FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ   作:ピリの唄

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ではない。
これは野営ではない。


これが、これこそがカルデア流野営術

本来特異点でなくても野営をするには交代で寝ずの番をしなければいけない。

だがカルデアは例外である。

サーヴァント(デミ・サーヴァントのマシュを除く)という睡眠が不要な彼らが多数存在しているからだ。

それでも快適な場所で眠ることは出来なかったのが前回だ。まあ、立香は何処でもぐっすりと眠れるのだが。

 

さて、今回は・・・・・・

 

「・・・・・・ねえマシュ、私たちってここで野営の準備をしてたんだよね?」

「はい。ここで間違っていないはずです」

 

立香とマシュがサークルを設置しに少しだけ離れている間におかしな物が出来上がっていた。

具体的には立派なログハウスが出来ていた。

エミヤが建てた訳ではない。

いくら彼の家事スキルがEXで存在しそうだとしても出来ない筈だ。

マスターが違うだけでここまで違う、なんてこともないだろう。無いよね?

 

「いつの間にスカサハ姉さんがきました?」

 

小声で呟いてしまう。

孤島では立香も手伝っていたために家(木材、石材、鉄材など)を造ることは出来る。

大勢のサーヴァントたちと協力したら短時間で造ることもできる。

だがここにはそんな量のサーヴァントはいない。

でも残念ですが来てません。

 

「あー、マスター。師匠はここに来てねえよ。造ったのはバゼットだ」

「オレのマスターって何処を目指してるんだろうな・・・・・・」

 

アンリからどことなく哀愁が漂っている。

確かに方向性が何処に向かっているのかがわからない自分よりも強いマスター。

不安になるのはわからないでもない。

 

だが立香の方向性もバゼット以上に不明だ。

バサクレスから逃げられる脚力。恐らくAランクに届くだろう対毒スキル。

成長する魔力量とスタミナ。

何を目指しているのか、過去に何をやったのか。

それでも、立香は一般人。

果たして一般人とは何なのか。

 

「魔法に至るとかも考えて無さそうなんだよな」

「あー、わかる。バゼットは腹黒シスターと揉める以外に魔法に関する物は無いだろうからな」

 

魔術師としてそれでいいのか。

しかもシスターと揉めるのか。

 

「?何をやってるんだ?藤丸・・・・・・?」

 

そして話題になっていたバゼットの造ったログハウスから出てきたのは衛宮士郎(エプロン着用)。

・・・・・・またか、また料理を作っているのか。

士郎の後ろから良い匂いが漂って来ている。

 

「ん?勿論マシュや藤丸の分も作ってるからな。安心してくれ」

「「良かった」」

 

マシュと立香の声が揃う。騎士王に取られたくないのは二人とも一緒だ。

 

**

 

まな板は木で出来ている。

スパイスは持ち込み。

狩ってきたのだろう鹿が倒れている。

 

ここまでならまだ文句を言われることはないだろう。

問題はここからである。

 

包丁は投影品。

コンロの代わりに"原初の火"ことネロちゃんの剣が小型化されて投影されている。

エミヤが道具を全力で投影していた。

ネロが見たら怒る。確実に。

 

「だけど美味しいんだよね・・・・・・」

 

それこそ警戒して結界を張ったバゼットと凛の活躍がなかったら森の魔獣たちだけではなく、特異点中のワイバーンが全員集まってきただろう。

 

士郎が絡むと大人なエミヤも子供っぽくなる。

でも二人とも全力の料理は止めてください。

美味しいけど意識が飛ぶからね?

 

**

 

一方そのころ第三勢力になった少年たち。

 

「ここにいるのは幸い全員がサーヴァント、眠る必要も食事の必要もありません」

「きしゃー!?いる、きしゃー!!」

「頑張って下さいルドルフ!」

「きしゃー!無理、きしゃー!!」

 

ルドルフは只のワイバーンです。眠りも食事も必要なのだ。

休ませて欲しい。

 

「ひとまずは戦力を集めましょうか。ワイバーンをこの特異点に召喚している邪竜を倒す為には戦力がまだ足りませんから」

「ここには邪竜がいるのか?」

「ええ、ファブニールがいます。貴方ではありませんが」

 

そう、先代のファブニールもここにいるということだ。

つまりこの特異点には邪竜が二体いる。

一体は不完全なサーヴァントとして、もう一体は邪竜その物として。

 

「なので念のためにこの特異点に呼ばれた正規の竜殺し以外にも戦力を召喚しようと思っています」

「ジークフリートは呼ばれているのか?」

「ええ、彼も呼ばれています」

 

正規の竜殺し。ジークフリートはジークにとって命の恩人だ。

彼がいるならきっとファブニールは倒せるだろう。

だが、経験からそう簡単には勝てないと知っている。彼が勝てたのは奇跡ともいえる。

だから戦力を増やすことに異論はない。

だが、

 

「いったい誰を招喚するつもりだ?ここは特異点だろう?」

「龍脈を利用しての召喚なので誰が来るかはわかりません。ですがこの特異点から考えて、きっと私たちに縁のある竜の因子を持つサーヴァントでしょう」

「・・・・・・つまり赤のセイバーじゃないか?」

 

それ以外にはジークフリートしか知らない。しかし既に召喚済み。

ほぼ確定だった。

だがごく稀な可能性でジャンヌ・オルタを喚べます。

幼女とも正しい聖女とも縁はあるので。

 




ピックアップなんてなかった、良いね?
ガチャで引けなければ意味がないんだよ!!

書いても来ない。最近はサーヴァントすら来ないよ!!
何故だ・・・・・・
物欲センサー大活躍中。ちくしょう!!

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