FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ   作:ピリの唄

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前回投稿したのは全力でシリアスしてた(予想)ので・・・・・・
お帰り、シリアル!


特異点戦力、補強

――奇跡はなく、

 

衛宮士郎にこの状況から逃れる方法はない。

 

――希望もなく、

 

絶対に勝てない相手が目の前にいる。

 

――理想は闇に溶けた。

 

目指すべき輝きを持ったサーヴァントも黒く染まった。

 

――それでも、それなのに

 

――まだ・・・・・・

 

説教が残っている。

 

「ねえ、ちゃんと聞いてる、衛宮君?」

「も、もちろんでございます遠坂」

 

残念ながら彼にカードはない。助けは来ない。

 

**

 

サーヴァントの行動に責任を取る。

それはマスターにとって義務と言ってもいい。

遠坂凛はアーチャーが衛宮士郎を狙ったときに令呪で命じるという形で責任を取った。

立香も歌うエリちゃんの責任を、耳栓をしないという形で取った。

・・・・・・こちらは自己満足でしかなかったが。

なので後に、特異点冬木の修復後の大浴場で正座して女性陣(バゼット除く)から説教もされている。

マシュも助けてくれなかった。

 

そして今回、衛宮士郎はアルトリアの暴走を抑えるどころか、カリバーンを投影するという暴挙に出た。

これは説教を避けられない。

 

ちなみにもう一人、説教をされるべきサーヴァントがいるのだが。

 

「やったのは青い方だろう。私がそれを聞く義理はない」

 

説教から逃げるためにアホ毛を引き抜き、オルタ化するという暴挙に出た。

確かに立香にとってオルタとアルトリアは別である。

でも、騎士王がそれでいいのか。

ちなみにモードレッドはセイバーオルタの

 

「後で話すから少し大人しく座っていろ」

 

の言葉に笑顔で

 

「オウ!!」

 

と返事をして座っている。

立香はモードレッドに犬の耳と尻尾を幻視した。

しかも尻尾はブンブンと振られている。

萌えキャラに、マスコットに出来そうだ。

二頭身とかちびちゅき時空とかならきっと成れる。

 

「あの先輩。そろそろ現実に戻って来てください」

「フォウフォウ」

「いや、だって・・・・・・」

 

マシュやフォウ君に言われてそらしていた現実に目を戻す。

そう、目の前にはここに居たらおかしい一騎のサーヴァント。

 

「・・・・・・何よ」

「どうしてここにいるのさ、オルタちゃん・・・・・・」

「なんでわざわざその呼び方にするのよ!!」

「だって・・・・・・」

 

オルタちゃんはオルタちゃんだもの。

 

「アンタ、今おかしなこと考えてない?」

 

全力で首を横に振る。

それより、今回の敵のはずのオルタちゃん(この特異点ではルーラーだった)がアヴェンジャーで契約書も持っている。

どうしてこうなった。

敵はオルタちゃんじゃないのか。

兵士の人たちから聞いていた話の感じで正体はオルタちゃんだと思っていたのに。

 

「大きな私もここに居るんですね・・・・・・」

「違うわよ。私が居るのは当たり前よ。むしろなんでここにこの私が居るのよ。まだ夏よ?」

 

確かにクリスマスはまだまだ先だけど。

 

「メタいよ、オルタちゃん」

 

いや、オルタちゃんはたまにメタいかもしれないけど。

色々なサーヴァントに乙女ゲーム的な役割を振ってたし。

・・・・・・どこで乙女ゲームやってたんだろう。

霊のピエールから教えて貰ったのかな?

 

「そんなことより、さっさと契約しなさいよ。紙はあるわよ?」

「あ、トナカイさん。私も一緒にお願いします!」

「うん、よろしくね。オルタちゃん、リリィ」

「だからいい加減にオルタちゃんはやめなさい!」

「えー?」

 

立香ちやめるつもりはない。

 

**

 

ちなみにだが、二人の元になった筈のジャンヌは・・・・・・

 

「ところでジーク君。何故あの子(ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ)や天草四郎と一緒にいたのですか?」

「そうだよ!何でボクやルーラーのところじゃなくて胡散臭い神父のルーラーのところなのさ!!」

「そう言われても困るんだが・・・・・・」

 

アストルフォと共にジークを問い詰めていた。

恋は人から大切なモノを奪う。

・・・・・・冷静な思考能力とか、状況判断能力とか。

 

「あの、大丈夫ですかジークさん?」

「?問題は無いが?」

「「!?」」

 

そこにこの特異点でジークと一番長く一緒に居たジャンタちゃん(立香と契約済)が心配して話しかける。

二人のヒロインが反応する。

ああ、進む聖女のポンコツ化。

 

ちなみに行き過ぎた愛ならば・・・・・・

清姫のようになる。

 

「気を付けよう・・・・・・」

 

ぼそっと誰にも聞かれないように呟いた立香だった。

前回と違って同年代の異性(エロゲの主人公)がいるのだから特に。

 

 

 

残念ながら立香は知らない。

気を付けるということは意識するということだと。

そして衛宮士郎はエロゲ主人公というフラグ製造器だということを。

男であろうと落としたり、サーヴァントになってからも月でフラグを立てる男は、ひと味どころか次元が違う。

爆ぜて!エミヤ!!

そんな男に慈悲はないヨネ。




最初はプリヤを意識しました。
映画の後に書いたし、仕方ないよね?

責めて現実でのお月見の時期までに終わらせたいなー。
この特異点。
終わるかなー?
終わる気がしないのは何故だ・・・・・・?

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