FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
「ふみゅ?」
オルガロリー所長の口から可愛らしい声が漏れ、身体を起こす。
周りを見渡し、
「(ここは何処?何が起こっているの?確かレフがいなくなって・・・・・・!?)」
現在の状況を思い出す。頼れる相手がいなくなっていることも思い出してパニックに陥る。
縮んでいることに本人は気付いていないが。
オルガロリーにとってはとても重要なことで混乱しているのだが、端から見れば小学生位の少女がアワアワしているようにしか見えない。
かわいい。
「あ、あの、先輩・・・・・・」
「マシュ、気持ちは解るけどステイ。最初は私で」
「む、それは先輩でも譲れません」
「なんでさ」
「二人とも、その子はロリでも所長なんだぞ!?」
「「Dr. ロマンは黙ってて!!」」
「なんで僕が怒られるんだい!?」
あまりにも可愛いいため、抱き締めたい衝動を抑えられない立香とマシュ。
だが冷静に考えて欲しい。この子は所長である。
「あー、もう二人はいいかな、うん。マリー?その、僕のことが解るかな?」
「ロマニ、うるさい!訳のわからないことを言わないで」
「うん、記憶はそのまま僕の知っているマリーなのかな」
扱いはひどいがこれでも医療部門のトップである。これはしっかりと確認しておかなければいけないことだった。
「一度、マリーのことは置いておこう。イリヤちゃん、バーサーカーが倒れたのにどうしてこの特異点が修復されないかを教えて欲しい」
「?セイバーとアーチャーの二人がカルデアのシステムじゃなくて大聖杯で現界してるからよ?後はそっちで出来ると思ってんだけど」
そういえばイリヤさんってそんなこと言ってましたね。
「なるほどな。・・・・・・では、立香。一時的に君と契約させてもらおう。凛、別に構わないな?」
「ええ、今度はちゃんと後で戻ってきなさい」
「なに、今回は裏切りでもなんでもないだろう?」
・・・・・・一度裏切ってるのかエミヤ。
「それではシロウ。私も一時的にリツカと契約します」
「なんでさ。アーチャーが契約すればセイバーまで契約しなくてもいいんじゃないか?」
「私は大聖杯の魔力を直接的に引き出しています。なのでアーチャーが大聖杯との接続を切れたとしても不安が残ります」
大聖杯のお陰様で聖剣連続ぶっぱだもんね。
「それに私は現在、野良サーヴァントとなっています。なのでリツカ。私も貴女との一時的な契約を望みます」
「・・・・・・一気にとんでもない戦力キターー!?」
一時的にとはいってもこの戦力はとんでもないものである。
冬木の生存者がカルデアに来るまでの間だけだけど。
ただ、残念なこともある。
特異点になってから召喚されたというキャスターとアヴェンジャーの二人は契約してもカルデアに連れて行くことは出来ない。
「まあ、気にすんなよ嬢ちゃん。縁があったら今度はランサーとして呼んでくれや」
「そして死ぬのだな」
「あん?喧嘩売ってるならこの場で買うぞ、弓兵」
仲が悪いなこの二人。
・・・・・・確か、無駄に長い縁が合ったんだっけ。
「それじゃあ立香ちゃん、彼らと契約してくれるかな?受け入れ準備はちゃんと出来ているからさ」
「うん。それじゃあ・・・・・・」
そして立香は新たに二基のサーヴァントと契約し、燃え盛る特異点が修復されていく。
「じゃあ、私たちはカルデアで、皆を待ってるからね」
そして冬木からカルデアへと戻るためのレイシフトが始まる。
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ファーストミッションクリア。
特異点SN 汚染炎上都市冬木
人理定礎、復元完了。
死亡者1名。
他、重傷者47名。
ロリ化1名。
現カルデア所属サーヴァント数、5基(内デミ・サーヴァント1名、戦闘に参加できない天才1名)。
現マスター数1名。
増加予定のマスター、複数名。
これにて冬木修復完了!!
漸く終わった、冬木長い。
残るはカルデアに帰ったあとのエピローグのみ!の予定。