてくれる。

だからきっと大丈夫だ。

 

**

 

「あー!それにしても先輩と一緒に行きたかったなーー!!」

 

月で一人。

先輩との通信を切ってからモニターの前で愚痴る少女がそこにいた。

本来なら愛しの先輩とともに特異点を観光もといパパッと修復できる筈だったのだが。

 

「まあ、先輩がしなくても大丈夫なんですけどね」

 

おちょくりたくなる方のセンパイが人理を守るのだから。

知ったら動かない訳がないのが先輩なのだけど。

 

「そもそもなんでアレのために私が残らないといけないんですか!」

 

ビースト案件のキアラ。

彼女がビーストとなったときのワクチンを(ばれないように)用意するまでサーヴァントと同じように月から離れて行動は出来ない。

ムーンセルがそれだけこの事を重要視しているという事なのだが。

 

「メルトに作成をやらせれば・・・・・・。残念、すでに役目がありましたね」

 

ついでにリップにも。

そもそもやらせようとしても反逆してくることは間違い無い。

 

「まだ余裕はあるんですけどねー」

 

センパイがゲーティアを倒してから準備しても余裕はある。

そしてBBの前にあるモニターのひとつには混沌とした状況のセンパイが映っていた。

 

「きっと縁はあるんですけどね」

 

白いのとは別のオリジナルの間桐桜が近くにいるので縁は更に濃くなっているだろう。

 

「でも、そうですね」

 

きっとセンパイがゲーティアを倒してからでないと召喚出来ない。

だから少女はこう呟く。

 

「『電子の海で会いましょう』ね、センパイ」

 

***

 

「何か寒気がした!?」

「どうしたんですか先輩?」

 

急に振り向く立香にマシュが訊ねる。

ちなみに他の人たちは場の混沌を納める為に落ち着こうとしている。

 

「ユルユルの水着イベントかと思ったらガチガチのイベントだった的な気が!」

「落ち着いてください先輩!訳がわかりません!!」

 

きっと裏切られた気持ちのマスターも多かった。

 

「ゴールデンウィークと石とお金が消える気が!」

「落ち着いてください!!」

 

パニックになった立香の頭にデミ・サーヴァントの盾が落とされる。

立香の目の前が真っ暗になった。




他の人がネロ祭特別編を書いてたりしたのを見て書いてみようかなーと思ったんです。
ふと気がつけば八割ぐらい書かれてました。

BBちゃんのせい?

あ、残念ながらこの特異点の後はきっと、ローマじゃないです。
アンケート的にイベントです。
待っててね、ローマ!!
早く行けるように頑張るから!

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