FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
としか思えない
「ど、どうしよう・・・・・・」
以前はマシュの盾での峰打ちが上手くいかず、フランス兵のみなさんは撤退した。
そしてそのフランス兵たちを追いかけることで原因を知ることが出来た。
さて、今回はというと・・・・・・。
ある世界では蘇生のルーンを使いこなし、その拳で劣化した英霊の核を貫く。
また、ある世界ではエクストラクラス、拳士(ボクサー)に辿り着く。
そしてこの世界では、ある程度の英霊にも真正面から挑んで勝ちを拾える、そんな女性がフランス兵(只の人間)相手に負けるなど、逃がすなどするわけがない。
「一先ず情報を集めましょう。都合の良いことに、ここには数名ほど話してくれそうな者たちがいますし」
そう言って捕らえたフランス兵の一名を吊し上げるバゼット。
「待て待て待て待て!やめろってマスター!!」
「アンリ・・・・・・。そうですね、確かに尋問は私の得意分野ではありません」
「そういう問題じゃないでしょう・・・・・・」
敵には容赦をしない凛ですらフランス兵を憐れに感じていた。
それにしてもバゼットさん、何処に常識を置き忘れてきたのだろうか。
「・・・・・・えっと、私たちは敵対する気はありません。その、話を少し聞かせてもらえませんか?」
「ヒ、ヒィ!?そ、その強さ。あ、あんたらもあの"竜の魔女"の手下じゃないのか!?」
普通に話しかけた立香すら恐怖の対象になっていた。
バゼットさん、やり過ぎである。
「・・・・・・仲間がごめんなさい。後、竜の魔女って言いました?」
立香は竜の魔女という言葉を知っている。誰を指す言葉なのか知っている。
そう、この特異点での敵は決定した。
「蘇ったジャンヌ・ダルクが竜を引き連れているんだよ!」
オルタちゃんだ。
***
なんとかフランス兵の人たちに落ち着いて貰い、砦まで案内してもらうとそこでは戦闘が行われていた。
いや、それは二基のサーヴァントによって既に終わりかけていた。
「しょうがないったらしょうがない、召喚されたし、やってやるかっ!ちゃんと皆を守りなよルーラー!」
「うるさいですよピンク髪!貴女に言われなくても守ります!!」
「よし!それなら行くぞ!『恐慌呼び起こせし魔笛(ラ・ブラック・ルナ)』!」
「主の御業をここに!我が旗よ、我が同胞を守りたまえ!『我が神はここにありて(リュミノジテ・エテルネッル)』!」
そこにいたジャンヌは立香の知るジャンヌ以上に荒れていた。
ピンク髪とは因縁があるらしいから仕方のないことなのかもしれないが。
閑話休題。
ピンク髪のとんでもないサイズの角笛から、エリちゃんの宝具には届かないが、それでも大音量の魔音が響き渡る。
・・・・・・どうやら今回の立香は大音量に縁があるようだ。
「この音はまだまだね。本当の音っていうものを、音楽を教えてあげる!」
「エリちゃんステイ!」
別に聞きたい訳じゃない!
エリちゃんの方が威力が高いのだから自粛してほしい。
**
その世界に変化はない筈だった。
あの時に身体を無くした筈だった。
――起きて。
なのに脳を痺れさせるような声がした。
――もう、決して・・・・・・
彼方へと置き去りにした小さな約束があったから、人理が不安定だからこそ、その場から少年を、竜ではなく偽りの英霊として引き寄せた。
――あなたを一人に・・・・・・
その特異点が竜に関係する英霊を呼びやすかったことも原因の一つだったのだろう。
「ここは・・・・・・」
「よ、良かったです!よ、ようやく人と逢えました!!」
「きしゃー。疲れ、きしゃー」
そして少年は知り合いに、惹かれた少女にそっくりな迷子な幼女に出会う。
「初めまして!私はジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ・ランサー・サンタです!」
何もわからないままの自己紹介。
だが彼女がサーヴァントであることはわかる。
「・・・・・・何故か不安だな。俺は――」
正義の味方を目指し、抑止の守護者へと至る少年。
人形から人に、そして戦うことで竜へと変化した少年。
人理を守るために戦う最後のマスターである少女。
本来なら交わることのなかった筈の運命が、この世界で交差する。
さあ、ここから未来を取り戻そう。
アポを見ていたらこうなっていた。
なんでさ。
ピンク髪が出てきてジャンヌと揉めて・・・・・・
幼女がダレカと出会ったり。
混沌としているのに本当に無事に終わるのか!?
書いてる本人が凄く不安だ。