FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
Dr. ロマンから指定されたポイントまでもう少しというところで立香とマシュは女性の悲鳴を聞いた。
急いでマシュと立香がその場に駆けつけた時、そこには怪物に襲われかけている(胡散臭く、何故か信用できない顧問の名前を泣きながら呼び続けている)所長がいた。
所長の指示に従って霊脈にマシュのシールドを置き、召喚サークルを設置する。
Dr.ロマンが驚きながらオルガマリーと話す間、立香は流れ混んできた経験したことのある知らない記憶に頭を押さえていた。
そして理由がわからないが理解できたことがある。
今の自分が二度目の人理修復中だということ。
今なら以前よりも知っていることが多いということ。
しかし、魔力がとても少なくなっていること。
終局特異点、冠位時間神殿ソロモンをも修正した時の立香は全開なら強力な英霊達(霊基最終再臨済)、六人の宝具を数回解放することができた。でも現在では強力な英霊とマシュの二人とパスを繋ぐだけで精一杯だ。
カルデアのバックアップで繋ぎ止めることは出来るが低い霊基のまま戦ってもらうことになるだろう。
それでも呼ぼう。
「さあ、やりなさい藤丸。ミスは許さないわ」
「はい。素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
立香はオルガマリーに教わりながら言葉を紡ぐ。
「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。(みたせ。みたせ。みたせ。みたせ。みたせ)
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する」
願わくば以前と同じ英霊を。
「―――――Anfang」
「――――告げる」
生前、聖杯戦争にマスターとして参加した英霊を。
「汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
お人好しで女難の相持ちの皮肉やな弓兵を。
「誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者」
正義の味方を目指した錬鉄の英霊を。
「汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
来て!!アーチャー、エミヤ!!
心から願いながら呪文を唱える。
三つの円が循環する。セイントグラフが模様を示す。
自分と英霊のパスが繋がったことを経験から理解した。
そして光が収まった場所には
「あら、貴方が新しいマネージャー?よろしく。大切に育ててね?」
何度も出てきて恥ずかしくないんですか?
そんな言葉が口をついて出そうになるのを無理やり飲み込んで別の言葉を呟き、項垂れる。
「人理、直せない」
「あ、諦めないでください先輩!!」
慰めてくれる後輩の声が今は一番の安らぎだった。
我がカルデアを見よ!
嘆きと努力の声を聞け!
しかして慰め、褒めよ"よくここまで頑張った"と!!
"来たぞ謳う華の皇帝"!!
茶々の霊基再臨素材は全部揃えました。
宝具レベルもおそらくMAX
あとはピース集めだ。
ちなみに今回の話はうちのカルデアで起こったことです。
初回にエミヤさんが来ていました。
データが消えたらエリザベート。悪くはないけど現実だったらこうなると思う。
ハロウィンのトラウマだし。